お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?

すずなり。

文字の大きさ
39 / 67

部分的記憶喪失。

お父さんside・・・




パニックになった鈴を落ち着かせるためにナースコールを押した。




ピーッ・・ピーッ・・・ガチャッ・・・



看護師『はい、ナースステーションです。』

お父さん「鎮静剤持ってきて!早く!」

看護師『!!・・・はいっ!』ガチャン・・!








鈴の体をベッドに沈めて、看護師が来るのを待った。




鈴「やだっ!やだよぉ・・!」

お父さん「落ち着いて?鈴。いい子だから・・!」



大粒の涙をぽろぽろ流す鈴。

なだめながら押さえつけてると、鎮静剤を持った恭吾が飛んできた。



ガラガラ・・・!



恭吾「父さん!?鎮静剤って・・・。」

お父さん「恭吾・・!押さえてるから早く・・!」

鈴「やだっ・・!」

恭吾「!?・・・何があったんだよ!?」






ーーーーーーーーーーーーーーーー








恭吾side・・・




ナースステーションからの連絡を聞いてた俺は、鎮静剤を持って鈴の病室に急いだ。

中に入ると鈴が暴れ、父さんが鈴を押さえつけてる光景を目にする。



俺は鈴の腕に鎮静剤を打った。

しばらくすると鈴は落ち着き、うとうとと眠りに落ちていった。




お父さん「はぁ・・・。」

恭吾「で?鈴がパニくった原因は?」




今朝までご機嫌でケータイ触ってたハズだ。

急にパニくるとは思えなかった。





お父さん「心臓が悪くなってることを話したら・・・『お母さんみたいに死んじゃう』って・・・『お父さんとお兄ちゃんとお別れしたくない』って暴れ出して・・・。」

恭吾「『死』!?死なせるわけないじゃん!」

お父さん「わかってる。でもパニックになっちゃって父さんの言うことが耳に入らなかったんだよ。」

恭吾「・・・どうする?起きたらまたパニくるかな。」












数時間後・・・・







鈴「んー・・・・・・。」

恭吾「お?起きたか?」

鈴「・・・あれ?私、寝ちゃってた?」

恭吾「うん。もう夕方。」





起きた鈴は『夕方』という言葉を聞いて目を見開いた。




鈴「あっ、今日の検査・・・・。」

恭吾「?・・・朝にやったじゃん?」

鈴「え?そうだっけ・・?」




鈴は体を起こして、枕元に置いてあったケータイを取った。




鈴「調べたいことがあったんだった!・・・あれ?調べた跡がある・・?」




ぶつぶつ言いながらケータイを見てる。




恭吾「鈴?・・なぁ、さっき父さんと話をしたの・・覚えてるか?」




俺の言葉に鈴はきょとんとした顔で答える。




鈴「?・・・話って?」

恭吾「・・・・・鎮静剤の副作用か。」





鎮静剤を打った直前の記憶の消失。

たまにある副作用だ。

失った記憶は・・戻ることもあれば戻らないこともある。





恭吾「ちょっと注意しとかないとな。」

鈴「なにが?」

恭吾「いや、こっちの話。」

鈴「?」





俺は鈴のベッドの側にある椅子に座った。

新しい薬を見せる。



恭吾「鈴、今日からこの薬な。」

鈴「・・・新しい薬?」

恭吾「うん。これ飲んだら大丈夫だと思うけど・・めまいとか、吐き気とか出たら教えて?違う薬もあるから。」

鈴「はーい。」




鈴はまたケータイを触り始めた。

ご機嫌で画面を見てる。



恭吾(思い出すまで言わないでおこう。)




父さんや翔平に話すために、俺は病室を出た。











ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー










鈴「退院?」






翌日、検査も全部済んだし、結果も出た。

鈴に退院の知らせを持って行ったのだ。





翔平「うん。検査も全部終わったし帰ろっか。」

鈴「うんうんっ。」




鈴はベッドから下りて帰る準備を始めた。




翔平「あ、鈴。もうちょっと待っててくれない?俺の仕事があとちょっとあるから・・・。」

鈴「あ、そうなんだ。」

翔平「1時間で戻ってくるから。わかった?」

鈴「はーい。」




俺は鈴の病室を出て、医局に戻った。













あなたにおすすめの小説

大丈夫のその先は…

水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。 新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。 バレないように、バレないように。 「大丈夫だよ」 すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m

月弥総合病院

僕君・御月様
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。 また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。 (小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!

