親友と幼馴染の彼を同時に失い婚約破棄しました〜親友は彼の子供を妊娠して産みたいと主張するが中絶して廃人になりました

佐藤 美奈

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第三話

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ノアは最後まで相手のことを考えない最低な男でしたね。

あんな男のことを一時であっても好きだった自分が嫌になりました。

しかし、困ったことにマチルダはノアの子供を産みたいと主張していました。

自分の両親からもノアの両親からも中絶するように説得されていましたがマチルダの意志は固そうです。

そればかりかマチルダは私に謝罪することもなく「彼は私の物!」と吐き捨てるように言った。

「そんなに欲しければいくらでも譲りますよ? あんな価値のない男でよろしければ?」

私はそう切り返しました。

「なによ! 昔からオリビアはいつも上から目線で!」
「何なりとおっしゃってくださいね」
「私絶対に彼の子供を産むから!」
「どうぞ勝手にしてください」

ノアとマチルダが結婚するのか分かりませんが、こんな母親の元に誕生する子供が気の毒に思い、子供に悪影響を及ぼすのは目に見えています。

慰謝料はノアに金貨1000枚(日本円で1億円)マチルダからは半分の金貨500枚を支払ってもらいました。

話し合いの場でも終始マチルダはノアに向かって叫んでいました。

「責任取って結婚しなさい!」

ノアのほうは「それはできない。僕はオリビアを愛しているんだ。悪いけど君とは遊びだった……」と返されていたのもマチルダが私に敵対意識を持った要因でしょうね。
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