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22話
現在ロバートとニーナは精神病院に隔離されて入院していた。大勢の人々がいる前で裸を晒した二人は心が病んでしまった。特にニーナの方は大きなショックを受けて重症化している。
「ニーナ薬だよ。飲んで元気になろう」
ニーナと比べて症状が軽いロバートは医師から処方された薬をニーナに飲ませようとするが、げっそりした頬に落ちくぼんだ目のニーナは抜け殻みたいで反応がない。
――二人は裸姿でのインタビューを受けた後、新聞社の記者たちに安全な場所に連れて行かれここで馬車から降ろすと言われた。
「こんな所に降ろすだと……?ふざけるな!」
「集まった群衆に囲まれて集団暴行されるよりはマシでしょ?」
ロバートは記者に詰め寄って猛抗議したが、記者は全く意に介さない様子で言う。裸姿での公開謝罪を見物するために大勢集まった人々に囲まれて袋叩きにあうよりはいいですよね?と言葉を返された。
記者は何か問題でも?というような平然とした顔でいった。安全な場所まで運んでやってむしろ感謝してくださいと言わんばかりの口調である。
ロバートは記者の言うことをしぶしぶながら認めざるを得なかった。あそこで解散することになったら自分たちはどうなっていたのかと考えるだけで恐ろしい。記者の言い分もわかったがロバートには絶対に納得できない問題点があった。
「それは分かったよ……じゃあ僕達の服をよこせ!」
ロバートとニーナは、いまだに裸で下着はおろか服を着ていない状態でした。もういい加減に服を着させてくれと心からの叫びだった。
「服は捨てました」
「……へ?」
記者から冷酷非情な言葉を告げられた。ロバートは思わず間抜けな声で反応してしまう。ニーナも信じられないという顔で言葉の一つも出なかった。やっと服が着られると思ったのに記者は服をゴミとして処分したと言う。
実は記者の全員はアンジェラに対する敬愛の念が深かった。記者たちは話し合ってアンジェラ様に何らかの形で誠意を見せるべきだという結論に達した。
そしてロバートとニーナはアンジェラ様が許してくれるまで服を着ることは駄目なんじゃないか?と思って二人の服を捨てた。
「アンジェラ様がお許しになるまで服を着てはいけませんよ」
「これからは裸のままで生活したほうが良いと思います」
「反省したという真面目な態度を見せてください」
ロバートとニーナは魂を抜かれたような顔で白目をむいていた。茫然として絶望にとらわれてぐったりしている二人をお構いなしに、記者たちに馬車を降ろされてそのまま放置された。
その後しばらくの間は廃人同様になっていて動けなかった。泣きそうな顔の二人は心細く思い手をつないで夕闇に沈んだ道をとぼとぼと歩き始めた。
「ニーナ薬だよ。飲んで元気になろう」
ニーナと比べて症状が軽いロバートは医師から処方された薬をニーナに飲ませようとするが、げっそりした頬に落ちくぼんだ目のニーナは抜け殻みたいで反応がない。
――二人は裸姿でのインタビューを受けた後、新聞社の記者たちに安全な場所に連れて行かれここで馬車から降ろすと言われた。
「こんな所に降ろすだと……?ふざけるな!」
「集まった群衆に囲まれて集団暴行されるよりはマシでしょ?」
ロバートは記者に詰め寄って猛抗議したが、記者は全く意に介さない様子で言う。裸姿での公開謝罪を見物するために大勢集まった人々に囲まれて袋叩きにあうよりはいいですよね?と言葉を返された。
記者は何か問題でも?というような平然とした顔でいった。安全な場所まで運んでやってむしろ感謝してくださいと言わんばかりの口調である。
ロバートは記者の言うことをしぶしぶながら認めざるを得なかった。あそこで解散することになったら自分たちはどうなっていたのかと考えるだけで恐ろしい。記者の言い分もわかったがロバートには絶対に納得できない問題点があった。
「それは分かったよ……じゃあ僕達の服をよこせ!」
ロバートとニーナは、いまだに裸で下着はおろか服を着ていない状態でした。もういい加減に服を着させてくれと心からの叫びだった。
「服は捨てました」
「……へ?」
記者から冷酷非情な言葉を告げられた。ロバートは思わず間抜けな声で反応してしまう。ニーナも信じられないという顔で言葉の一つも出なかった。やっと服が着られると思ったのに記者は服をゴミとして処分したと言う。
実は記者の全員はアンジェラに対する敬愛の念が深かった。記者たちは話し合ってアンジェラ様に何らかの形で誠意を見せるべきだという結論に達した。
そしてロバートとニーナはアンジェラ様が許してくれるまで服を着ることは駄目なんじゃないか?と思って二人の服を捨てた。
「アンジェラ様がお許しになるまで服を着てはいけませんよ」
「これからは裸のままで生活したほうが良いと思います」
「反省したという真面目な態度を見せてください」
ロバートとニーナは魂を抜かれたような顔で白目をむいていた。茫然として絶望にとらわれてぐったりしている二人をお構いなしに、記者たちに馬車を降ろされてそのまま放置された。
その後しばらくの間は廃人同様になっていて動けなかった。泣きそうな顔の二人は心細く思い手をつないで夕闇に沈んだ道をとぼとぼと歩き始めた。
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