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「41話」
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牛さんを食べて以降ひたすら牛さん狩ってます。
だって美味しいんだもの。
ポイント的にもお肉的にも。
ただお肉にしても角にしてもかさ張るのが難点だ。
あと頭をバックパックに突っ込むたびに、クロが嫌そうな顔をするのがちと申し訳なくなってくる。
でもね。
とりあえず頭を持って帰ると角と牛タン、それにほほ肉をゲットできるので、最近ではもっぱら頭だけを持って帰る事が多い。
あとたまにカルビとか? スペアリブは絶品だったね。
あ、脳みそはいらないです。
「んー」
今も狩り終えた牛さんの頭を切り落としてるんだけどさ、なんかこう頭だけひたすら切り落としてるとあれだね。 どこぞの妖怪さんになってしまった気持になってしまうよ。
苗字が同じだけのはずなんだけどなー?
牛さんを狩るコツは、例の死にそうになると強くなるやつ、あれを発動させずに倒すことだ。
要は一撃で倒せば良いってことだね。 なんか脳筋ぽいな。
心臓は狙いにくいし、やはりすれ違いざまに首……というか頸椎を狙うのが一番早い。
そのあとの解体も楽になるし、やっぱ首だよ首。
一撃で倒せるようになってからは狩りの効率も上がり、さくさく攻略が進んでいく。
そしてもうそろそろマップが埋め終わるなーといったところで、牛さんがカードを出してくれた。
「お、カードでたでた」
カードの効果はなんとなく予想が付くけれど、とりあえず端末で確認しておこう。
「火事場って……いや、そのまんまだなこれ」
予想通りでしたとも。
死にそうになったとき火事場の馬鹿力を発揮すると……使う機会が来て欲しくないカードだけど、あれば便利なのかも知れないね。
後でクロと相談して使うかどうか決めようかな。
カードは出る確率はかなり低く、狙ったとしても中々でるもんじゃない。
今日はついているなーと思いながら、マップの残りを埋めるべくダンジョンを進んでいき、ある部屋にはいったところで宝箱を発見した。
別に宝箱自体は珍しいものではない。
1日に複数個でる事だってあるしね、中身もレアが出ない限りそれなりの物なので、いつもレアが出るといいなーと思いながら開けている。
それで、今回見つけた宝箱なんだけどいつもと様子が違うのだ。
「ん?? なんかこの宝箱見た目がやたら豪華なんだけど……」
何時もは宝箱と言う名の木箱のくせに、今回は金属製で細かな装飾が施されていて、この箱だけでも結構な価値がありそうな感じである。
「何かいいもの入ってるかもよ」
内心のワクワク感を抑えつつ宝箱に近づき、そうクロに伝える。
クロも普段の箱と違うとは分かるのだろう。
興味深そうにふんふんと頻りに匂いを嗅いでいる。
そっと箱に手をかけ、蓋を押し上げる。
何時もであれば中に入っているのはポーションが数点、それに微妙な武器や防具入っていたり……といった具合である。
今回の宝箱は外見だけじゃなく中身も違った。
……いや、これで中身同じだったら詐欺だって叫ぶけどね。
「宝石だ……あと、なんだこれ? 爪? 牙?」
中身は装備の改造に使う宝石が3つ、それと何か生き物の爪か牙が入っていた。
恐らく両方とも装備の改造に使うものだと思う。
この場で確認しても良かったのだけど、俺は蓋をぱたんっと閉め、箱を抱えて元来た道を早足で戻り始める。
別に誰かが盗るなんて事は無いのだけど、なんとなくね……。
「なんか今日はついてるねっ」
歩きながらクロにそう話しかけると、クロも嬉しそうにうにゃーと鳴く。
やっぱこう言うレアなのが手に入るのってダンジョンの楽しみの一つだよね。
もう少し出やすくても良いんじゃない?とも思うけど、これからずっとダンジョンに潜ることを考えるのなら、これぐらいで良いのかも知れないね。
人が増えるとそれだけ産出も増えるだろうし、物が溢れすぎてレア物に価値が無くなったりしたら悲しいしね。
休憩所に戻り、頭を解体し終えた俺はさっそく先ほど入手したアイテムの確認をすることにした。
「さってさて、どんな効果がつくのかなー?」
赤から青のグラデーションが綺麗な宝石。
これは前と同じ物だろう。
「あ、やっぱ同じか」
とりあえず念のためってことで確認したところ、「防御時に障壁を発生(弱)」と出たので同じやつっぽいね。
この宝石はもう1個あるのでどちらもクロに渡してしまおう。
攻撃くらうとやばいのはクロだし、気休め程度かもだけど使って貰おうと思う。
んで、残りの一つだけどー……色が違うんだよな、これが。 青っぽいオパールって感じですごい綺麗。
ま、効果確認してみますかねー。
と思ってまず防具にどんな効果付くのか確認したのだけど、宝石を使用した改造が候補として出てこないのだ。 武器も同じであった。
あれー? と思った俺はとりあえず一通りの装備で確認し、そして靴のみ候補が出てくるが判明した。
