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2エバンス14眼に映る白い部屋
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慧人は夏に呼びかける。
『夏、夏、どうした。
君がアリアドネなのか?!。』
夏は熱に浮かされたように
呟く。
『私はアリアドネ。
かの者を導く存在。』
『夏、君でなければダメなのか?。
君が行かなければならないのか?。』
『私だけが かの者の意思を
理解する。
私でなければならない。』
『夏行くな!。待て。』
『………………………。』
夏はそれ以上、慧人の
呼びかけにも、他の者の呼びかけにも
応えなかった。
夏の乗るカムイが
ガマ口に吸い込まれる様に
中へと消える。
続いて大型MLTも
ガマ口の中へ全て姿を消した。
同時刻、元朝霞の前線のSSも
全て危険区へと撤収して行った。
慧人は再び地中へと後退し始めた
ガマ口をコクピットモニターに
映しながら、呆然と
その光景を見送っている。
そして、今まで感じた事の無い
完膚無きまでの無力感に
苛まれて(さいなまれて)いたのだ。
いくら、戦いに秀でた機体に
乗ろうとも
いくら、数多くの龍真瑰を宿し
強大なスキルパワーに溢れようとも
なす術なく見ているだけしか
出来なかった自分を
其処には 空虚で操り糸の切れた
木偶の坊の存在しか
無かったのだ。
◇ ◇
夏は何処とも分からぬ部屋に居た。
真っ白な室内には
一つのテーブル。
其処にはクッションが二つ。
窓にはレースのカーテン。
優しく風に揺れている。
何もかも 真っ白な部屋。
見渡すと部屋の隅に
一人の少年が居る。
小学生くらいの少年は
柔らかく笑みを浮かべている。
体育座りして膝に手を回す
ポーズのまま此方を見ている。
(私、ココ知ってる ような…。
いつ見たのかな?。
よく思い出せない。
彼処で笑ってるあの子。
誰だっけ…。
えーと…………。)
部屋の隅に座る
可愛らしい面持ちの
男の子が語り掛ける。
『お姉ちゃん、
来てくれたんだね。
僕、ずーっと一人ぼっちだったんだ。
でもね、寂しかったなんて言わないよ。
待ってたんだ。
長い間。
僕の言葉を聞いてくれる人。
僕に応えてくれる人。』
『私………………。
自分が良くわからなくなってるのかも。
あなたの声は聞こえた。
でも、どうやってココへ…。』
『お姉ちゃんは
自分の気持ちを何時も
抑え過ぎていたんだよ。』
男の子がそう言うと
目の前に映像が浮かび上がる。
周りに遠慮して
愛想笑いを浮かべてながら
自分の本心を言えない私。
大好きな物を
大好きって言う前に
横取りされてしまい
仕方ないと諦める私。
輪の中に居たと思っていたら
いつの間にか
端っこの方に追いやられて
忘れられてる私。
クラスの人数分あるはずの物が
一つ足りない。
足りないのは何時も私の分。
…………………
…………
…
『お姉ちゃんっ!!!。』
はっと我に返って
宙に映し出される
モヤモヤした感情を反映した
映像が吹き飛んだ。
『夏、夏、どうした。
君がアリアドネなのか?!。』
夏は熱に浮かされたように
呟く。
『私はアリアドネ。
かの者を導く存在。』
『夏、君でなければダメなのか?。
君が行かなければならないのか?。』
『私だけが かの者の意思を
理解する。
私でなければならない。』
『夏行くな!。待て。』
『………………………。』
夏はそれ以上、慧人の
呼びかけにも、他の者の呼びかけにも
応えなかった。
夏の乗るカムイが
ガマ口に吸い込まれる様に
中へと消える。
続いて大型MLTも
ガマ口の中へ全て姿を消した。
同時刻、元朝霞の前線のSSも
全て危険区へと撤収して行った。
慧人は再び地中へと後退し始めた
ガマ口をコクピットモニターに
映しながら、呆然と
その光景を見送っている。
そして、今まで感じた事の無い
完膚無きまでの無力感に
苛まれて(さいなまれて)いたのだ。
いくら、戦いに秀でた機体に
乗ろうとも
いくら、数多くの龍真瑰を宿し
強大なスキルパワーに溢れようとも
なす術なく見ているだけしか
出来なかった自分を
其処には 空虚で操り糸の切れた
木偶の坊の存在しか
無かったのだ。
◇ ◇
夏は何処とも分からぬ部屋に居た。
真っ白な室内には
一つのテーブル。
其処にはクッションが二つ。
窓にはレースのカーテン。
優しく風に揺れている。
何もかも 真っ白な部屋。
見渡すと部屋の隅に
一人の少年が居る。
小学生くらいの少年は
柔らかく笑みを浮かべている。
体育座りして膝に手を回す
ポーズのまま此方を見ている。
(私、ココ知ってる ような…。
いつ見たのかな?。
よく思い出せない。
彼処で笑ってるあの子。
誰だっけ…。
えーと…………。)
部屋の隅に座る
可愛らしい面持ちの
男の子が語り掛ける。
『お姉ちゃん、
来てくれたんだね。
僕、ずーっと一人ぼっちだったんだ。
でもね、寂しかったなんて言わないよ。
待ってたんだ。
長い間。
僕の言葉を聞いてくれる人。
僕に応えてくれる人。』
『私………………。
自分が良くわからなくなってるのかも。
あなたの声は聞こえた。
でも、どうやってココへ…。』
『お姉ちゃんは
自分の気持ちを何時も
抑え過ぎていたんだよ。』
男の子がそう言うと
目の前に映像が浮かび上がる。
周りに遠慮して
愛想笑いを浮かべてながら
自分の本心を言えない私。
大好きな物を
大好きって言う前に
横取りされてしまい
仕方ないと諦める私。
輪の中に居たと思っていたら
いつの間にか
端っこの方に追いやられて
忘れられてる私。
クラスの人数分あるはずの物が
一つ足りない。
足りないのは何時も私の分。
…………………
…………
…
『お姉ちゃんっ!!!。』
はっと我に返って
宙に映し出される
モヤモヤした感情を反映した
映像が吹き飛んだ。
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