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高校一年生、桜川高等学校合唱部
21話「葵とルア」
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ルアは、寮の廊下を歩く。
すると、葵の声がした。
「なあ、ルア。明日休みだろ?
実家帰んねえの?」
ルアの幼なじみで、長身の葵だ。
「帰るけど。
葵は?帰んないの?」
「帰る」
即答。
「二人ともなら一緒にかえんねーか?」
「んー。ま、いいよ」
お盆休み。二人とも実家に帰ることにした。
その日の夜の事だった。
甘い物が飲みたくて仕方がなくて。
寮の廊下にある自販機に行ったとき、歌乃がいた。
「あ、ルア」
「歌乃。歌乃も飲みたくて?」
「そう。ここの、ジュース、厳選されてる奴ばっかりで中毒性、あるよね」
歌乃が笑う。やはり、この子は美人だ。
ルアの前でだけは、笑ってくれる。
「私は、アッオレかおーと思って」
「アタシは、宇治茶」
アッオレ。りんごとオレンジの混ざった果汁100の甘酸っぱいジュース。
宇治茶。たっぷりの抹茶と宇治茶が混ざったほろ苦いお茶。
「歌乃、抹茶好きだね」
「うん」
ゴクゴク、と、二人は廊下のいすに座って飲み干す。
「カロリーやばいわ」
歌乃が言う。
「だねえ。」
パジャマ姿の歌乃。白いワンピース型のパジャマは、美女の歌乃に
似合う。
ルアは、ラフなシャツと、短パンだった。
「ルア、明日かえんの?」
「ん。歌乃もでしょー?実家行かせてね」
「そりゃそうよ。おとーさんが心配しててね。もちろん。」
歌乃が笑う。
「じゃ、明日に備えて寝よーか」
二人は飲み終わった缶をゴミ箱に入れ、
それぞれのドアの前に来た。
「ルア。」
「なあに?」
「ルアの部屋、お邪魔してもいい?」
「んーま、いいよ」
二人が部屋に入る。ドアが閉まると、チェーンをかけた。
「ルア、窓の鍵開いてるよ」
歌乃が鍵と補助鍵をかけた。
「私、ちょっとお風呂入ってくるね。
好きにしてて良いから。」
ルアは、お風呂に向かった。
歌乃は、ルアの、二つのイスにもたれかかった。
...かたん
何かが落ちた。
アルバムだ。
歌乃は、アルバムをめくる。
ルアの幼少期、葵とのピース、夢の国、
入学式、卒業式。...この間から、ペラリと写真が落ちた。
ルアと、歌乃の、ツーショ。
みては行けない気がして、棚に閉まった。
ルアが出てきた。
「おまたせー」
歌乃に言う。
「大丈夫?つまんなくない?」
私がいう。
「んーん。ぜんぜん。じゃあ、帰るね。ありがとう。」
「え、あ、うん。こちらこそ」
歌乃は、帰って行った。
次の日。
ルアと、葵は、駅で待ち合わせしていた。
「おはよ」
ルアは、白い膝上のワンピースと、
白い靴下と、黒の靴。
葵は、青いジャケットと、白のTシャツ、黒のズボン。
「じゃ、行こうか」
改札を通り、電車にのる。
カタン、コトン。僅かに揺れる、車体が、心地良くて、
眠りそうになる。
「なあ、遅いけど誕プレ。」
葵が、ルアに、♪のピンを渡した。
「え、あ、可愛い!
ありがとう。」ルアは顔を赤らめて喜ぶ。
「私も、葵の誕生日、祝うから」
笑った。
二人は実家に帰って、歌乃の家に遊びに行って、笑った。
つづく
すると、葵の声がした。
「なあ、ルア。明日休みだろ?
実家帰んねえの?」
ルアの幼なじみで、長身の葵だ。
「帰るけど。
葵は?帰んないの?」
「帰る」
即答。
「二人ともなら一緒にかえんねーか?」
「んー。ま、いいよ」
お盆休み。二人とも実家に帰ることにした。
その日の夜の事だった。
甘い物が飲みたくて仕方がなくて。
寮の廊下にある自販機に行ったとき、歌乃がいた。
「あ、ルア」
「歌乃。歌乃も飲みたくて?」
「そう。ここの、ジュース、厳選されてる奴ばっかりで中毒性、あるよね」
歌乃が笑う。やはり、この子は美人だ。
ルアの前でだけは、笑ってくれる。
「私は、アッオレかおーと思って」
「アタシは、宇治茶」
アッオレ。りんごとオレンジの混ざった果汁100の甘酸っぱいジュース。
宇治茶。たっぷりの抹茶と宇治茶が混ざったほろ苦いお茶。
「歌乃、抹茶好きだね」
「うん」
ゴクゴク、と、二人は廊下のいすに座って飲み干す。
「カロリーやばいわ」
歌乃が言う。
「だねえ。」
パジャマ姿の歌乃。白いワンピース型のパジャマは、美女の歌乃に
似合う。
ルアは、ラフなシャツと、短パンだった。
「ルア、明日かえんの?」
「ん。歌乃もでしょー?実家行かせてね」
「そりゃそうよ。おとーさんが心配しててね。もちろん。」
歌乃が笑う。
「じゃ、明日に備えて寝よーか」
二人は飲み終わった缶をゴミ箱に入れ、
それぞれのドアの前に来た。
「ルア。」
「なあに?」
「ルアの部屋、お邪魔してもいい?」
「んーま、いいよ」
二人が部屋に入る。ドアが閉まると、チェーンをかけた。
「ルア、窓の鍵開いてるよ」
歌乃が鍵と補助鍵をかけた。
「私、ちょっとお風呂入ってくるね。
好きにしてて良いから。」
ルアは、お風呂に向かった。
歌乃は、ルアの、二つのイスにもたれかかった。
...かたん
何かが落ちた。
アルバムだ。
歌乃は、アルバムをめくる。
ルアの幼少期、葵とのピース、夢の国、
入学式、卒業式。...この間から、ペラリと写真が落ちた。
ルアと、歌乃の、ツーショ。
みては行けない気がして、棚に閉まった。
ルアが出てきた。
「おまたせー」
歌乃に言う。
「大丈夫?つまんなくない?」
私がいう。
「んーん。ぜんぜん。じゃあ、帰るね。ありがとう。」
「え、あ、うん。こちらこそ」
歌乃は、帰って行った。
次の日。
ルアと、葵は、駅で待ち合わせしていた。
「おはよ」
ルアは、白い膝上のワンピースと、
白い靴下と、黒の靴。
葵は、青いジャケットと、白のTシャツ、黒のズボン。
「じゃ、行こうか」
改札を通り、電車にのる。
カタン、コトン。僅かに揺れる、車体が、心地良くて、
眠りそうになる。
「なあ、遅いけど誕プレ。」
葵が、ルアに、♪のピンを渡した。
「え、あ、可愛い!
ありがとう。」ルアは顔を赤らめて喜ぶ。
「私も、葵の誕生日、祝うから」
笑った。
二人は実家に帰って、歌乃の家に遊びに行って、笑った。
つづく
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