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09 忍び寄る気配
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懸念事項を片付け、すっきりした気分で会社へ戻った俺は、神原に見送られてデスクを後にした。
今日は先日のプレゼン結果を持って、財政担当と打ち合わせを行う手筈である。
担当者の名前は猫宮和樹。俺や月島とは違って万人受けするタイプの、いかにも人が良さそうな佇まいの先輩だ。歳は俺よりも七つほど上だっただろうか。
今の部署に異動してから、何かと接触が多く、世話になっている先輩だ。
ちなみに昨日、焼肉屋で電話をかけてきた人物でもある。その時に途中になってしまった話もしなくてはと考えながら廊下を歩いていくと、件の人物が目に入った。随分気さくに誰かと話しているようだ。
「げ」
その話し相手が視界に入った瞬間、俺は近くにあった給湯室へとっさに身を隠した。
「おい亮介、手の傷はどうしたんだ?」
「ああ……昨夜、猫に引っかかれてね」
亮介と呼ばれるとピンと来ないが、この声を聞き間違える訳がない。もちろん悪い意味でだ。
そっと様子を伺えば、月島と猫宮が立ち話をしていた。どうやら、俺が月島に付けた傷が話題に上っているようだ。
「お前が飼っているのは猫じゃなくて魚だろ」
「近所になかなか懐かない野良猫がいるものでね。手を出したら引っかかれてしまった」
誰が野良猫だ、誰が。
拳とともに突っ込んでやりたかったが、そんなことを言える訳もなく。居心地の悪い思いをしながら、話が終わるのを待つ他なかった。
手持ち無沙汰に資料を見直しながら二人の話を聞いているうちに、会話は思わぬ方向へ進んでいく。
「……そうか。それじゃあ昨日の焼肉屋の件は上手くいった訳だ」
「ああ、カズのおかげだよ」
「神原の様子も探れたなら、せっせと調べてやった甲斐があったな」
なるほど。昨夜の件は計画的なものだと思っていたが、どうやって神原と二人きりになるタイミングを図っていたのかは疑問だった。何てことはない、協力者がいたのだ。
焼肉に行くことはオフィスでの会話を聞いて知っていただろうから、あらかじめ当たりをつけた店の付近に月島が張っていたのだろう。
そして猫宮の電話によって店から出てきた俺と入れ替わる形で、神原の下へ向かったのだ。もしかすると、猫宮も近くに居たのかもしれない。
そういえば、人材育成を担当していた時に、猫宮についての噂を耳にしたことがあった気がする。どうも前職が特殊だとか話していた気がするが、詳しくは思い出せなかった。
「あ、そういえば。これから篠崎との予定があるんだよ。そろそろ行った方がいいぞ」
「そうするよ。またよろしく頼む」
気付けば約束の時間が迫っていた。猫宮に促され、月島が遠ざかっていく足音が聞こえる。その音が十分に小さくなった頃を見計らって、俺は何食わぬ顔で給湯室を出た。
猫宮和樹。まだまだ未知数だが、月島の仲間であることは間違いない。
俺は人の良い先輩という評価を改めて、要注意人物リストへとその名を刻んでおくことにした。
「猫宮さん、お待たせしました」
「よう、篠崎。ちょっと待っててくれ」
カウンターの外から声をかければ、人好きのする笑顔を浮かべて猫宮がやってきた。連れ立って打ち合わせスペースに移動し、今後の仕事について内容を詰めていく。
打ち合わせ自体はつつがなく終わったが、その後の雑談で俺は頭を悩ませることになる。
「なあ篠崎、お前のところに月島っているだろ。アイツ、実は俺と幼馴染なんだよ」
「……! そうだったんですか」
初めて聞く話に目を見開く。道理で、あの月島がやたら親密にしていた訳だ。
