母親の再婚相手に襲われそうになり家から逃げました〜義父は処刑され私は交際していた領主の息子と結婚しました

佐藤 美奈

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第一話

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私はエミリー。彼のシモンは領主の息子で学生の時から付き合っていました。

私の母親ローズは彼の家にメイドとして長年働いていて現在も彼の家でメイドをしている。

彼も彼の父親オスカーも人格の優れた人です。領主だからと言って権力を笠に着て理不尽な要求をすることもなく、私が小さい頃から家族同士で親しくしていました。

でも母親の話しでは、私の父親ジョセフは私が5歳の時に、浮気をしたことがあったそうです。浮気相手は父親よりも10歳も年下のレナという女性でした。

ちなみにレナは母親の妹です。

母親は父親ジョセフと妹のレナの事は以前から怪しいと思っていた。だけど証拠がなかった。

一度だけ二人が抱き合いキスしていたのを目撃したことがありました。

「あなた達なにしてるの!」
「これは違うんだ」父親は言い訳をした。
「何でもないから」妹のほうも誤解だと言う。
「二度と同じことがないようにしてね!」
「わかった」
「ローズ姉さんごめん」

その場で母親は厳しく注意しましたが、結局二人の言葉を信じて問い詰めることもなく、仕方ないと許しました。

ところが二人は人目を盗んで逢い引きを繰り返していた。

そして当然のことながら妹が妊娠します。

妹は出産してその子はマヤと言う名前で私に懐いている可愛い子です。

私が現在20歳でマヤは15歳。母親の妹のレナが妊娠した時には家族で色々揉めたみたいですが、結局のところ母親と父親は離婚しなかった。

妹は妊娠した当初は私の祖父母から怒鳴られて「縁を切る!」と言い渡され追い出されたそうですが、今は許してもらって実家にも顔を出します。

その後も父親は仕事もしないで別の女性と浮気を繰り返していました。

そんな救いようのない父親のことを母親は「あの人は少しばかり容姿がいいからって昔から女ぐせの悪い人だったの。だけど気立てが良くて悪い人じゃないのよ」

母親は心の底から父親に惚れていたのでしょう。父親を擁護するようなことを私によく話していました。
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