永遠に愛を誓った恋人で婚約者に差別され冷たい目で見られる令嬢の悲しみと絶望〜聖女と浮気の王太子殿下は女王に断絶され国外追放の罰！

第1話

2ヶ月前に婚約者の王太子アダム殿下の浮気が判明いたしました。

浮気相手はエレナ公爵令嬢の親友のレベッカ伯爵令嬢です。

現在二人の頭の中は最高潮に達していて、魔法にかかったみたいに快楽の海に溺れている。

この頭がからっぽな愚かな二人を完膚なきまでに制裁することをエレナ令嬢は心に固く誓う。

学園が終わるとアダム殿下はレベッカ令嬢と週に3回は密会しています。それはエレナ令嬢が調査をして分かっている。

アダム殿下とは10日ほど前からまともに会話もしていません。少し前までは話をしていましたが酷い内容でした。

「どうして私に冷たくなったの？」
「そんなことはない！」
「嫌いになったのですね？」
「もう黙れ！エレナの声を聞くと気分が悪くなる」
「私達は婚約しているのですよ？」
「だから僕も胸が苦しいよ。君なんかと生涯を過ごすんだからね」

エレナ令嬢に対して無愛想に接して心の芯まで凍る冷たい言い方をするのです。

この時すでにアダム殿下が浮気していることは分かりきっているのですが、エレナ令嬢は関係を修復するように努力をしてきましたが全て無駄でした。

婚約者の自分には非常に冷酷な態度なのに、浮気相手のレベッカ令嬢には優しい調子の声で温かい目をして光のような愛情に包み込むように後ろから抱きしめていました。

「婚約破棄して二人を地獄に送り悪夢のように急落させます！」

調査している者からその報告を聞いた時にエレナ令嬢は、全身怒りの塊で耐え切れず爆発したように叫ぶ。

心に怒りの火が消えることはなくアダム殿下とは、もうやり直せないと頭で理解して婚約破棄を決断したのです。