リュウのケイトウ

きでひら弓

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リュウのケイトウ レガシィ 50 繋がるセカイ

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『キミニモ コウキシンハ アルダロウ。
ソノ コウキシンヲ ミタシタイ ヨッキュウニハ
アラガエナイ チガウカイ?。』

へクマが静かに語りかける。
それは人が持つ
行動に直結する欲求を満たそうとする
行為の本質に触れる内容のモノ。
この時、慧人だけでなく
サレヒュトもへクマの声に
聞き入っていたのだ。
竜の巣の最深部 エラアクル内には
ある種の雰囲気が蔓延し
それは柔らかく包み込むように
慧人とサレヒュトの心をときほぐし
次第に瞑想に近いリラックス状態へと
導いて行ったのだった。

◇     ◇

 現在時空
慧人の元存在した時間軸 A
(リュウのケイトウ)

 マザーキャッスル内では
慧人をこの元時空時間軸へと
引き戻す準備が進められ
今、そのタイミングを同調する段階に
漕ぎ着けており
迩椰とティタがシステムシリンダー内で
スキル ジャンプ オーバーザワールドの
シンクロを始めていた。
最終タイミングの計算は
ME《マザーアース》であり
キャッスル全システムを統括する
歌詩宮 いなほに委ねられた。

 『迩椰、ティタ準備はいいわね。
慧人の今いる世界で間も無く
スキル ジャンプ オーバーザワールドの
発動を補完する事象が発生する動きが見られる。
この時へタイミングを合わせて
スキル発動します。
シンクロを開始 発動ポイントへ
カウントダウン。』

 『分かった。』

 『了解です 開始します。』

 迩椰とティタは慧人に自分達の想いを
届けるように願い祈る。
そしてその時を待ちわびる。

◇      ◇

 別時空 とある時間軸 B
(リュウのケイトウ スラッシュ)

 氷川神社。
全国に幾つも系列の神社が存在する。
僕の街にも昔、遊び場だったあの場所が
今も人々の憩いの拠り所として
愛されそして更に立派に増築されて
健在する。

 子供の頃は馴染みの脇道、裏道から
入ったものだが
今日は表の本鳥居を潜ってお参りしよう。
御利益の事も気にしていた僕は
本鳥居から境内に入ると
目新しく作りなおされた
手水舎を発見する。

 『こんな立派な彫刻を施した
手水舎を作ったのか。
神社の由来まで書いて有るぞ。

ん?。
由緒正しき古来より言い伝えのある
龍人の祠を祀りしこの地…。』

 2000年以上前より言い伝わる
龍人の祠を祀り
それを本尊として
崇め奉ると書いてある。
祠が有ったんだな。
子供の頃良く遊んでいたのに
気付かなかった。

 それに龍人!?
龍神では無く?!
ほぅ…………

 祠の位置を探してみる。

 本堂の裏手にあたる位置に
別の社が有り
そこが入り口として
洞窟が存在するらしい。

 今日は丁度、年に数回しか
開く事は無い
一般公開になっている。

 なんだか良い時に訪れたな。
普段は入れない場所を
観られるのは
物凄く徳した気分だ。

 洞窟の入り口を潜ると
急な勾配で降っていて
角度のキツイ階段は
慌てると踏みはずして
奈落へと叩き落とされそうだ。

雰囲気のある暗い洞窟内を
仄暗いランプ形状の灯りが
照らしている。

 ゲームのダンジョンを冒険している
気分になり更にテンションが上がる。
階段を降り切って
横洞へ出て少し進むと鍾乳石が連なる
広間のような場所が視界を楽しませてくれる。

 更に奥へ進むように
案内の矢印が表示されていた。
際奥には小さな社が設えてあり
この地の由来を説明する
自動音声のボタンが用意されていた。

 あれ?。
良いもの見ーつけたっ!。
緋い石。
サイズはアーモンド大。
ルビーかな?。

 まさかね。
でも子供の頃に長瀞で買って貰った
石よりも遥かに美しい輝きを放つ。
まあいいや。

 解説のボタンを押してみよう!。
僕、こう言う
古来伝承とか好きなんだよね~。

 『古来、この地には
龍人が飛来し人々に崇められ
脅威となる事なく交流し
多くの物を授けてくれました。
…………………。』

 伝承の解説が始まる。
やはり龍神?では無く龍人なのか。
解説のテンプレートにも
そう書いてあるな。

 龍人は体内に宿す龍真瑰…
緋く美しい輝きを放つ石
それが龍真瑰《りゅうしんかい》
人知を超えた効力を持つ石。

 あれ?。
緋い石………。
これ……………

 人知を超えたチカラを持つ
龍   真   瑰   …………

 龍真瑰の一節が頭の中で
リフレインする。
洞窟内を反響するように
意識の中へその言葉が
溶けるように染み渡る。

 突然、掌に握る
緋色の石が鮮やかな
血の輝きを宿し光を放つ。

 それと同時に
僕の心臓の辺りから
同じ色の光が
石と呼応するように 
明滅を始めた。

 ぐわーーーっ!
なんだっ!。

 目が回る。
立って居られない。

 膝を折って
その場へ這い蹲る《はいつくばる》。

 まともに意識が保っていられない。
なんだ!。

 目の前にビデオを早送りするように
映像が流れ行く。

 やがて、頭の中が真っ白になると
僕は意識を喪った。
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