お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?

すずなり。

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引き取る2。

鈴(ここを・・・出る?)





お母さんが迎えにくると思い込んでいた私にはない選択肢だ。

でも、私も15歳。

今度の春から高校も決まってる。

いつまでもこの施設にいれないこともわかってる。





鈴(明日・・・もう1回話をしてからまた考えよう。)






そう思い、私は自分の部屋に戻った。











ーーーーーーーーーーーーーーーー





夕方・・・





施設長「鈴ちゃんー?ごはんよー?」

鈴「はーい。」





施設長に呼ばれて私は自分の部屋を出た。

一人部屋なんてもらえないこの施設。

私は屋根裏部屋を一人部屋としてもらっていた。



階段を一段ずつ下りていく。

半分くらい下りた時に、急な胸の痛みを感じた。




鈴「いっ・・!」



咄嗟に手すりを持ち、その場にしゃがみ込んだ。

空いてる手痛む胸を押さえる。



鈴「んんっ・・!いぃ・・っ!」



どんどん増していく胸の痛み。

やばいと思いつつも、自分ではどうすることもできなかった。

私はそのまま意識を失って、階段を転がり落ちた。






ーーーーーーーーーーーーーーーーー









ーーーーーーーーーーー










ーーーーーーーーー















ピッ・・ピッ・・ピッ・・






近くで鳴る機械の音。

鼻につく消毒液の匂いに、私は目が覚めた。



鈴「う・・・・?」



視界に映ったのは見たことない天井。

首を左右に振ると、真っ白の壁が見えた。

体には布団が掛けられてる。



鈴「どこ・・・ここ・・・。」



体を起こそうと手に力を入れると、手首の辺りで痛みを感じた。




鈴「?」




不思議に思って布団をめくると、腕に管がくっついてる。

その管の先にあるのは点滴の袋だ。



鈴「ここって・・・病院?」




一つの答えにたどり着いたとき、病室のドアが開いた。



ガラガラガラ・・・・




朝比奈 光一「鈴ちゃん!目が覚めたんだね!」



入ってきたのは『お父さん』。

病院の先生みたいな白衣を着てる。



鈴「あの・・・私・・・?」

朝比奈 光一「階段から落ちたって通報で病院に運ばれてきたんだよ。どっか痛むところは無い?」

鈴「大丈夫・・・です。」




倒れる前に感じていた胸の痛みは無くなっていた。

体も大丈夫そうだ。



朝比奈 光一「念の為に診させてね。」



そう言って私の体を起こしていろいろ触りだした。




鈴「あの・・・?」

朝比奈 光一「うん?・・・あ、僕、医者なんだよ。」

鈴「そうだったんですか・・・。」

朝比奈 光一「お兄ちゃんのことって聞いた?」

鈴「はい。」

朝比奈 光一「2人も医者だよ。この病院で勤務してる。」




驚きを隠せずに口をあけたままにしてると『お父さん』は笑いだした。



朝比奈 光一「ははっ。お母さんにそっくりでかわいいなぁ。・・・あ、お兄ちゃんに会う?医局にいてるけど・・・。」

鈴「・・・いえ。嫌われてると思うので。」

朝比奈 光一「?・・・どうしてそう思うんだい?」

鈴「『兄』のお母さんを死なせてしまった原因は私なので・・・私のことは忘れてください。」




俯いてると『お父さん』は私の頭を撫でた。



朝比奈 光一「・・・鍾子が『産みたい』って思って生まれたんだよ?嫌うわけないじゃないか。」

鈴「・・・・・・・。」

朝比奈 光一「たぶん、そこで聞いてるハズだから入って来てもらおうか。・・・どうぞ?」

鈴「え!?」




ガラガラと戸が開き、2人の白衣を着た人が入ってきた。




翔平「・・・どんな紹介の仕方だよ。」

恭吾「だな。」

朝比奈 光一「ははっ。・・・鈴ちゃん?一番上のお兄ちゃん、翔平と、二番目のお兄ちゃん、恭吾だよ。」





2人はベッドの脇にしゃがみ込んだ。




翔平「初めまして。翔平です。」

恭吾「初めまして、恭吾です。」

鈴「は・・初めまして・・・。鈴です・・・。」



私は目を合わせられず、自分の手を見つめていた。



翔平「・・・鈴ってさ、母さんと3年しか一緒にいれなかったんだろ?」

鈴「え・・・?」

恭吾「俺らは10年一緒にいた。だから別に寂しくもないし、恨んでもいない。」

鈴「え?」

翔平「俺らと鈴は兄妹であることは事実だ。」

鈴「はい・・・。」

恭吾「だから一緒に暮らそう。お前が寂しかった12年を埋めてやるから。」





私って・・・寂しかったの・・・?

12年、お母さんを待ち続けたけど・・・

『寂しい』なんて考えたことも無かった。




鈴「えっと・・・あの・・・その・・・。」




どうしていいか分からず、体が左右に揺れ始めた。




翔平「?」

恭吾「ん?どうした?」

朝比奈 光一「あぁ、わかんなくなっちゃった?鈴ちゃんはどうしていいかわからなくなったら体がふらふら揺れちゃうんだって。。」




『お父さん』は私の背中をゆっくり擦りだした。

それに合わせて私の動きも落ち着いていった。




朝比奈 光一「今日はゆっくり寝て、明日施設に戻ろうね。施設に戻ってからまた話をしよう。わかった?」

鈴「はい・・・。」




私はベッドに寝かされ、3人は病室から出ていった。















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