実家に帰ったら平民の子供に家を乗っ取られていた!両親も言いなりで欲しい物を何でも買い与える。

佐藤 美奈

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リディアはとうとうハッキリと出て行けと口にしました。こんな不快な気分になるのなら最初から言えば良かった。家の使用人が苦しんでいるのに、遠慮していた自分が情けない。

ところが躊躇なく言い返してくる。平民のエマからしたら、こんな楽園で心地のよい場所は出て行きたくない。甘い汁を味わえば昔の生活には戻れない。

それに、また一人で街をさまよう寂しいのは嫌だ。置き去りにされたような気の遠くなる孤独感には耐えられません。とにかく反発せねばならないとエマは抵抗を見せる。

もう少しだけでも謙虚さと誠実さを感じる挨拶をしていれば、リディアはエマの気持ちを思いやり、週に一度くらいであれば家の出入りを許しました。

「私を追い出したら親に怒られるよ」
「構いませんよ?」
「えっ!?」
「あなたのことを可哀想だと思い、この状況を招いたのは両親ですから……私も優しいお父様とお母様につらく当たるのは心苦しいですが今回ばかりは仕方ありません」

エマも最後の手段を出す。この家の主人であるリディアの両親から許されたから、自分はこの場に居られて自由にできるという絶対的な切り札。いくら娘でも文句を言われる筋合いはない。

実のところ、いくら主人に『エマを客人扱いしなさい』と言われても、最初の頃はメイドは陰でエマに厳しく接していた。この家には相応しくないと言い、平民のエマを追い出そうとしました。そしたらエマは主人に言いつけると弾き返す。

そう言われればメイドの立場では黙ってエマの言うことを聞くしかない。しかし公爵家の娘のリディアに精度の足りない脅しは全く通用しない。

勝ち誇った顔で伝家の宝刀を取り出すも、バッサリとやり返される。想像もしなかった事態にエマの心は呆気なく崩壊した。落ち着きを失ったエマは視線が泳いで心臓が凄まじい勢いで波打つ。

「エマを追い出しなさい」
「ですが、その子供には手厚い対応しろとご両親様が……」
「責任は私が取ります。あなた達は何も心配しなくて大丈夫」
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