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第8話
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時が流れ結婚して初めてのクリスマス前日でのこと。当日は夫のハリーと過ごす新婚のイザベルは胸を弾ませて微笑みを浮かべ馬車に乗っていた。
妹は大好きな姉のヴィオラが相手もいなくて一人で寂しい思いをしているのだろうと心配し驚かそうと姉が単身生活している部屋に会いに向かう。
到着すると馬車の置き場にハリーが使用している馬車がある。あれ?ハリーも来てるの?ああ、そうか姉が恋人もいなくて独身で寂しいから励ましに来たんだなあと姉を思いやる優しい夫にほのぼのと気持ちが和らぐ。
「お姉様いらっしゃいますか?」
まず呼び鈴を鳴らすが何の反応もない。どうしたのかな?と思いドアをこつこつ叩いて呼びかけるがやはり出てくる気配がありません。疲れて眠ってるのかな?と考えるが姉の部屋の鍵は渡されているので開けて中に入った。
室内は温かく壁際にある小さな暖炉の中にある木炭が燃えている。リビングルームに入るとテーブルの上には食事をした形跡があり、しっかり者の姉だと思っていましたがだらしない部分もあるんだと感じて共感を覚える。
「こちらですか?ハリー、お姉様」
探し回ってもう後はここしかない。イザベルが寝室のドアを開けると自分の姉と夫はベッドの上でいかなる衣服も身に着けていない状態で重なりあうように眠っていた。
「なんで?これはどういうこと?」
無意識に驚きの声を漏らし面食らってぽかんとする。この二人はいつから?ハッとした表情になり納得する。以前から二人は仲が良すぎると感じていたがまさか本当に男女関係になっていたとは悔しくてたまらない。
「ハリーが私に冷たかった理由をハッキリと納得いたしました。お姉様なんで私の夫に手を出すのですか。どうして…」
その時頭の中で一気に疑問が解ける。自分に思いやりの無い夫の態度に信じていた姉に裏切られ悲しげに苦笑をして瞬く間に大粒の涙が途切れなく溢れハンカチで顔を押さえていた。
恋愛に破れた妹は生きる気力がなくなってしまう。だが八つ裂きにしても足りないほど二人に燃えるような憎悪が湧いたのです。
「おはよう」
「ん…?おはようハリー。私達なんて格好で寝てたんだろ。恥ずかしい」
「別に僕達しかいないからどうでもいいじゃないか?それに終わった後に意識が飛んだように眠ったのはヴィオラのほうだろ?」
「ふふふ、そうだったね。でも心も体もハリーに満たされたよ」
ある程度の時間が経つとハリーが目を覚ました。隣でまだ目を閉じているヴィオラに呼びかけるとぼーっとした眠気の残った顔で返事をする。
寝起きで体が思うように動かないが自分達の姿にヴィオラの顔は恥ずかしそうに赤く染まる。対照的にハリーは今さら気にもしない態度で遊び人風の男のような嫌らしい眼つきをしていた。
「あれ?体が動かないぞ」
「私も…え?なんで?」
体がベッドに張り付いたように離れない。何故なら二人の身体中がベッドと一緒にロープで何重にも巻かれて相当にきつく縛られていました。このままではどうすることもできない。
「大丈夫だよ。心配した人が訪ねて来てくれるよ」
「そ、そうね」
姉ヴィオラと夫ハリーは数ヶ月後に変わり果てた姿で見つかる。二人は食事もできないので既に事切れていた。数ヶ月以上も放置された理由は妹のイザベルがこの家に住んで訪ねてくる人に応対していた。
最近は姉と夫を見かけないと問いただす人には二人は旅行に行ったのでその間の留守番を頼まれたと何食わぬ顔で答えていました。発見された時は死体は3人で姉と夫が逝った後に妹は自ら命を絶つ。
妹は大好きな姉のヴィオラが相手もいなくて一人で寂しい思いをしているのだろうと心配し驚かそうと姉が単身生活している部屋に会いに向かう。
到着すると馬車の置き場にハリーが使用している馬車がある。あれ?ハリーも来てるの?ああ、そうか姉が恋人もいなくて独身で寂しいから励ましに来たんだなあと姉を思いやる優しい夫にほのぼのと気持ちが和らぐ。
「お姉様いらっしゃいますか?」
まず呼び鈴を鳴らすが何の反応もない。どうしたのかな?と思いドアをこつこつ叩いて呼びかけるがやはり出てくる気配がありません。疲れて眠ってるのかな?と考えるが姉の部屋の鍵は渡されているので開けて中に入った。
室内は温かく壁際にある小さな暖炉の中にある木炭が燃えている。リビングルームに入るとテーブルの上には食事をした形跡があり、しっかり者の姉だと思っていましたがだらしない部分もあるんだと感じて共感を覚える。
「こちらですか?ハリー、お姉様」
探し回ってもう後はここしかない。イザベルが寝室のドアを開けると自分の姉と夫はベッドの上でいかなる衣服も身に着けていない状態で重なりあうように眠っていた。
「なんで?これはどういうこと?」
無意識に驚きの声を漏らし面食らってぽかんとする。この二人はいつから?ハッとした表情になり納得する。以前から二人は仲が良すぎると感じていたがまさか本当に男女関係になっていたとは悔しくてたまらない。
「ハリーが私に冷たかった理由をハッキリと納得いたしました。お姉様なんで私の夫に手を出すのですか。どうして…」
その時頭の中で一気に疑問が解ける。自分に思いやりの無い夫の態度に信じていた姉に裏切られ悲しげに苦笑をして瞬く間に大粒の涙が途切れなく溢れハンカチで顔を押さえていた。
恋愛に破れた妹は生きる気力がなくなってしまう。だが八つ裂きにしても足りないほど二人に燃えるような憎悪が湧いたのです。
「おはよう」
「ん…?おはようハリー。私達なんて格好で寝てたんだろ。恥ずかしい」
「別に僕達しかいないからどうでもいいじゃないか?それに終わった後に意識が飛んだように眠ったのはヴィオラのほうだろ?」
「ふふふ、そうだったね。でも心も体もハリーに満たされたよ」
ある程度の時間が経つとハリーが目を覚ました。隣でまだ目を閉じているヴィオラに呼びかけるとぼーっとした眠気の残った顔で返事をする。
寝起きで体が思うように動かないが自分達の姿にヴィオラの顔は恥ずかしそうに赤く染まる。対照的にハリーは今さら気にもしない態度で遊び人風の男のような嫌らしい眼つきをしていた。
「あれ?体が動かないぞ」
「私も…え?なんで?」
体がベッドに張り付いたように離れない。何故なら二人の身体中がベッドと一緒にロープで何重にも巻かれて相当にきつく縛られていました。このままではどうすることもできない。
「大丈夫だよ。心配した人が訪ねて来てくれるよ」
「そ、そうね」
姉ヴィオラと夫ハリーは数ヶ月後に変わり果てた姿で見つかる。二人は食事もできないので既に事切れていた。数ヶ月以上も放置された理由は妹のイザベルがこの家に住んで訪ねてくる人に応対していた。
最近は姉と夫を見かけないと問いただす人には二人は旅行に行ったのでその間の留守番を頼まれたと何食わぬ顔で答えていました。発見された時は死体は3人で姉と夫が逝った後に妹は自ら命を絶つ。
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