オメガを助けて番になったら脳で会話できるようになりました。

かかかは

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8年前のこと。(2人は12歳)

里「トラブルだらけだった」2

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(第三者 視点)


ーーーーーーー
ここに至る2年前。2人が10歳の時。



里久は、初めて寄生が確認されてから、
cpの寄生に対処する方法がないか
ずっと探っていた。


そして、あるサイトを見つけていた。
誰かが書いた、ほんとか怪しいものだが。


【今はまだ、事前に防ぐ方法は
みつかっていない。が、
寄生された時、自己意識が勝てる方法なら
わかっている。…】


【…。大切な人との番契約により
理性は強力になり、cpの寄生に勝てる。】


これを読んだ時、考え込んでしまった。
本当なのか。


本当ならば、今すぐにでも番契約をしたい。
寄生されたくないから。

というか、大好きな佑希としたい。
佑希が寄生されないためにも。

里久は、出会った7歳の時からずっと
佑希を好いている。


だが、この本を見つけた時点では
2人はまだ10歳。4年生である。


生涯を共にする番契約を、
こんな早くにしてしまって
よいものだろうか。


そもそも、
佑希が里久のことを好きだとは限らない。


その後、佑希の好きな人を
聞こう聞こうと思って
その度に勇気が出ないままだ。


そうして、
考えないようにしていたのだった。


ーーーーー


という過去を思い出したのである。

ちなみに、
里久はアルファ、佑希はオメガであるので
番になるのは不可能ではない。



このような思考の間も、
佑希はずっと苦しんでいる。
もしかしたら、
cpが優位になっているかもしれない。


何も出来ないのはいやだった。


けれど、佑希の気持ちを知らないまま、
結婚より重い鎖で
佑希を縛り付けるのもいやだった。


なにしろ、オメガが番になれるのは
1人とだけ。

里久と番契約をした後に
相手を見つけたとしても、
佑希は、もうその人と番にはなれないのだ。


どうしよう。どうしよう。
早く何かしなければならないのに
どうすれば良いか分からない。
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