ドリームミュージカル

ぱっりん

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高校一年生、桜川高等学校合唱部

23話「コンクール当日1」

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おはよ、おはよう。おはよーございます!よお。
今日も、コンクールメンバーの声が響き渡る。
時刻は、五時半。
お早めの到着である。
「皆っ」
部長が、ウインクをする。
「今日は本番だよー。
あ、髪は結んでね。吹奏楽コンクールではないけど、
皆で揃えたいし。昨日もいったでしょ?」
部長の髪は、ポニーテールになっていて、部長の動きに合わせて、
ふわりと飛んだ。
港先生が入ると、また、星空の麗を歌った。
「では、荷物について。」
説明をされる。
そして、バスに乗り込んだ。
どんどん、会場が近くなる。高鳴る胸と、反対に、震える手。
ドクドクドクと心臓が音を鳴らす。
ぎゅっ!
手を掴まれる。隣の席は葵だった。
「お前、緊張してねーか?」
「当たり前だよ...」
「頑張ろうな」
「うん」
手を合わせる。
斜めの二つの席に座ってる歌乃と花が、ニヤニヤしてたのは
きっと気のせいだ。
会場につくと、皆星空の麗を小さく歌い出した。
上手くなったよなあ。
港先生は、呑気な顔で、缶コーヒーを飲んでいる。
部長が、叫んだ。
「がんばろーね!」
はい!
大きな大声が響く。
きんと、耳が鳴る。
絶対、悔しい思いはしない。したくない!
大きな決意を心に決めて、ステージにたつ。
「15番、桜川高等学校星空の麗」
目一杯息を吸うと、歌声は、ホールに響いた。

つづく
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