相性最高な最悪の男 ~ラブホで会った大嫌いな同僚に執着されて逃げられない~

柊 千鶴

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挿話 月島玲二の決別(前編)

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 同居に向けて、月島の部屋で荷造りをしていた時のこと。


「いつか玲二ともゆっくり話をして、打ち解けたいものだな」

 寂しそうに語った月島に対する、俺の軽率な一言から話は始まる。


「それなら玲二に連絡取ってみるか?」
「どうして君が玲二の連絡先を知っているのだ?」


 ぴたりと手が止まる。
 軋んだ動きで顔を上げると、月島が満面の笑みでこちらを見つめていた。

「あ、いや」
「そもそも何故それほど親しげに名前を呼んでいるのだ」

 尋常じゃない威圧感を放ちながら、月島がにじり寄ってくる。

「君と玲二が接触する機会など、あの一週間しか有り得まい」
「えっと、だな」
「私と離れていた間、玲二と二人きりで過ごしていたのか。下の名前で呼ぶくらい打ち解けて、連絡先まで交換するほど親密になって? あとは何をしたんだ」
「待て待て待て、近い! 何も無かったから落ち着け!」

 鼻先が付くほど間近に迫られ、押し返そうとするがびくともしない。
 鬼気迫る形相で壁際に追い詰められ、俺は知らず知らずのうちに息を止めていた。

「白状したまえ。何があったか洗いざらい全て、だ」
「わ、分かった。話す、話すから、少し離れてくれ」

 両手を挙げて降参の意を示すが、月島は身じろぎすらせずに佇んでいる。
 機嫌を伺うように顔を覗き込んでも、ただただ威圧されるばかりであった。

「……え、このまま話せって言うのか? いや分かった、頼むから無言で脱がしにかかるのはやめてくれ!」

 おもむろにシャツのボタンに手をかけた月島の腕を、必死で引き剥がす。
 地味な攻防を繰り広げながら、俺は月島へと語り始めた。
 月島と離れていた一週間にあったことを。都合のいい所だけ、ダイジェストで。

「という訳でさ、要するにお前への文句で意気投合して仲良くなったんだよ。下の名前で呼んでいるのは、お前も弟も『月島』だからで深い理由は無いんだ。分かってくれたか?」

 俺の話を受けて、月島は深く頷いた。

「なるほど良く分かった」
「うんうん……って、おい! そう言いながら何で脱がすんだ!」
「君が不気味なくらい正直な時は、何かを隠したい時だからな。ここから先は身体に聞くとするよ」
「ぐ……!」

 図星を突かれて言葉を失う。
 この一年で俺が月島の癖を把握したように、月島もまた、俺の習性を理解していた。
 抵抗も虚しくぽいぽいと服を剥ぎ取られ、ひんやりとした外気に晒され鳥肌が立つ。

「わっ、ちょ、寒い!」
「案ずることはない、すぐに汗だくになるさ」
「まっ、待て、今ここでベッドに入ったら荷造りが……! くっそ!」

 哀しいかな、純粋な力比べでは月島に歯が立たない。かくして、詰めかけの段ボールも、積まれたままの本もそのままにベッドへ引き擦り込まれていく。
 未練たらしく部屋に響く悪態が嬌声に代わるまで、そう時間はかからなかった。

 ◆

「ひっ……ひいっ……!」
「どうだ、素直に話す気になったか?」
「はな、す……話すって、言ってるのにぃ……! ああ、う……ッ」

 意地の悪い男の胸を力無く殴りつけながら、縺れた舌で弁明を試みる。もっとも、ろくに喋らせてもらえなかったが。
 もはや月島の問いかけは答えを期待しての物ではなく、俺を虐めるための口実として使われていた。

「ああ、う、りょ、すけ……!」
「君は本当に、油断も隙も無いな」
「ちが……だから、それは玲二が……っ」
「ベッドの中で、違う男の名前を呼ぶのは如何なものかな?」

 玲二の名前を口にした瞬間、わざとらしく嫌そうな顔をした月島に口を塞がれる。
 とうとう弁明すら許されなくなり、俺はただただ啜り泣きながら月島の気が済むのを待っていた。

 その時だ。部屋の外から物音が聞こえてきたのは。

「なっ!?」

 恍惚と快楽に鈍っていた思考が急速に現実へと引き戻される。
 さっきのは玄関が開かれた音だろうか。嫌でも部屋の扉の向こうに意識が引っ張られる。

「つ、きしま、待て、今……!」
「両親は仕事のはずだが……」
「な、何でもいいからさっさと抜いてくれ!」

 慌てる俺を余所に、月島はのんびりと首を傾げている。
 いくらシーツを被っているとはいえ、ナニをしているかは一目瞭然だ。こんな醜態、見られる訳にはいかない。
 慌てて抜き去ろうとしたが、腰に指先が食い込むほど強く抑え込まれて動きを阻まれる。
 抵抗しても一向に手を放そうとせず、焦りを通り越して怒りが沸き上がってくる。

