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第5話
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「え……?本当に付与術師なの!?」
「はい、一応……」
ギルドから出ようとした時、レベッカが背後から呼びかけると立ち止まる。振り返って茫然たるありさまだったが、レベッカがすぐに返事をするとやっと安心したように表情を和らげた。
「――改めて俺はレオン、それでこいつが親友のリアム」
「よろしくな!」
「私はアメリア」
「マリンよ」
「レベッカです。あの、よろしくお願いします」
ギルド内の同じ一つのテーブルについて、まずはごく簡単な自己紹介をした。レベッカの印象では好感がもてて4人は仲が良さそうに見えた。長きにわたって5人でパーティーを組んで活動していたが、そのうちの一人が家族が病気になって面倒を見なくてはいけなくなり、しばらく休業をすると告げて抜けた。
それがパーティーに欠かすことのできない付与術師だった。付与術師がいた時は、圧倒的な戦力を誇って高難易度の依頼でも楽々とこなしていたが、付与術師がいなくなってから何度か同じような依頼を受けたが、失敗続きで落ち込んでいたそう。
根本的な原因は確定している。自分たちの能力を数倍に上げてくれる付与術師がいないから、深刻な戦力不足に悩まされて危機感を抱いていた。
「え……Sランクなんですか……!?」
レベッカは驚きのあまり面食らってしまったが当然のことだった。彼らは冒険者ギルドで最高峰であるSランクのパーティーだったのだ。困っているのを見過ごせないと感じて、深く考えずに声をかけてしまったがレベッカはランクを聞いて途端に後悔しはじめた。
なぜかと言うとレベッカの幼馴染たちはAランクなのです。勇者パーティーといっても冒険者ギルドの評価ではAランクでした。ちなみにギルドのランク順はSABCDEFと7段階に分けられている。
(力になってあげたいけど、Aランクでも役立たずで無能と言われたのに、Sランクのパーティーなんて私には荷が重すぎる。喜んでくれて本当に申し訳ないけど断ったほうがいいよね?)
レベッカはそう思いながら、きっぱりと断りの言葉を言おうとしたら……
「これからよろしく頼むぜ!」
「レベッカ本当にありがとう。君は幸福の女神だ!」
「あなたが声をかけてくれなかったら……私たちどうなっていたか……」
「レベッカと出会えたのはある種奇跡みたいです」
そんなこと言われたら、断るつもりが断れなくなった。レベッカのことを救世主的な存在と見なして、皆さん涙を流し声を上げて泣いて喜んでいる。レベッカがパーティーに入るのは決定してる感じです。心が激しく揺さぶられながら、今後ともどうぞよろしくお願いしますと反射的に慌てて頭をさげた。
「はい、一応……」
ギルドから出ようとした時、レベッカが背後から呼びかけると立ち止まる。振り返って茫然たるありさまだったが、レベッカがすぐに返事をするとやっと安心したように表情を和らげた。
「――改めて俺はレオン、それでこいつが親友のリアム」
「よろしくな!」
「私はアメリア」
「マリンよ」
「レベッカです。あの、よろしくお願いします」
ギルド内の同じ一つのテーブルについて、まずはごく簡単な自己紹介をした。レベッカの印象では好感がもてて4人は仲が良さそうに見えた。長きにわたって5人でパーティーを組んで活動していたが、そのうちの一人が家族が病気になって面倒を見なくてはいけなくなり、しばらく休業をすると告げて抜けた。
それがパーティーに欠かすことのできない付与術師だった。付与術師がいた時は、圧倒的な戦力を誇って高難易度の依頼でも楽々とこなしていたが、付与術師がいなくなってから何度か同じような依頼を受けたが、失敗続きで落ち込んでいたそう。
根本的な原因は確定している。自分たちの能力を数倍に上げてくれる付与術師がいないから、深刻な戦力不足に悩まされて危機感を抱いていた。
「え……Sランクなんですか……!?」
レベッカは驚きのあまり面食らってしまったが当然のことだった。彼らは冒険者ギルドで最高峰であるSランクのパーティーだったのだ。困っているのを見過ごせないと感じて、深く考えずに声をかけてしまったがレベッカはランクを聞いて途端に後悔しはじめた。
なぜかと言うとレベッカの幼馴染たちはAランクなのです。勇者パーティーといっても冒険者ギルドの評価ではAランクでした。ちなみにギルドのランク順はSABCDEFと7段階に分けられている。
(力になってあげたいけど、Aランクでも役立たずで無能と言われたのに、Sランクのパーティーなんて私には荷が重すぎる。喜んでくれて本当に申し訳ないけど断ったほうがいいよね?)
レベッカはそう思いながら、きっぱりと断りの言葉を言おうとしたら……
「これからよろしく頼むぜ!」
「レベッカ本当にありがとう。君は幸福の女神だ!」
「あなたが声をかけてくれなかったら……私たちどうなっていたか……」
「レベッカと出会えたのはある種奇跡みたいです」
そんなこと言われたら、断るつもりが断れなくなった。レベッカのことを救世主的な存在と見なして、皆さん涙を流し声を上げて泣いて喜んでいる。レベッカがパーティーに入るのは決定してる感じです。心が激しく揺さぶられながら、今後ともどうぞよろしくお願いしますと反射的に慌てて頭をさげた。
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