婚約者の王子が結婚している幼馴染を妊娠させる。婚約破棄になって別れたけど助けて! と泣きついてきた。

佐藤 美奈

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第15話

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「アルベルト、あなたのことは好きだけど貧乏な生活は耐えられない。私は生まれてきたからには幸せになりたいから……逆に彼は素晴らしい夢がある人なの。王子じゃなくなったあなたにも魅力はないわ」

クローディアはアルベルトのことを容赦なく罵り、逆に浮気相手のことを愛らしさにあふれた顔で褒め称える。

「ふざけるな!恥を知れ!」

屈辱だった。最初は愛していた妻の言葉が信じられなくて頭が真っ白になり、この世の終わりのような顔で放心状態になる。

次の瞬間にはアルベルトは獣のように吠えていましたが、クローディアは幼子を抱えながら何も言い返さず涼しい顔をしてじっと見ていた。

「慰謝料は払う。今日はそのために屋敷に来てもらった」
「僕を哀れむな!施しは受けない!」

夫婦は決裂した。アルベルトは屋敷の主人から多額の慰謝料を払うと言われましたが、最後のプライドだけは保とうと不機嫌そのものの怒声をぶつけた。

「本当に馬鹿な男ね。あなたは王子じゃないんだから、ありがたくお金を受け取ればいいじゃない」

朝から晩まで過酷な肉体労働をしているアルベルト。昔と比べたら天と地ほどの差がある暮らしぶり。

正直貧困にあえいでいるので、クローディアは現実的に当然の言葉を発言したが、アルベルトの瞳は深い憎しみに満ちていた。

「貧乏王子!自尊心なんか捨ててお金をもらいなさいよ!」
「だが断る!」

アルベルトを捨てたクローディアは罪悪感もあったのかもしれません。何度も繰り返し慰謝料を受け取るように説得しましたが、アルベルトは強い意思のこもった声で拒絶する姿勢を取った。

行き場のない無念さを感じ、悔しそうに顔をしかめ愛していた妻を見ている。こんな残念な思いをしたことは今までない。

「それじゃあなクローディア幸せになれよ。子供のこと頼むな」
「うん」

慰謝料をもらわないなんて大きな損でもったいない。だが一方、アルベルトはどこかすっきりしたような表情で部屋を出ていく。

両親に断絶され国を追われてまで、クローディアと結婚したのに悲しい結末になった。因果応報というか、罪の報いを受けた元王子。

今は職場の親方と酒を飲みながら愚痴をこぼす日々。希望通りの人生は歩めないと思いながら、妻と子供に去られた寂しさを懸命に耐えていた。
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