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23話
「不特定多数の人間に裸を晒したロバートとニーナは精神的に不安定になって入院したと聞いた。裸での謝罪に免じてロバートとニーナの国外追放は一時保留にする」
アンドレア国王は新聞を見た数日後に全国民に宣言した。過激派グループからの脅威に対処するために裸で公開謝罪を行う選択をした。ロバートとニーナの意向を無視した半ば強制される形で、新聞の一面に全裸羞恥デビューをした。
ロバートとニーナの恥ずかしい姿を新聞で見た国民からも強く後押しされた。アンジェラ様を裏切ったバカップル共だが、裸はかわいそうに思うと多くの市民が城に詰め掛けた。
犯人たちに恫喝され続け自分の命が脅かされる不安や恐怖を感じ、二人はパニック状態で正常な思考能力を失っていた。これには同情すべき余地が多いと判断して、国外追放処分はしばらく保留することを決定した。ミランダ王妃も涙ぐましい心持ちになって憐れんでいる。
「――ニーナ?もう体は大丈夫?」
「はい、頭と体の疲れが嘘みたいにすっかり無くなりました。薬って凄いですね」
「ニーナの病気が治って良かった……」
専門家による明確な診断で適切な治療が施されてニーナは回復した。ロバートは驚きと戸惑いを覚えましたが、それ以上に大きな喜びと感謝の心に浸って声をつまらせて力いっぱい抱きしめあった。二人は一ヶ月ぶりにベッドの上で体を重ね合って解放感を味わった。
二人は再び交際を始めましたが幸せな日々は長くは続かなかった。入院中は基本的にロバートはニーナの傍で献身的な看病をしていたが、病室からいなくなることがあった。その理由は若い看護婦と仲良くなって密かに逢瀬を楽しんでいたのだ。
ロバートは寂しがり屋な性格で人肌の温もりを感じたいと思っていた。その時に若い看護婦と心が通じ合って人目を忍んで快楽を共にする。二人が愛し合う場所は病院内で、関係者以外立入禁止の立て札が置かれた先の秘密の部屋にロバートを招き入れて毎日こまめに男女関係を持った。
「看護婦さん、僕は君と別れられない!」
ニーナは無事に退院し入院費を援助してくれていたアンドレアとミランダに会いに行って感謝した。ところがロバートは深い仲になった若い看護婦とも隠れてニーナと同時進行で付き合っていた。
若い看護婦はとびきり美しい女性というわけではないが、ベッドの上では予想をはるかに上回る華麗で高度なテクニックの持ち主だった。ロバートは体が溶けそうなほど心地いい気持ちにさせられ、快楽の海に溺れてしまって抜け出せなかった。
「――ロバート私とのデートを断って何してるの!」
「ニーナ!?ど、どうして……?」
絶対バレないようにとロバートも頭が悪いなりに頑張っていました。でもニーナは勘が鋭い女性なので、ロバートの様子がおかしい事を一瞬で感じ取った。ニーナは二人のデート現場に叫び声を上げて突撃した。ロバートは不測の事態が起こり感情は大混乱していた。
「ごめんなさあああい!」
「泣いてないで答えなさい」
ロバートは小心者なので三秒後には泣きながら謝っていた。泣いているロバートにニーナはイラつきながら不満そうな顔に変わってくる。ニーナは冷たい視線を向けて落ち着いた声で言うと、腹をくくったロバートは今までの事を包み隠さず話し始めた。
ニーナが精神を病んでいる時にロバートはつきっきりで看病した。でも話しかけても反応がなくロバートはとてもみじめで孤独な気持ちになり、心にぽっかり穴があいたように寂しくなった。そんな時に彼女と仲良くなって、気がつけば肉体関係を持つようになったという。
ニーナは何も言わずに聞いていた。ニーナの悲しい顔を見るとロバートは申し訳ない気持ちになってくる。ニーナが精神を病んで気力や生気のない時に、担当の看護婦と浮気を繰り返し性的快感を味わっていた事は深く反省した。
「――私たち別れましょう」
「いいよ。僕には彼女がいるから問題ない!」
ロバートは話すらできないニーナを支えていた。そんな時に優しくしてくれる人がいたら、そっちに心が動いてしまう事もあるだろう?と熱心に語っていましたが理解を得られることはなかった。
ロバートはニーナに愛想を尽かされたが余裕そうな態度でした。浮気相手の看護婦がいるから心配ないと思って安心していた。しかし相手には婚約者がいるのでもう会えないと言われてロバートはあっけなく捨てられてしまうのだった――。
