ドリームミュージカル

ぱっりん

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高校一年生、桜川高等学校合唱部

22話「コンクール前日」

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「そこ!まだ勢いがたりない!」
「コーラスの山田さん。そこは、もっとか細い声で!」
「戸崎さん!ここは、高く!」
...ふぅ。
いよいよコンクール前日だ。
何だかあっと言う間だった。
三回注意したあと、もう一回合唱をして、港先生は言った。
「明日がいよいよ合唱コンクール。
練習してきた1ヶ月は無駄なんかではありません!
良く寝て、食べて、体調を崩さないようにしてください」
そういって、終わった。
でも、港先生がいなくなったとしても、誰もその場所から動こうとはしなかった。
星空の麗が、エンドレスに流れる。
ふと、花の歌声を聞いて思う。
「花ちゃん、上手いね。」
ルアが言うと、花は、ん?と笑顔になって
「そやで~。だって、なんたってあたしは、
関西京都、超強豪校!
京都市立鳥中学の、合唱部卒やねんからー!」
ムフン!と花が笑う。
鳥中は、合唱コンクール強豪校。
いつも全日本大会に出ている。
それは、花が上手いわけだ。
「なあ、でもさ、高島さんのほうが上手いって。
ルアはまだ、高島さんほどじゃないけど...
アタシよりは、二人の方が上手いと思うで」
花が笑う。
歌乃が口を開く。ぷるぷるとして、美味しそうな唇から言葉がはみ出る。
「でも、雪葉先輩が、一番、一番上手い。
私が、幾ら、練習しても、かなわない。
いつから、歌をやっているんだろう。」
歌乃の言葉を聞いてルアも考える。
雪葉の歌は圧倒的だ。まるで、超えられない壁みたい。
「いつも朝練、夜練してんのに」
歌乃が悔しそうだ。
ルアも、朝練は、6時半から、夜練は19時まではやっている。
「どのくらい?」
歌乃に問いかける。
「朝練は、4時半から、かな?
な夜練は8時まで」
え!...流石ミュージカルスター。
「ねー歌お明日本番だし」
花が大声を出す。
「うん」
二人は、9時まで練習を続けた。

寮に戻る。
明日、コンクール。その事実が耐え難く、唸る。
明日、コンクール。
また、あの悔しい思いと、涙を流すのだろうか。
ベッドに寝ころび、アラームをセットする。
最後に、もう一回歌って、眠りについた。
ビロロロリン!
iPhoneの、アラームが、鳴り響く。
音が聞こえた、5秒後、止める。
サッと起きて、洗面所に向かう。
ヘアバンドを付けて、前髪クリップをする。
ぬるま湯で予洗いをし、始めから泡で出る、
洗顔料で、肌を触らないようモコモコと洗う。
ティッシュで顔を吹いた後、
美白化粧水を、ペタペタと付けて、美容液をつける。
乳液をかけたら、ボディミルクを塗る。
髪の毛をとかす。
前髪を黒いピンで留めて、
髪の毛をポニーテールにする。
フワフワと癖っ毛な自分のポニーテールは、やはり
ダサい。
外に出ようとする。星空の麗を歌いながら。
今日、コンクールだ。
寮の部屋を出たとき、部屋は真っ暗だった。

つづく
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