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第1話
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「シャーロット!」
婚約していた元彼のマックスの声が後ろから聞こえた。
彼が浮気したのが原因で私が振って1ヶ月前に別れた。
「何?」
「やっぱり君を諦めきれない」
「もう私たちは終わったの!」
「そんなこと言わないでくれ!」
「話しかけないで!」
「愛してるんだ……」
「やめて! 気安く触らないで!」
「シャーロット君が忘れられない……」
「名前も呼ばないで!別れたくせに馴れ馴れしいのよ!」
「シャーロット本当に好きなんだ……」
元彼のマックスは振ってから毎日のように私に復縁を迫り私を褒めてご機嫌を取りにくる。
ある時には、突然家にやってきて私が化粧もしてないのに「そのままでも十分かわいいよ!」などと言ってきた。
服装も地味な部屋着なのに「素敵だ。君は何を着ても似合うね!美人だな!」などとにかく褒めてくる。
またある時には私が髪を切った直後に来て「髪型変えたね。前のも好きで良かったけど今のも本当に最高で大好きだ!」とべた褒めしてくる。
私も反射的に「ありがとう……」とつい言ってしまう。
実を言えば髪型を失敗してしまったと思っていた。友達からも今ひとつな評判だった。それなのに彼は褒めてくれて嬉しくなった。
「ちょっと切り過ぎた?」
「シャーロットは長いほうが良かったよね」
「私も切った後でそう思ってた…」
「どこの美容室?」
「いつもの行きつけのところ」
「ああ、あそこね……」
「え、どうして? あそこダメなの?」
「あそこの店員ってさ、腕が悪いくせに妙に親しく接してくるよね?」
「それ私も思ってた!」
「あのハゲ店長の店でしょ?」
「そうそう」
「あのハゲかなりの遊び人らしいよ」
「でも結婚してるんでしょ?」
「だから不倫! なんであんなハゲがいいのかわからないけどね」
「なんか手つきが嫌らしいよね」
「うんうん、無駄に体を触って来るしさ」
「ええ!? 私も今度食事に行こうって口説かれたよ!」
「シャーロットもなんか言われた?」
「うん、少し……綺麗な肌ですねとか」
「キャアーーーーー!!」
私の髪よりも最終的にはそこの美容室の店員がハゲ頭でスケベ野郎と言うことで話が盛り上がっていました。
婚約していた元彼のマックスの声が後ろから聞こえた。
彼が浮気したのが原因で私が振って1ヶ月前に別れた。
「何?」
「やっぱり君を諦めきれない」
「もう私たちは終わったの!」
「そんなこと言わないでくれ!」
「話しかけないで!」
「愛してるんだ……」
「やめて! 気安く触らないで!」
「シャーロット君が忘れられない……」
「名前も呼ばないで!別れたくせに馴れ馴れしいのよ!」
「シャーロット本当に好きなんだ……」
元彼のマックスは振ってから毎日のように私に復縁を迫り私を褒めてご機嫌を取りにくる。
ある時には、突然家にやってきて私が化粧もしてないのに「そのままでも十分かわいいよ!」などと言ってきた。
服装も地味な部屋着なのに「素敵だ。君は何を着ても似合うね!美人だな!」などとにかく褒めてくる。
またある時には私が髪を切った直後に来て「髪型変えたね。前のも好きで良かったけど今のも本当に最高で大好きだ!」とべた褒めしてくる。
私も反射的に「ありがとう……」とつい言ってしまう。
実を言えば髪型を失敗してしまったと思っていた。友達からも今ひとつな評判だった。それなのに彼は褒めてくれて嬉しくなった。
「ちょっと切り過ぎた?」
「シャーロットは長いほうが良かったよね」
「私も切った後でそう思ってた…」
「どこの美容室?」
「いつもの行きつけのところ」
「ああ、あそこね……」
「え、どうして? あそこダメなの?」
「あそこの店員ってさ、腕が悪いくせに妙に親しく接してくるよね?」
「それ私も思ってた!」
「あのハゲ店長の店でしょ?」
「そうそう」
「あのハゲかなりの遊び人らしいよ」
「でも結婚してるんでしょ?」
「だから不倫! なんであんなハゲがいいのかわからないけどね」
「なんか手つきが嫌らしいよね」
「うんうん、無駄に体を触って来るしさ」
「ええ!? 私も今度食事に行こうって口説かれたよ!」
「シャーロットもなんか言われた?」
「うん、少し……綺麗な肌ですねとか」
「キャアーーーーー!!」
私の髪よりも最終的にはそこの美容室の店員がハゲ頭でスケベ野郎と言うことで話が盛り上がっていました。
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