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私が倒れてから1週間の時間が流れた。
すっかり体調がよくなった私は、お城の中にある執務室にお邪魔させてもらってるけど・・・
王様にワズンさん、レイスさんにタウさんが難しい顔をしながら私をじっと見てるのだ。
「・・・救い人だってことを黙っててすみません。」
そう言って私は頭を下げた。
倒れる前にかけた魔法『ヒール』が救い人しかできない魔法なこともあって、私の存在は瞬く間に広がっていってしまったらしいのだ。
街では今、私の話でもちきりらしい。
「いや、私たちも知っていたからそれはいい。」
タウさんが言っていた通り、私のことはお城のみんなは知っていた。
黙っていてくれたってことは、私のことを尊重してくれてる証拠だった。
「ではステラ、もう一度問う。」
「はい。」
「8年前に私を助けてくれたのはステラ・・・お前だな?」
もう隠すこともできず、その必要もないことから私は縦に首を振った。
「・・・はい。あの時・・ケガをしてる人を見つけてしまい、ヒールをかけました。」
血が出ていたこともあり、そして同じ人間だったこともあって私はヒールをかけたのだ。
それがまさか王様だったなんて思いもしなかったけど・・・。
「そうか・・・。」
王様は椅子から立ち上がり、私の前までゆっくり歩いてきた。
そして真っ直ぐ私の目を見つめたあと、頭を下げたのだ。
「あの時は私の命を救ってくれてありがとう。本当に感謝してる。」
「!?」
国のトップである人が頭を下げる行為はあまりよくないということは、こんな私でも知ってることだ。
周りを見るとワズンさんたちも驚いた顔をしている。
「やっ・・!頭を上げてください・・!」
「ステラにはいくら感謝を伝えても足りないくらいだ。」
「そんな・・・」
「ステラに困ったことがあれば全力を持って助ける、解決する。8年前・・・私はそう決めていたのだ。」
「え?」
王様は私が王様の命を救ったときから決めていたらしいのだ。
私が困ってる時、助けを求めたときに絶対に助けると・・・。
「そんな大層なことをしたわけじゃ・・・」
私はただ、痛そうだったから・・・ケガをしていたからヒールをかけただけだった。
まさかこんな大事になるなんて思ってもみなかったのだ。
「ステラにとっては大層なことではないかもしれないが、私にとっては・・・国にとっては大層なことなのだ。王がいなければこの国は平和を維持できない。」
「・・・。」
「この国に住む者が安心して暮らせれるようにするのが王の仕事。・・・本当にありがとう、ステラ。」
「!!」
にこっと笑った王様は整った顔が一層輝いて見えた。
あまり免疫がない私は思わず顔を背けてしまう。
「もう・・気にしないでください・・8年も前のことなので・・・」
「あぁ、わかった。でも困ったことがあれば言え。なんでも叶える。」
「はは・・・」
王の財源と権力がどれほどのものなのか想像つかなかったけど、きっと私が考えることを遥かに凌駕するようなことができてしまうのだろう。
(・・・なにも言わないのが一番。)
そう決め、私は愛想笑いをしていた。
すると近くにいたワズンさんが軽くため息をつきながら口を開いた。
「はぁ・・全くその通りですよ、王がいなければディアヘルの連中を国に入れてしまってるところでしょう。」
その言葉を聞いて、私の愛想笑いが止まった。
「え・・?国と国の間には森があるからピストニアまで来れないんじゃ・・・?」
森の中を抜けるだけでも何日もかかってしまうくらい距離がある。
そして森を抜けてもピストニアまで結構な距離があるのだ。
「・・・。」
「・・・。」
「・・・。」
「え・・どうしてみんな黙るんですか?」
誰も何も言わないことに疑問を持ってると、諦めたようにため息をつきながらレイスさんが話し始めた。
「・・・ディアヘルは魔法がない国って・・ステラは知ってる?」
「知ってます。ハマルおばぁちゃんに聞きました。」
黒い瞳が特徴のディアヘルの人たち。
魔力がないため魔法が使えず、前の救い人の言葉に賛同して魔力がある人達を追放した過去があるのだ。
「そのディアヘルの者たちは魔法が使えないから、道具作りに特化していったらしいんだよ。」