「こいつだけ靴にしか使えんぞ……不動ってなに?」
靴についていた効果は「踏ん張りが効くようになる」と言ったものだったが、それが消えて「不動」としか表示されなくなっている。
ゴブリンのカードもそうだったけど、こう単語だけぽんと表示されてもどんな効果なのか分からんのよねー。 まあ、なんとなく想像はつくけれど。
「とりあえずクロ、兜と鎧にこっちの宝石使っちゃって。 で、こっちの宝石で何か効果でるか確認してみて」
そういってクロに宝石を全部渡す。
もしかするとクロの装備ならどこか使えるのあるかも知れないしね。
「こっちの爪はっと。 どしたのクロ」
クロが宝石を使って改造している間に爪っぽいやつの効果を確認しようかと端末を操作していると、クロが俺の膝に前足をかける。
もう改造と効果の確認が終わったらしい。
はやいね。
「あれ、さっきの宝石使えるのか……金剛とな」
クロの端末を見せてもらうと、俺が防具に使っても駄目だったオパールみたいな宝石。
あれが使えるようになっていた。 そしてついた効果は俺の時とは違うものだった。
これはおそらく……。
「……強化用の宝石ってとこかな」
そのもの単品では効果がなくて、ほかのものと組み合わせると効果発揮するタイプとみた。
不動も金剛も元のやつと何となく意味も似ている気がするし。 金剛は微妙か? まあいいや。
「なるほどね、そっちは後で考えるとしてこの爪は……」
とりあえずそっちは置いといて、問題はこの爪っぽいやつだよね。
間違いなく特殊効果付くやつだとは思うんだけど。
どれ、確認してみようかな。
端末を操作して……とりあえず防具からで良いか。
「……防具は該当なし。靴も違う」
防具は違うと、まあ爪っぽいし、武器関連かなやっぱ。
俺はそう思い端末を操作したのだけど……ちょっと予想外のものが表示された。
「スキル!??」
強化素材の効果はまさかの「スキル【土蜘蛛】を使用可能になる」だった。
……効果はさっぱり分からないけど、スキルだ。
このダンジョン攻略しててもスキルとかまったく使えるようにならないから、そう言った類のものは無いのかと思っていた。
でも違ったらしい。
まさか改造して発動するようになるとは……いや、でもよく考えればさっきの金剛だの不動だのもスキルと言えばスキルなんだろうか?
……まあ、考えても分からないんだけどね。
アマツにしかそこは分からないだろう、てかこのスキルの名前もアマツが考えたのかな。
漢字使ってるあたり日本を意識して名付けたのだろうか。
しかし、楽しみだ。
爪は二つある。
俺とクロの両方の武器を改造出来るからね、おそろいのスキルって何かいいよね。
だって美味しいんだもの。
ポイント的にもお肉的にも。
ただお肉にしても角にしてもかさ張るのが難点だ。
あと頭をバックパックに突っ込むたびに、クロが嫌そうな顔をするのがちと申し訳なくなってくる。
でもね。
とりあえず頭を持って帰ると角と牛タン、それにほほ肉をゲットできるので、最近ではもっぱら頭だけを持って帰る事が多い。
あとたまにカルビとか? スペアリブは絶品だったね。
あ、脳みそはいらないです。
「んー」
今も狩り終えた牛さんの頭を切り落としてるんだけどさ、なんかこう頭だけひたすら切り落としてるとあれだね。 どこぞの妖怪さんになってしまった気持になってしまうよ。
苗字が同じだけのはずなんだけどなー?
牛さんを狩るコツは、例の死にそうになると強くなるやつ、あれを発動させずに倒すことだ。
要は一撃で倒せば良いってことだね。 なんか脳筋ぽいな。
心臓は狙いにくいし、やはりすれ違いざまに首……というか頸椎を狙うのが一番早い。
そのあとの解体も楽になるし、やっぱ首だよ首。
一撃で倒せるようになってからは狩りの効率も上がり、さくさく攻略が進んでいく。
そしてもうそろそろマップが埋め終わるなーといったところで、牛さんがカードを出してくれた。
「お、カードでたでた」
カードの効果はなんとなく予想が付くけれど、とりあえず端末で確認しておこう。
「火事場って……いや、そのまんまだなこれ」
予想通りでしたとも。
死にそうになったとき火事場の馬鹿力を発揮すると……使う機会が来て欲しくないカードだけど、あれば便利なのかも知れないね。
後でクロと相談して使うかどうか決めようかな。
カードは出る確率はかなり低く、狙ったとしても中々でるもんじゃない。
今日はついているなーと思いながら、マップの残りを埋めるべくダンジョンを進んでいき、ある部屋にはいったところで宝箱を発見した。
別に宝箱自体は珍しいものではない。
1日に複数個でる事だってあるしね、中身もレアが出ない限りそれなりの物なので、いつもレアが出るといいなーと思いながら開けている。
それで、今回見つけた宝箱なんだけどいつもと様子が違うのだ。
「ん?? なんかこの宝箱見た目がやたら豪華なんだけど……」
何時もは宝箱と言う名の木箱のくせに、今回は金属製で細かな装飾が施されていて、この箱だけでも結構な価値がありそうな感じである。