「あんまり人には言ってないんだけどさ」
「俺も初耳でした」
「それで気になっているんだが……お前と月島の仲が悪いって話を聞いてな。実際どうなんだ?」
「そんなこと、俺に問うまでもなく噂で聞いていませんか。『天敵』同士だって」
「確かに噂は知っているが、お前本人から話を聞いたことはなかったからな」
「……ふむ」
噂だけで物事を判断しない姿勢には好感を持てた。月島の仲間には相応しくない実直さである。
しかし、どう答えたものか。この話は間違いなく月島に伝わるだろうから、罵詈雑言の限りを尽くしてやりたい気分だったが、猫宮のことを思うとあまり幼馴染をこき下ろしてやるのも気が引ける。
俺の世間一般的な良心というヤツは、アイツ以外にはきちんと機能するのだ。
「それで、どうなんだ。率直な感想は」
「……月島とは意見も性格も合わないので、あまり得意な相手ではありませんね。色々とぶつかることも多いですし、出来れば関わりを控えたいと思っています」
「そうか、アイツも悪い奴じゃないんだがな……」
「俺とは馬が合わないようでして」
丁重に、オブラートで幾重にも包んで思うところを述べる。
言いたいことの一割も話していなかったが、猫宮は心を痛めた様子で眉を顰めていた。
「ちなみに、どこが嫌いなんだ?」
「ほぼ全部ですかね」
まさか「顔と身体だけは嫌いじゃない」と言う訳にもいかず、上手い言葉を見繕うことができなかった。
オブラートは早くも品切れだ。
猫宮は諦めたように天を仰ぐと、困り顔でこちらに向き直った。
「アイツもちょっと口が悪いところがあるからなぁ」
「ちょっと、ですか」
口を開けば立て板に水を流すように皮肉と嫌味を垂れ流すあの男を指して「ちょっと口が悪い」とは。身内の色眼鏡もここまでくると恐ろしい。
苦虫を嚙み潰したような顔をしていると、猫宮は苦笑いを浮かべた。
「小さい頃には、カズ兄、カズ兄ってちょろちょろ後ろを付いてきて可愛かったんだぞ」
猫宮は幸せそうに話していたが、俺には全く想像がつかなかった。
まず月島の幼少期が思い描けない。産まれた時から、あの底意地の悪い薄ら笑いを浮かべている気すらする。
「…………そ、そうですか。想像つきませんね」
「今はちょっと擦れてしまったけどな」
「は、はぁ」
あの鬼畜野郎を指して「ちょっと擦れた」とは以下省略。
根が善良すぎるというのも考え物だ。猫宮の目で見ればあの月島も、ちょっとやんちゃな中学生と変わらなく見えるらしい。
月島がそれなら、俺のことは聖人君子にでも見えているのだろうか。
「素直な感情表現があんまり得意ではないことは確かだがな。仲良くしてやってくれよ」
「え、ええ……考えておきます」
猫宮は無茶な注文を投げ付けると、自分のデスクへと去って行った。
何だか妙に疲れた。すぐには仕事に戻る気になれず、自販機で紅茶を買って適当に腰を下ろす。
「……」
少し、気になっていることがあった。
月島との会話を意地でも明かさない神原。月島に関して探りを入れてくる猫宮。わざわざ準備して用意周到に俺を酔い潰し、持ち帰った月島。
着実に外堀が埋められている感覚がしていた。俺も鈍感と言われるような男ではない。
しかし、どうにも認めがたくて考えないようにしていた。
もしかして、月島は俺のことを……狙っているんじゃないか、などとは。
……いや、命を狙っているとか言われた方が余程しっくりくるんだが。
◆
帰宅後、晩飯の仕度を終えた頃にはすっかり辺りも暗くなっていた。
明日は休みだとのんびり構えていたら、少々気合いを入れて作り過ぎてしまったようだ。半分は明日の昼食にでもするとしよう。
「いただきます」