「道具作り?」
「あぁ、俺たちはこうやって魔力を使って風を起こしたりできるだろ?」
そう言ってレイスさんは執務室にある窓の方に手を向け、風魔法を使ってカーテンを揺らした。
「はい。」
「ディアヘルの者たちはこの風を道具を使って起こすんだ。」
レイスさんの話によると、どうもディアヘルの人たちは扇風機のようなものを作って風を起こしてるらしいのだ。
他にもいろいろ家電のようなものがあるらしい。
「へぇー・・・」
「でもその道具、どうやって動かすと思う?」
「どうやってって・・・・」
私は考えた。
前の世界だったら間違いなく『電気』だ。
家電を動かすには必要なものだけど、この世界に電気があるとは思えない。
いや、電気自体はどこかにあるかもしれないけど、貯めておいたり配線を使って送電するなんてこと、この時代じゃ無理だと思ったのだ。
「手動・・・?」
手回しで動く道具もあるはずだと思った私はそう答えた。
でもレイスさんは・・・とんでもない答えを言ったのだ。
「・・・俺たちの魔力だよ。」
「魔力って・・・・え?」
「ディアヘルの連中はピストニアの魔法が使える者を捕まえて、魔力を搾り取ってるんだ。」
「え!?」
「ここ数十年、行方不明になってるやついる。その数は年々増えていってて・・・この前その実態がわかった。」
「!!・・・この前ってまさか・・」
「あぁ。森での火事だよ。」
あの爆発音と共に上がった黒煙は、ディアヘルの人たちの仕業だったらしいのだ。
わざと大きな音が出る木を選んで火をつけ、消火に来たピストニアの人たちを数人攫う。
そして魔力を搾り取って砂に化し、自分たちの生活に魔力を使ってるらしい。
「酷い・・・・」
「今、ステラが森に戻るのは危険すぎるんだ。だから・・・」
レイスさんは申し訳なさそうな顔で私を見ていた。
それは王様も一緒で、いろいろ考えるところがありそうだった。
(あぁ・・・私が『帰りたい』って言ったからこの人たちは困ってるんだ・・。)
私の望みを叶えようとしてくれてる王様だけど、森に帰れば私の身に危険が及ぶ可能性が高い。
森に帰さなければ私の望みを叶えられないことになるから困ってしまってるらしい。
「・・・わかりました。まだしばらく・・・お世話になります。」
こう答えるのが一番良かったのだ。
「・・・帰してやれなくてすまない、ステラ。」
王様は本当に申し訳なさそうな顔をして私を見ていた。
そんな姿なんて見たくもなく、私は笑顔で両手を振る。
「大丈夫です、まだ体調も完全に戻ってないですし・・・。」
「そうなのか?」
「・・・はい。」
体調がまだ完全に戻ってないなんてことはなかった。
もう元気そのものだけど、私にも何かここに留まる理由があった方が気が楽になるだろうと思っての発言だったのだ。
「あの・・私、失礼してもいいですか?ちょっとゆっくりしたいと思うので・・・」
「あぁ、わざわざ来てもらって悪かった。ゆっくり休んでくれ。」
「はい、失礼します。」
軽く頭を下げ、私は執務室を後にした。
想像もしてなかったことになってる話を聞いて、行方不明になってる人たちが気になって仕方ない。
(もう砂になっちゃってるって・・言ってたよね・・・。)
魔法が使える人が砂になるのは寿命を迎えるか魔力が尽きるかの二つしかない。
まだまだ寿命がある人の魔力を無理矢理奪い取って死なせてしまうなんて・・・あまりにも酷いことだった。
(みんな・・大事な人っているのに・・。)
ハマルおばぁちゃんを寿命で亡くしたとき、悲しすぎてずっと泣いていたことを思いだした。
今でも思い出しては涙することだってあるのに、理不尽に殺されるなんて・・・心の整理がつかなそうだ。
(ちょっと散歩にでも行こう・・・。)
怒りや悲しみが私の中で渦巻き始めていた。
一旦落ち着くために城下町に足を運ぶと、私の姿を見た人たちが口々に叫び出したのだ。
「救い人様だ・・・!!」
「みんなを助けてくれてありがとう・・・!」
「ステラ様ーっ!!」
「救い人さまー!」
「~~~~っ!?」
手を振りながらそう叫ぶ街の人たち。
私は恥ずかしくなって路地裏に避難しに行った。
(嫌われてはなさそうだけど・・・見られるのは恥ずかしい・・・!)