「何かいいもの入ってるかもよ」
内心のワクワク感を抑えつつ宝箱に近づき、そうクロに伝える。
クロも普段の箱と違うとは分かるのだろう。
興味深そうにふんふんと頻りに匂いを嗅いでいる。
そっと箱に手をかけ、蓋を押し上げる。
何時もであれば中に入っているのはポーションが数点、それに微妙な武器や防具入っていたり……といった具合である。
今回の宝箱は外見だけじゃなく中身も違った。
……いや、これで中身同じだったら詐欺だって叫ぶけどね。
「宝石だ……あと、なんだこれ? 爪? 牙?」
中身は装備の改造に使う宝石が3つ、それと何か生き物の爪か牙が入っていた。
恐らく両方とも装備の改造に使うものだと思う。
この場で確認しても良かったのだけど、俺は蓋をぱたんっと閉め、箱を抱えて元来た道を早足で戻り始める。
別に誰かが盗るなんて事は無いのだけど、なんとなくね……。
「なんか今日はついてるねっ」
歩きながらクロにそう話しかけると、クロも嬉しそうにうにゃーと鳴く。
やっぱこう言うレアなのが手に入るのってダンジョンの楽しみの一つだよね。
もう少し出やすくても良いんじゃない?とも思うけど、これからずっとダンジョンに潜ることを考えるのなら、これぐらいで良いのかも知れないね。
人が増えるとそれだけ産出も増えるだろうし、物が溢れすぎてレア物に価値が無くなったりしたら悲しいしね。
休憩所に戻り、頭を解体し終えた俺はさっそく先ほど入手したアイテムの確認をすることにした。
「さってさて、どんな効果がつくのかなー?」
赤から青のグラデーションが綺麗な宝石。
これは前と同じ物だろう。
「あ、やっぱ同じか」
とりあえず念のためってことで確認したところ、「防御時に障壁を発生(弱)」と出たので同じやつっぽいね。
この宝石はもう1個あるのでどちらもクロに渡してしまおう。
攻撃くらうとやばいのはクロだし、気休め程度かもだけど使って貰おうと思う。
んで、残りの一つだけどー……色が違うんだよな、これが。 青っぽいオパールって感じですごい綺麗。
ま、効果確認してみますかねー。
と思ってまず防具にどんな効果付くのか確認したのだけど、宝石を使用した改造が候補として出てこないのだ。 武器も同じであった。
あれー? と思った俺はとりあえず一通りの装備で確認し、そして靴のみ候補が出てくるが判明した。
「こいつだけ靴にしか使えんぞ……不動ってなに?」
靴についていた効果は「踏ん張りが効くようになる」と言ったものだったが、それが消えて「不動」としか表示されなくなっている。
ゴブリンのカードもそうだったけど、こう単語だけぽんと表示されてもどんな効果なのか分からんのよねー。 まあ、なんとなく想像はつくけれど。
「とりあえずクロ、兜と鎧にこっちの宝石使っちゃって。 で、こっちの宝石で何か効果でるか確認してみて」
そういってクロに宝石を全部渡す。
もしかするとクロの装備ならどこか使えるのあるかも知れないしね。
「こっちの爪はっと。 どしたのクロ」
クロが宝石を使って改造している間に爪っぽいやつの効果を確認しようかと端末を操作していると、クロが俺の膝に前足をかける。
もう改造と効果の確認が終わったらしい。
はやいね。
「あれ、さっきの宝石使えるのか……金剛とな」
クロの端末を見せてもらうと、俺が防具に使っても駄目だったオパールみたいな宝石。
あれが使えるようになっていた。 そしてついた効果は俺の時とは違うものだった。
これはおそらく……。
「……強化用の宝石ってとこかな」
そのもの単品では効果がなくて、ほかのものと組み合わせると効果発揮するタイプとみた。
不動も金剛も元のやつと何となく意味も似ている気がするし。 金剛は微妙か? まあいいや。
「なるほどね、そっちは後で考えるとしてこの爪は……」
とりあえずそっちは置いといて、問題はこの爪っぽいやつだよね。
間違いなく特殊効果付くやつだとは思うんだけど。
どれ、確認してみようかな。
端末を操作して……とりあえず防具からで良いか。
「……防具は該当なし。靴も違う」
防具は違うと、まあ爪っぽいし、武器関連かなやっぱ。
俺はそう思い端末を操作したのだけど……ちょっと予想外のものが表示された。
「スキル!??」
強化素材の効果はまさかの「スキル【土蜘蛛】を使用可能になる」だった。
……効果はさっぱり分からないけど、スキルだ。
このダンジョン攻略しててもスキルとかまったく使えるようにならないから、そう言った類のものは無いのかと思っていた。
でも違ったらしい。
まさか改造して発動するようになるとは……いや、でもよく考えればさっきの金剛だの不動だのもスキルと言えばスキルなんだろうか?
……まあ、考えても分からないんだけどね。
アマツにしかそこは分からないだろう、てかこのスキルの名前もアマツが考えたのかな。
漢字使ってるあたり日本を意識して名付けたのだろうか。
しかし、楽しみだ。
爪は二つある。
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