食卓に一人分の配膳を終え、ニュース番組を眺めながら遅い夕食を食べ始める。今日も我ながら良い出来えだ。
自画自賛しながら食事をとっていると、不意にインターホンが鳴った。
こんな遅くに誰が、と考えたところで、一人の男の顔が思い浮かんだ。
「はい」
「篠崎君、私だ。その、シャツを返してもらいに来た」
「そうだよな。……入っていいぞ」
予想が当たってしまったことに溜息を吐いて、エントランスのオートロックを解除する。玄関のドアを開けて待っていると、エレベーターの到着を告げる音が鳴り、月島が姿を見せた。
「すまない、夜分遅くに」
「仕方ない、まさか会社でやり取りする訳にもいかないしな」
そんなことをした日には、職場の人間からどんな目で見られるか分かったものではない。特に神原。
俺に続いて玄関に入った月島は、何かに気付いた様子で興味深げに鼻を鳴らしていた。
「良い匂いがするな」
「晩飯の途中だったからな」
「ああ、そうか。邪魔をしてしまったね」
リビングまで先導すると、食卓を見た月島が驚きの声を上げた。
「君は意外と料理上手なのだな」
「意外とはなんだ。見た目通りだよ」
適当に噛みつきつつ、洗濯機に入れたままになっていたシャツを引き出す。
きちんと乾燥まで済んでいたが、どうにも皺くちゃだ。まあ、知ったことではないのでそのまま月島へと放り投げる。
案の定月島は渋い顔をしていたが、特に文句は言わずに受け取った。
「貸したシャツはこっちで洗うからそのままでいいぞ。さっさと着替えて帰ってくれ」
「ああ、すまないな」
追い払うように手を振れば、月島は困った顔をして着替え始めた。
疲れのせいか妙に気怠げで色っぽい仕草をしていて、自然と目が引き寄せられてしまう。上着を脱ぎ、ネクタイを解いていく姿を見ていると、自分の視線に熱がこもっていくのを感じた。
そうだ。
何だかんだ昨日は一度しか致していないのだ。恐ろしくねちっこく虐められただけであって。
今日は先日のプレゼン結果を持って、財政担当と打ち合わせを行う手筈である。
担当者の名前は猫宮和樹。俺や月島とは違って万人受けするタイプの、いかにも人が良さそうな佇まいの先輩だ。歳は俺よりも七つほど上だっただろうか。
今の部署に異動してから、何かと接触が多く、世話になっている先輩だ。
ちなみに昨日、焼肉屋で電話をかけてきた人物でもある。その時に途中になってしまった話もしなくてはと考えながら廊下を歩いていくと、件の人物が目に入った。随分気さくに誰かと話しているようだ。
「げ」
その話し相手が視界に入った瞬間、俺は近くにあった給湯室へとっさに身を隠した。
「おい亮介、手の傷はどうしたんだ?」
「ああ……昨夜、猫に引っかかれてね」
亮介と呼ばれるとピンと来ないが、この声を聞き間違える訳がない。もちろん悪い意味でだ。
そっと様子を伺えば、月島と猫宮が立ち話をしていた。どうやら、俺が月島に付けた傷が話題に上っているようだ。
「お前が飼っているのは猫じゃなくて魚だろ」
「近所になかなか懐かない野良猫がいるものでね。手を出したら引っかかれてしまった」
誰が野良猫だ、誰が。
拳とともに突っ込んでやりたかったが、そんなことを言える訳もなく。居心地の悪い思いをしながら、話が終わるのを待つ他なかった。
手持ち無沙汰に資料を見直しながら二人の話を聞いているうちに、会話は思わぬ方向へ進んでいく。
「……そうか。それじゃあ昨日の焼肉屋の件は上手くいった訳だ」
「ああ、カズのおかげだよ」
「神原の様子も探れたなら、せっせと調べてやった甲斐があったな」
なるほど。昨夜の件は計画的なものだと思っていたが、どうやって神原と二人きりになるタイミングを図っていたのかは疑問だった。何てことはない、協力者がいたのだ。