最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございました。
この物語を、皆さまと共有できたことが何よりの幸せです。
またどこかの物語でお会いできますように。
アンドレア国王は新聞を見た数日後に全国民に宣言した。過激派グループからの脅威に対処するために裸で公開謝罪を行う選択をした。ロバートとニーナの意向を無視した半ば強制される形で、新聞の一面に全裸羞恥デビューをした。
ロバートとニーナの恥ずかしい姿を新聞で見た国民からも強く後押しされた。アンジェラ様を裏切ったバカップル共だが、裸はかわいそうに思うと多くの市民が城に詰め掛けた。
犯人たちに恫喝され続け自分の命が脅かされる不安や恐怖を感じ、二人はパニック状態で正常な思考能力を失っていた。これには同情すべき余地が多いと判断して、国外追放処分はしばらく保留することを決定した。ミランダ王妃も涙ぐましい心持ちになって憐れんでいる。
「――ニーナ?もう体は大丈夫?」
「はい、頭と体の疲れが嘘みたいにすっかり無くなりました。薬って凄いですね」
「ニーナの病気が治って良かった……」
専門家による明確な診断で適切な治療が施されてニーナは回復した。ロバートは驚きと戸惑いを覚えましたが、それ以上に大きな喜びと感謝の心に浸って声をつまらせて力いっぱい抱きしめあった。二人は一ヶ月ぶりにベッドの上で体を重ね合って解放感を味わった。
二人は再び交際を始めましたが幸せな日々は長くは続かなかった。入院中は基本的にロバートはニーナの傍で献身的な看病をしていたが、病室からいなくなることがあった。その理由は若い看護婦と仲良くなって密かに逢瀬を楽しんでいたのだ。
ロバートは寂しがり屋な性格で人肌の温もりを感じたいと思っていた。その時に若い看護婦と心が通じ合って人目を忍んで快楽を共にする。二人が愛し合う場所は病院内で、関係者以外立入禁止の立て札が置かれた先の秘密の部屋にロバートを招き入れて毎日こまめに男女関係を持った。
「看護婦さん、僕は君と別れられない!」
ニーナは無事に退院し入院費を援助してくれていたアンドレアとミランダに会いに行って感謝した。ところがロバートは深い仲になった若い看護婦とも隠れてニーナと同時進行で付き合っていた。
若い看護婦はとびきり美しい女性というわけではないが、ベッドの上では予想をはるかに上回る華麗で高度なテクニックの持ち主だった。ロバートは体が溶けそうなほど心地いい気持ちにさせられ、快楽の海に溺れてしまって抜け出せなかった。
「――ロバート私とのデートを断って何してるの!」
「ニーナ!?ど、どうして……?」
絶対バレないようにとロバートも頭が悪いなりに頑張っていました。でもニーナは勘が鋭い女性なので、ロバートの様子がおかしい事を一瞬で感じ取った。ニーナは二人のデート現場に叫び声を上げて突撃した。ロバートは不測の事態が起こり感情は大混乱していた。
「ごめんなさあああい!」
「泣いてないで答えなさい」
ロバートは小心者なので三秒後には泣きながら謝っていた。泣いているロバートにニーナはイラつきながら不満そうな顔に変わってくる。ニーナは冷たい視線を向けて落ち着いた声で言うと、腹をくくったロバートは今までの事を包み隠さず話し始めた。
ニーナが精神を病んでいる時にロバートはつきっきりで看病した。でも話しかけても反応がなくロバートはとてもみじめで孤独な気持ちになり、心にぽっかり穴があいたように寂しくなった。そんな時に彼女と仲良くなって、気がつけば肉体関係を持つようになったという。
ニーナは何も言わずに聞いていた。ニーナの悲しい顔を見るとロバートは申し訳ない気持ちになってくる。ニーナが精神を病んで気力や生気のない時に、担当の看護婦と浮気を繰り返し性的快感を味わっていた事は深く反省した。
「――私たち別れましょう」
「いいよ。僕には彼女がいるから問題ない!」
ロバートは話すらできないニーナを支えていた。そんな時に優しくしてくれる人がいたら、そっちに心が動いてしまう事もあるだろう?と熱心に語っていましたが理解を得られることはなかった。
ロバートはニーナに愛想を尽かされたが余裕そうな態度でした。浮気相手の看護婦がいるから心配ないと思って安心していた。しかし相手には婚約者がいるのでもう会えないと言われてロバートはあっけなく捨てられてしまうのだった――。
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