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第20話
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テリー王子と結婚してるアリス妃は許されぬ恋をしている。男との付き合いは結婚以前からで、アリスの3人の子供と今お腹にいる子供は、悲しいことに全てこの男が父親であった。
パッと見た印象は下品な顔の男。だが気立てのいい近所でも評判の大商人の跡取り息子。アリスは世間的なモラルなど気にかけている余裕はないほどに、男のことを夫のテリー以上に深く愛していた。
「今日は彼に会う日ね。楽しみだわ」
アリスは鏡台の前で化粧をはじめながら、ぽつりとつぶやいた。その表情には後ろめたさを感じている様子はない。男と会うのを人生の最大の楽しみにしているようです。
アリスはテリーのことは男として認識していない。姉のフローラの婚約者を奪ったという事実が欲しかったのだ。
「子供のことお願いね」
「お任せください」
「それじゃあね」
「お気をつけていってらっしゃいませ」
慣れた声色でメイド達に子供の面倒を見るように伝えた。暗黙の了解が成立しているからだろう。メイド達はいつものことだと思い不安の入り交じった気持ちはない。
素直に頷きほのぼのとした笑みを向けて、外出するアリスに挨拶をして送り出す。メイド達は親切に子供の世話を見てくれるので、アリスも安堵感が胸に広がり出掛けられる。
その日の昼過ぎにアリスは、馬車に乗って男が逢い引き用に建てたという、豪華で快適な部屋に足を運ぶ。アリスは男に会う度に新しい服を買ってしまう。
「早く会って愛し合いたい」
アリスは馬車の中で独り言を呟きながら、いかにも嬉しそうな表情をつくった。ほんとに好きな人と会う時は向かう途中でも自然と笑顔になる。
立場上は不倫関係を結んでいるなど特に許されない。表面化すれば大変な騒ぎをひき起こすことになるので、素顔にカツラやメイクなど整えて、すっかり別人に変装をしている。
バレないように変装をしているが、それでも周りを確認して細心の注意を払い部屋の中に入った。
「アリス寂しかった」
「もう相変わらずせっかちなんだから……」
アリスが部屋に入るなり男は抱きついてきます。よほど待ち遠しかったのか涙ぐんで赤い目をしていました。アリスも男の顔を見るなり、満面の笑顔を広げながら男の求めに応じる。
昔からアリスは人見知りする性格で、初対面の人と打ち解けるには少し時間がかかり、相手の顔を見て話ができませんでした。
だが最初に男と会った時には、短い時間で目を見て喋れたのです。これにはアリス自身も驚きました。それから7年の付き合い。現在はかなり強い信頼関係を男と築き合っていた。
パッと見た印象は下品な顔の男。だが気立てのいい近所でも評判の大商人の跡取り息子。アリスは世間的なモラルなど気にかけている余裕はないほどに、男のことを夫のテリー以上に深く愛していた。
「今日は彼に会う日ね。楽しみだわ」
アリスは鏡台の前で化粧をはじめながら、ぽつりとつぶやいた。その表情には後ろめたさを感じている様子はない。男と会うのを人生の最大の楽しみにしているようです。
アリスはテリーのことは男として認識していない。姉のフローラの婚約者を奪ったという事実が欲しかったのだ。
「子供のことお願いね」
「お任せください」
「それじゃあね」
「お気をつけていってらっしゃいませ」
慣れた声色でメイド達に子供の面倒を見るように伝えた。暗黙の了解が成立しているからだろう。メイド達はいつものことだと思い不安の入り交じった気持ちはない。
素直に頷きほのぼのとした笑みを向けて、外出するアリスに挨拶をして送り出す。メイド達は親切に子供の世話を見てくれるので、アリスも安堵感が胸に広がり出掛けられる。
その日の昼過ぎにアリスは、馬車に乗って男が逢い引き用に建てたという、豪華で快適な部屋に足を運ぶ。アリスは男に会う度に新しい服を買ってしまう。
「早く会って愛し合いたい」
アリスは馬車の中で独り言を呟きながら、いかにも嬉しそうな表情をつくった。ほんとに好きな人と会う時は向かう途中でも自然と笑顔になる。
立場上は不倫関係を結んでいるなど特に許されない。表面化すれば大変な騒ぎをひき起こすことになるので、素顔にカツラやメイクなど整えて、すっかり別人に変装をしている。
バレないように変装をしているが、それでも周りを確認して細心の注意を払い部屋の中に入った。
「アリス寂しかった」
「もう相変わらずせっかちなんだから……」
アリスが部屋に入るなり男は抱きついてきます。よほど待ち遠しかったのか涙ぐんで赤い目をしていました。アリスも男の顔を見るなり、満面の笑顔を広げながら男の求めに応じる。
昔からアリスは人見知りする性格で、初対面の人と打ち解けるには少し時間がかかり、相手の顔を見て話ができませんでした。
だが最初に男と会った時には、短い時間で目を見て喋れたのです。これにはアリス自身も驚きました。それから7年の付き合い。現在はかなり強い信頼関係を男と築き合っていた。
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