焼肉に行くことはオフィスでの会話を聞いて知っていただろうから、あらかじめ当たりをつけた店の付近に月島が張っていたのだろう。
そして猫宮の電話によって店から出てきた俺と入れ替わる形で、神原の下へ向かったのだ。もしかすると、猫宮も近くに居たのかもしれない。
そういえば、人材育成を担当していた時に、猫宮についての噂を耳にしたことがあった気がする。どうも前職が特殊だとか話していた気がするが、詳しくは思い出せなかった。
「あ、そういえば。これから篠崎との予定があるんだよ。そろそろ行った方がいいぞ」
「そうするよ。またよろしく頼む」
気付けば約束の時間が迫っていた。猫宮に促され、月島が遠ざかっていく足音が聞こえる。その音が十分に小さくなった頃を見計らって、俺は何食わぬ顔で給湯室を出た。
猫宮和樹。まだまだ未知数だが、月島の仲間であることは間違いない。
俺は人の良い先輩という評価を改めて、要注意人物リストへとその名を刻んでおくことにした。
「猫宮さん、お待たせしました」
「よう、篠崎。ちょっと待っててくれ」
カウンターの外から声をかければ、人好きのする笑顔を浮かべて猫宮がやってきた。連れ立って打ち合わせスペースに移動し、今後の仕事について内容を詰めていく。
打ち合わせ自体はつつがなく終わったが、その後の雑談で俺は頭を悩ませることになる。
「なあ篠崎、お前のところに月島っているだろ。アイツ、実は俺と幼馴染なんだよ」
「……! そうだったんですか」
初めて聞く話に目を見開く。道理で、あの月島がやたら親密にしていた訳だ。
「あんまり人には言ってないんだけどさ」
「俺も初耳でした」
「それで気になっているんだが……お前と月島の仲が悪いって話を聞いてな。実際どうなんだ?」
「そんなこと、俺に問うまでもなく噂で聞いていませんか。『天敵』同士だって」
「確かに噂は知っているが、お前本人から話を聞いたことはなかったからな」
「……ふむ」
噂だけで物事を判断しない姿勢には好感を持てた。月島の仲間には相応しくない実直さである。
しかし、どう答えたものか。この話は間違いなく月島に伝わるだろうから、罵詈雑言の限りを尽くしてやりたい気分だったが、猫宮のことを思うとあまり幼馴染をこき下ろしてやるのも気が引ける。
俺の世間一般的な良心というヤツは、アイツ以外にはきちんと機能するのだ。
「それで、どうなんだ。率直な感想は」
「……月島とは意見も性格も合わないので、あまり得意な相手ではありませんね。色々とぶつかることも多いですし、出来れば関わりを控えたいと思っています」
「そうか、アイツも悪い奴じゃないんだがな……」
「俺とは馬が合わないようでして」
丁重に、オブラートで幾重にも包んで思うところを述べる。
言いたいことの一割も話していなかったが、猫宮は心を痛めた様子で眉を顰めていた。
「ちなみに、どこが嫌いなんだ?」
「ほぼ全部ですかね」
まさか「顔と身体だけは嫌いじゃない」と言う訳にもいかず、上手い言葉を見繕うことができなかった。
オブラートは早くも品切れだ。
猫宮は諦めたように天を仰ぐと、困り顔でこちらに向き直った。
「アイツもちょっと口が悪いところがあるからなぁ」
「ちょっと、ですか」
口を開けば立て板に水を流すように皮肉と嫌味を垂れ流すあの男を指して「ちょっと口が悪い」とは。身内の色眼鏡もここまでくると恐ろしい。
苦虫を嚙み潰したような顔をしていると、猫宮は苦笑いを浮かべた。
「小さい頃には、カズ兄、カズ兄ってちょろちょろ後ろを付いてきて可愛かったんだぞ」
猫宮は幸せそうに話していたが、俺には全く想像がつかなかった。
まず月島の幼少期が思い描けない。産まれた時から、あの底意地の悪い薄ら笑いを浮かべている気すらする。