「おい、悪ふざけが過ぎる! 本気で怒るぞ!」

 しかし、そんな怒りは、外から聞こえてきた声によってたちまち凍り付いた。

「兄貴、居るんだろ? 聡義兄さんも来てるのか?」
「っ!」
「……」

 呑気に響いた玲二の声に、俺と月島が別々の感情を抱いて押し黙る。
 この一瞬でどっと汗が吹き出した俺の上で、月島が恐ろしい笑みを浮かべていた。それを見て、情けないことに身体が震える。

 やばい。これは、本気で怒っているときの顔だ。

「……聡義兄さん、ね。どういうことかな?」
「あの、これには深い理由が……ひっ!」

「君から聞いた話では一言も触れられていなかったね。私が怒ると思ったのか? ああ、君の見立ては正しいよ。けれども、分かっていたのなら最初からそんな呼び名を許容するべきではなかったな」
「あッ! ひぃっ、ごめ、んぁぁッ!」

「大方、君もそう呼ばれて満更でもなかったのだろう? 兄弟が欲しかったと言っていたものな……ッ!」
「ッんん、や、やめ……! んううぅ……!」

 激高した月島に一層強く奥を責め立てられ、必死で声を押し殺す。堪え切れずに漏れかけた嬌声は、自分の腕に噛みついて辛くも飲み干した。
 しかし、必死に耐え忍んでいる間にも足音はどんどん近づいて来る。

「やめて、りょ、すけ……! 嫌だ、やだぁぁ……! お願いッ」
「私が玲二を警戒していると知ってなお、私の知らないところで親密になっているとは。そんなに弟が気に入ったのなら、あれにも君の声くらい聞かせてやればいい」
「やだ、んうう……ぐ、うぅ……!」

「君がこれほど淫らだと知ったらあれはどう思うか。君が玲二にどう接していたのか、あいにく私は知らないが。驚くのではないかな?」
「嫌だ、見られたく、ない……! ゆ、許し、許してくれ……!」

 髪を振り乱して懇願を繰り返すが、月島は全く聞く耳を持とうとしない。
 がむしゃらに振り上げた腕はベッドへと縫い付けられ、身をよじることすらままならなくなってしまった。
 本当に止める気がないとを思い知り、すぐそこに迫った危機に身体が震え、心臓が壊れそうなほど脈拍が上がっていく。

 やがて、聞こえていた足音は部屋の前で立ち止まった。

「りょ、りょうすけ、頼む、頼むからぁ……!」

 本気で泣きが入り、か細く震えた声で目の前の鬼へと縋る。
 一縷の望みをかけた俺の言葉への返答は、にこやかな笑顔と、非情なほどに正確な一突きだった。

「んぁぁぁッ!!」

 電流が迸るような快楽に身体が跳ね、ついに甲高い声が部屋に響き渡る。
 筆舌に尽くしがたい羞恥に襲われ、じんわりと視界が滲んでいった。

「う、ううぅ……っ!!」

 聞かれた。今のは絶対に聞かれた。
 その証拠に、立ち止まった足音はそのままで部屋へと入ってこない。
 そう、思っていたのだが。

「おい、クソ兄貴!」
「なっ! なんで入ってくるんだよ!」

 瞬きの後、勢いよく部屋の扉が開かれる。
 この上なく不機嫌そうな玲二と視線が交錯し、顔から湯気が出そうなほど紅潮した。
 混乱する俺を尻目に、月島は玲二に背を向けたまま溜息を吐く。

「今、見てのとおり取り込み中なのだが?」
「オレが自分の家でどう振舞おうと勝手だろ」
「ここは私の部屋だ、お前が勝手にしていい領分ではない。出て行け。少しは空気を読めないのか」
「なんでオレが兄貴に気を遣ってやんなきゃならないんだよ」
「親しき中にも礼儀ありと言うだろう。しかし、お前がそう言うのなら、私も気を遣ってやる必要はないな」
「お前たちは俺に気を遣え! ……ッんぐ!」

 俺の至極真っ当な抗議は、月島の動きによって遮られた。
 月島はまるで玲二など居ないかのように平然と行為を再開し始める。
 この男、正気か!?