大通りを外れ、徐々に狭くなっていく道を選んで走り入っていくと、そこは前に隠れたことのある場所だった。
ワズンさんに剣を向けられて逃げ回りながら隠れた場所だ。
「ここでしばらく待っていてもあまり意味はないだろうなぁ・・・。」
私に慣れるまでは『救い人』と声をかけられることは多いだろう。
時間が経つのを待つしかないけど、ここで数時間待っていても何も解決はしないのだ。
もっと長い時間が必要になる。
「・・・お城に帰ろ。」
そう思って踵を返そうとしたとき、私の口元に布のようなものがあてられた。
「んぐっ・・・!?」
「・・・『救い人』さま、みーーーつけた。」
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私が倒れてから1週間の時間が流れた。
すっかり体調がよくなった私は、お城の中にある執務室にお邪魔させてもらってるけど・・・
王様にワズンさん、レイスさんにタウさんが難しい顔をしながら私をじっと見てるのだ。
「・・・救い人だってことを黙っててすみません。」
そう言って私は頭を下げた。
倒れる前にかけた魔法『ヒール』が救い人しかできない魔法なこともあって、私の存在は瞬く間に広がっていってしまったらしいのだ。
街では今、私の話でもちきりらしい。
「いや、私たちも知っていたからそれはいい。」
タウさんが言っていた通り、私のことはお城のみんなは知っていた。
黙っていてくれたってことは、私のことを尊重してくれてる証拠だった。
「ではステラ、もう一度問う。」
「はい。」
「8年前に私を助けてくれたのはステラ・・・お前だな?」
もう隠すこともできず、その必要もないことから私は縦に首を振った。
「・・・はい。あの時・・ケガをしてる人を見つけてしまい、ヒールをかけました。」
血が出ていたこともあり、そして同じ人間だったこともあって私はヒールをかけたのだ。
それがまさか王様だったなんて思いもしなかったけど・・・。
「そうか・・・。」
王様は椅子から立ち上がり、私の前までゆっくり歩いてきた。
そして真っ直ぐ私の目を見つめたあと、頭を下げたのだ。
「あの時は私の命を救ってくれてありがとう。本当に感謝してる。」
「!?」
国のトップである人が頭を下げる行為はあまりよくないということは、こんな私でも知ってることだ。
周りを見るとワズンさんたちも驚いた顔をしている。
「やっ・・!頭を上げてください・・!」
「ステラにはいくら感謝を伝えても足りないくらいだ。」
「そんな・・・」
「ステラに困ったことがあれば全力を持って助ける、解決する。8年前・・・私はそう決めていたのだ。」
「え?」
王様は私が王様の命を救ったときから決めていたらしいのだ。
私が困ってる時、助けを求めたときに絶対に助けると・・・。
「そんな大層なことをしたわけじゃ・・・」
私はただ、痛そうだったから・・・ケガをしていたからヒールをかけただけだった。
まさかこんな大事になるなんて思ってもみなかったのだ。
「ステラにとっては大層なことではないかもしれないが、私にとっては・・・国にとっては大層なことなのだ。王がいなければこの国は平和を維持できない。」
「・・・。」
「この国に住む者が安心して暮らせれるようにするのが王の仕事。・・・本当にありがとう、ステラ。」
「!!」
にこっと笑った王様は整った顔が一層輝いて見えた。
あまり免疫がない私は思わず顔を背けてしまう。
「もう・・気にしないでください・・8年も前のことなので・・・」
「あぁ、わかった。でも困ったことがあれば言え。なんでも叶える。」
「はは・・・」
王の財源と権力がどれほどのものなのか想像つかなかったけど、きっと私が考えることを遥かに凌駕するようなことができてしまうのだろう。
(・・・なにも言わないのが一番。)
そう決め、私は愛想笑いをしていた。
すると近くにいたワズンさんが軽くため息をつきながら口を開いた。
「はぁ・・全くその通りですよ、王がいなければディアヘルの連中を国に入れてしまってるところでしょう。」
その言葉を聞いて、私の愛想笑いが止まった。
「え・・?国と国の間には森があるからピストニアまで来れないんじゃ・・・?」
森の中を抜けるだけでも何日もかかってしまうくらい距離がある。
そして森を抜けてもピストニアまで結構な距離があるのだ。
「・・・。」
「・・・。」
「・・・。」
「え・・どうしてみんな黙るんですか?」
誰も何も言わないことに疑問を持ってると、諦めたようにため息をつきながらレイスさんが話し始めた。
「・・・ディアヘルは魔法がない国って・・ステラは知ってる?」
「知ってます。ハマルおばぁちゃんに聞きました。」
黒い瞳が特徴のディアヘルの人たち。
魔力がないため魔法が使えず、前の救い人の言葉に賛同して魔力がある人達を追放した過去があるのだ。
「そのディアヘルの者たちは魔法が使えないから、道具作りに特化していったらしいんだよ。」
「道具作り?」