「…………そ、そうですか。想像つきませんね」
「今はちょっと擦れてしまったけどな」
「は、はぁ」
あの鬼畜野郎を指して「ちょっと擦れた」とは以下省略。
根が善良すぎるというのも考え物だ。猫宮の目で見ればあの月島も、ちょっとやんちゃな中学生と変わらなく見えるらしい。
月島がそれなら、俺のことは聖人君子にでも見えているのだろうか。
「素直な感情表現があんまり得意ではないことは確かだがな。仲良くしてやってくれよ」
「え、ええ……考えておきます」
猫宮は無茶な注文を投げ付けると、自分のデスクへと去って行った。
何だか妙に疲れた。すぐには仕事に戻る気になれず、自販機で紅茶を買って適当に腰を下ろす。
「……」
少し、気になっていることがあった。
月島との会話を意地でも明かさない神原。月島に関して探りを入れてくる猫宮。わざわざ準備して用意周到に俺を酔い潰し、持ち帰った月島。
着実に外堀が埋められている感覚がしていた。俺も鈍感と言われるような男ではない。
しかし、どうにも認めがたくて考えないようにしていた。
もしかして、月島は俺のことを……狙っているんじゃないか、などとは。
……いや、命を狙っているとか言われた方が余程しっくりくるんだが。
◆
帰宅後、晩飯の仕度を終えた頃にはすっかり辺りも暗くなっていた。
明日は休みだとのんびり構えていたら、少々気合いを入れて作り過ぎてしまったようだ。半分は明日の昼食にでもするとしよう。
「いただきます」
食卓に一人分の配膳を終え、ニュース番組を眺めながら遅い夕食を食べ始める。今日も我ながら良い出来えだ。
自画自賛しながら食事をとっていると、不意にインターホンが鳴った。
こんな遅くに誰が、と考えたところで、一人の男の顔が思い浮かんだ。
「はい」
「篠崎君、私だ。その、シャツを返してもらいに来た」
「そうだよな。……入っていいぞ」
予想が当たってしまったことに溜息を吐いて、エントランスのオートロックを解除する。玄関のドアを開けて待っていると、エレベーターの到着を告げる音が鳴り、月島が姿を見せた。
「すまない、夜分遅くに」
「仕方ない、まさか会社でやり取りする訳にもいかないしな」
そんなことをした日には、職場の人間からどんな目で見られるか分かったものではない。特に神原。
俺に続いて玄関に入った月島は、何かに気付いた様子で興味深げに鼻を鳴らしていた。
「良い匂いがするな」
「晩飯の途中だったからな」
「ああ、そうか。邪魔をしてしまったね」
リビングまで先導すると、食卓を見た月島が驚きの声を上げた。
「君は意外と料理上手なのだな」
「意外とはなんだ。見た目通りだよ」
適当に噛みつきつつ、洗濯機に入れたままになっていたシャツを引き出す。
きちんと乾燥まで済んでいたが、どうにも皺くちゃだ。まあ、知ったことではないのでそのまま月島へと放り投げる。
案の定月島は渋い顔をしていたが、特に文句は言わずに受け取った。
「貸したシャツはこっちで洗うからそのままでいいぞ。さっさと着替えて帰ってくれ」
「ああ、すまないな」
追い払うように手を振れば、月島は困った顔をして着替え始めた。
疲れのせいか妙に気怠げで色っぽい仕草をしていて、自然と目が引き寄せられてしまう。上着を脱ぎ、ネクタイを解いていく姿を見ていると、自分の視線に熱がこもっていくのを感じた。
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何だかんだ昨日は一度しか致していないのだ。恐ろしくねちっこく虐められただけであって。
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