婚約したのに好きな人ができたと告白された「君の妹で僕の子を妊娠してる」彼に衝撃の罰が下される。

佐藤 美奈

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第40話

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テリーは落ち着かない気分になった。なんとアリスの不倫相手の男とその妻が、してテリーに対してこれまでの非礼をびにくるというのだ。

アリスから不意打ちのように告白されて、それも今日の昼頃来るというのです。もうほんの数分もすれば二人はやってくる。テリーの頭の中はそれこそ大混乱が起きてしまった。

「前に男の奥さんとは会ったことがあるんだ」
「へー、そうなんだ」

正面から向き合って座っているアリスに、テリーはあくまでも冷静な顔で話した。あ、そうなのっていう感じでアリスは短い返事をする。アリスが男と共に駆け落ち同然で消えた時に、テリーは以前に男の妻とは会ったことがある。肌の美しい上品な婦人だったという感想であった。

まず夫の行ったことに深く反省し謝罪をされると、テリーは広い心で気にしていませんよ?という感じで笑顔で返した。彼は許す事に関してはキリスト以上の精神力を備えていて、許容できる範囲を大きく越えた事でも許せるのです。

これには奥様もおどろきましたが、終始和やかな雰囲気がゆったりと流れていた。ところが子供たちの登場で何もかもが一変し、奥様は身の置きどころがない思いで夫のことを大いに恥じて泣いて謝罪した。

「奥さんはいい人だったよ。だけど子供たちの顔を見たら……」
「それは仕方ないんじゃないの?あの男の顔はだからね。うふふふ」

奥様は、テリー王子の妻のアリス妃を自分の夫が過去に4回もはらませて、無事に出産していたことを聞かされた。奥様の心は悲しみの底に沈んで釈明のしようがない気持ちになる。顔は精神的な疲労の色が濃くてしばらく抜けがらと化していた。

テリーは誠に親切な人だったと、奥様の温厚な人柄と物腰の柔らかさを思い出してめ言葉がつい口から出る。アリスは無神経な顔で軽い気持ちで言うと不思議な笑い声をたてた。

「アリスの言う通りだ。あの男の顔は下品だから奥さんが驚くのも仕方ないよね」

テリーは即座に同意して、アリスの気持ちに優しく寄り添って子供みたいに無邪気むじゃきに微笑む。

「少しでも私に似ればかわいい子が生まれたのに、なんだもん。遺伝子レベルで細胞が有害なのに、どれだけみにくい遺伝子を残したいのかしら?迷惑な男だわ……」
「本当にそうだね。どうしてアリスの天使のような顔を子供が誰も受け継がないんだよ。あいつの血は濃すぎる!」
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