「あぁ、俺たちはこうやって魔力を使って風を起こしたりできるだろ?」
そう言ってレイスさんは執務室にある窓の方に手を向け、風魔法を使ってカーテンを揺らした。
「はい。」
「ディアヘルの者たちはこの風を道具を使って起こすんだ。」
レイスさんの話によると、どうもディアヘルの人たちは扇風機のようなものを作って風を起こしてるらしいのだ。
他にもいろいろ家電のようなものがあるらしい。
「へぇー・・・」
「でもその道具、どうやって動かすと思う?」
「どうやってって・・・・」
私は考えた。
前の世界だったら間違いなく『電気』だ。
家電を動かすには必要なものだけど、この世界に電気があるとは思えない。
いや、電気自体はどこかにあるかもしれないけど、貯めておいたり配線を使って送電するなんてこと、この時代じゃ無理だと思ったのだ。
「手動・・・?」
手回しで動く道具もあるはずだと思った私はそう答えた。
でもレイスさんは・・・とんでもない答えを言ったのだ。
「・・・俺たちの魔力だよ。」
「魔力って・・・・え?」
「ディアヘルの連中はピストニアの魔法が使える者を捕まえて、魔力を搾り取ってるんだ。」
「え!?」
「ここ数十年、行方不明になってるやついる。その数は年々増えていってて・・・この前その実態がわかった。」
「!!・・・この前ってまさか・・」
「あぁ。森での火事だよ。」
あの爆発音と共に上がった黒煙は、ディアヘルの人たちの仕業だったらしいのだ。
わざと大きな音が出る木を選んで火をつけ、消火に来たピストニアの人たちを数人攫う。
そして魔力を搾り取って砂に化し、自分たちの生活に魔力を使ってるらしい。
「酷い・・・・」
「今、ステラが森に戻るのは危険すぎるんだ。だから・・・」
レイスさんは申し訳なさそうな顔で私を見ていた。
それは王様も一緒で、いろいろ考えるところがありそうだった。
(あぁ・・・私が『帰りたい』って言ったからこの人たちは困ってるんだ・・。)
私の望みを叶えようとしてくれてる王様だけど、森に帰れば私の身に危険が及ぶ可能性が高い。
森に帰さなければ私の望みを叶えられないことになるから困ってしまってるらしい。
「・・・わかりました。まだしばらく・・・お世話になります。」
こう答えるのが一番良かったのだ。
「・・・帰してやれなくてすまない、ステラ。」
王様は本当に申し訳なさそうな顔をして私を見ていた。
そんな姿なんて見たくもなく、私は笑顔で両手を振る。
「大丈夫です、まだ体調も完全に戻ってないですし・・・。」
「そうなのか?」
「・・・はい。」
体調がまだ完全に戻ってないなんてことはなかった。
もう元気そのものだけど、私にも何かここに留まる理由があった方が気が楽になるだろうと思っての発言だったのだ。
「あの・・私、失礼してもいいですか?ちょっとゆっくりしたいと思うので・・・」
「あぁ、わざわざ来てもらって悪かった。ゆっくり休んでくれ。」
「はい、失礼します。」
軽く頭を下げ、私は執務室を後にした。
想像もしてなかったことになってる話を聞いて、行方不明になってる人たちが気になって仕方ない。
(もう砂になっちゃってるって・・言ってたよね・・・。)
魔法が使える人が砂になるのは寿命を迎えるか魔力が尽きるかの二つしかない。
まだまだ寿命がある人の魔力を無理矢理奪い取って死なせてしまうなんて・・・あまりにも酷いことだった。
(みんな・・大事な人っているのに・・。)
ハマルおばぁちゃんを寿命で亡くしたとき、悲しすぎてずっと泣いていたことを思いだした。
今でも思い出しては涙することだってあるのに、理不尽に殺されるなんて・・・心の整理がつかなそうだ。
(ちょっと散歩にでも行こう・・・。)
怒りや悲しみが私の中で渦巻き始めていた。
一旦落ち着くために城下町に足を運ぶと、私の姿を見た人たちが口々に叫び出したのだ。
「救い人様だ・・・!!」
「みんなを助けてくれてありがとう・・・!」
「ステラ様ーっ!!」
「救い人さまー!」
「~~~~っ!?」
手を振りながらそう叫ぶ街の人たち。
私は恥ずかしくなって路地裏に避難しに行った。
(嫌われてはなさそうだけど・・・見られるのは恥ずかしい・・・!)
大通りを外れ、徐々に狭くなっていく道を選んで走り入っていくと、そこは前に隠れたことのある場所だった。
ワズンさんに剣を向けられて逃げ回りながら隠れた場所だ。
「ここでしばらく待っていてもあまり意味はないだろうなぁ・・・。」
私に慣れるまでは『救い人』と声をかけられることは多いだろう。
時間が経つのを待つしかないけど、ここで数時間待っていても何も解決はしないのだ。
もっと長い時間が必要になる。
「・・・お城に帰ろ。」
そう思って踵を返そうとしたとき、私の口元に布のようなものがあてられた。
「んぐっ・・・!?」
「・・・『救い人』さま、みーーーつけた。」
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