【短編集】こども病院の日常

moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。 18歳以下の子供が通う病院、 診療科はたくさんあります。 内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc… ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。 恋愛要素などは一切ありません。 密着病院24時!的な感じです。 人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。 ※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。 歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。

イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。

すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。 そこで私は一人の男の人と出会う。 「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」 そんな言葉をかけてきた彼。 でも私には秘密があった。 「キミ・・・目が・・?」 「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」 ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。 「お願いだから俺を好きになって・・・。」 その言葉を聞いてお付き合いが始まる。 「やぁぁっ・・!」 「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」 激しくなっていく夜の生活。 私の身はもつの!? ※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 では、お楽しみください。

橘若頭と怖がり姫

真木
恋愛
八歳の希乃は、母を救うために極道・橘家の門を叩き、「大人になったら自分のすべてを差し出す」と約束する。 その言葉を受け取った橘家の若頭・司は、希乃を保護し、慈しみ、外界から遠ざけて育ててきた。 高校生になった希乃は、虚弱体質で寝込んでばかり。思いつめて、今まで養ってもらったお金を返そうと夜の街に向かうが、そこに司が現れて……。

私が美女??美醜逆転世界に転移した私

恋愛
私の名前は如月美夕。 27才入浴剤のメーカーの商品開発室に勤める会社員。 私は都内で独り暮らし。 風邪を拗らせ自宅で寝ていたら異世界転移したらしい。 転移した世界は美醜逆転?? こんな地味な丸顔が絶世の美女。 私の好みど真ん中のイケメンが、醜男らしい。 このお話は転生した女性が優秀な宰相補佐官(醜男/イケメン)に囲い込まれるお話です。 ※ゆるゆるな設定です ※ご都合主義 ※感想欄はほとんど公開してます。

妹の秘密チャンネルで俺の日常が世界に配信されていた件。隠れイケメンがバレて学園の美少女たちから求愛されています

葉山 乃愛
恋愛
私の自慢は、世界一かっこよくて、優しくて、完璧なお兄ちゃん。 でも、お兄ちゃんは自分の魅力にこれっぽっちも気づいていない。 分厚い伊達メガネにボサボサの髪。 「目立ちたくない」なんて言って、せっかくの国宝級の素顔を隠して生きている。 こんなの、世界の損失だ。 お兄ちゃんの素晴らしさを、全人類に分からせなきゃいけない。 そう決意した私、結奈(14歳)は、超人気YouTuberとしての特権をフル活用し、こっそり『お兄ちゃんねる』を開設した。 朝食を作る綺麗な指先。 勉強を教える時の優しい声。 ふとした瞬間に見せる、無自覚で色気たっぷりの微笑み。 「……尊い。お兄ちゃん、今日も最高に輝いてるよ」 隠し撮り配信を始めた結果、チャンネル登録者数は瞬く間に数百万人を突破。 お兄ちゃんはいつの間にか、日本中の女子たちが恋に落ちる『伝説の王子様』になっていた。 そんなこととは露知らず、翌朝、いつものように登校したお兄ちゃん。 そこで彼を待っていたのは、全校生徒による熱狂的な「お兄様」コールと、学園の美女たちによる全力の求愛バトルだった!? 「結奈……助けてくれ。なぜか知らない女子たちに婚姻届を突きつけられているんだが」 ごめんねお兄ちゃん。 でも、もう手遅れだよ。 世界に見つかってしまった「隠れイケメン」な兄と、兄を愛しすぎるブラコン妹が贈る、全方位から愛されまくりの学園ラブコメディ、開幕!

黒瀬部長は部下を溺愛したい

桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。 人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど! 好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。 部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。 スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。