「待て、亮介! やめろ、マジで……!」

 玲二の前だというにも関わらず、中を責め立てられて背筋が震える。何とか快楽をやり過ごそうと試みるが、意識しないようにすればするほど感覚が研ぎ澄まされていった。

 玲二が見ているというのに。
 いや、見られているからこそ、感じてしまって仕方がなかった。

「んぁ、あああっ……! い、やぁぁ……! やめてくれ……ッ」
「な、何してんだよ! 聡義兄さんが嫌だって言ってるだろうが!」
「お前が出て行けばいいだけの話だ。なに、聡はこれで虐められるのが好きでね、今も凄く――」
「やめろ、言うなッ! 言わないでくれ……っちがう、こんな、違うんだ……ッ」

 必死で否定するが、熱に浮かされ切った言葉にはまるで説得力がなかった。
 それに、突かれる度に跳ね動く肢体も、蕩け切っただらしのない顔も、全て玲二に見られている。

 見られて、いる。

「もう、やだぁぁ……! 見るなよぉ……! 頼む、出てって、れい……っ!」

 月島を説得するのを諦め、玲二へ縋ろうとするが、口に出しかけた名前は月島の口付けによって攫われた。
 怒りを称えた瞳に睨み付けられ、激しく水音を立てながら絶頂へと追いやられていく。そこには一片の慈悲も容赦もない。
 ちかちかと視界が明滅するほどの快感に襲われて、なりふり構わず懇願を繰り返した。

「やだ、嫌だ、イきたくないッ! 止めてくれ、許し……!」
「君が誰の物か、見せ付けてやりたまえよ」
「や、ああっ、んッ、ひあああぁぁ――ッ!」

 独占欲に塗れた声に命じられて、派手に絶頂を迎える。
 折れそうなほど背筋を仰け反らせて、手足を引き攣らせながら勢いよく白濁とした液を吐き出した。

「ひっ、ひぃ……っあぅ……うう、う……!」

 絶頂の余韻に打ち震えながら涙を零す。

 全部、知られてしまった。
 果てる瞬間に上げる女のような嬌声も、涙と唾液で汚れた顔も、浅ましく快楽に従順な身体も、全て。
 こんな情けなくて、淫猥で、乱れた自分の姿を玲二に見られたことが恥ずかしくて仕方がなかった。一糸纏わぬ俺の本当の姿は、月島以外には見られたくなかったというのに。

「大人げねぇぞ馬鹿兄貴……!」
「おや、まだそこにいたのか。デリカシーの無い弟だな」
「常識が無い兄貴に言われたくない」
「なんだと? 人の部屋に無断で入ってくるようなお前が、」

「…………た、のに」
「……ぁ」
「……!」

 俺が震える喉から絞り出した声を聞いて、言い争っていた兄弟が示し合わせたかのようにぴたりと動きを止める。
 喧噪が止み、静かになった部屋には、俺の啜り泣く音だけが小さく響いていた。
 未だ月島に組み敷かれたまま、身体に飛び散った汚れもそのままに泣き崩れる俺の姿を、二対の視線が捉える。

「やめてくれって、言ったのに……! み、見ないでって、言ったのにっ……」

 軽くパニックに陥った俺の目からは、とめどなく涙が溢れ出ていた。
 嘘泣きだ、と強がりたいところだが、どうにも本当に涙が溢れてしまっていて、制御不能に陥っていた。
 それが、馬鹿二人にも伝わったのだろう。
 兄弟は瓜二つの顔で同じように慌てふためくと、ごちゃごちゃと何事か喚きたて始めた。

「す、すまない。聡、やり過ぎた、悪かった、頼むから泣き止んでくれ……!」
「ごめん、アンタに嫌がらせしたかった訳じゃないんだ、泣かないでくれ」

 兄弟は口々に謝罪を繰り返していたが、俺の頭の中は恨み言で一杯で、半分も耳に入っていなかった。

(どうして俺がこんな辱めを受けなくちゃならないんだ。月島にマジで泣かされて、玲二にあられもない姿を見られて……!)

 考えている間に涙が引っ込み、代わりに沸々と怒りが湧いて来る。
 そうだ、それもこれも、この馬鹿兄弟が喧嘩の度に人を巻き込むのが悪い。


「聡?」
「聡義兄さん?」

 狼狽える二人の顔が迫り、手の届く範囲に入った瞬間。考える間もなく俺の身体は動き、兄弟の顔面に両の拳を一つずつ叩きこんでいた。

「ぐっ!」
「うわっ!」

 仲良く床に倒れ伏した姿を一瞥して、シーツをまとってゆらりと立ち上がる。
 まん丸く見開かれた鏡写しの双眸が、俺の一挙手一投足を見守っていたが、脇目も振らずにその隣を通り過ぎた。
 そして、部屋を出て勢いよく扉を閉じる。
 中で何やら小声で言い合う声が聞こえたが、構わずに地を這うような声で命じた。

「そこの馬鹿ども。仲直りするまで、出てくるんじゃねぇ」
「……え」
「ちょっと待て、そんな」

「うるさい。これ以上、俺をお前らの兄弟喧嘩に巻き込むな」
「……」
「……」

「返事は!?」
「わ、分かった!」
「ッ、はい!」

 二人分の肯定が聞こえてきたことに頷いて、扉の前を離れる。
 そして、ずんずんと足音を立てて人様の家を闊歩し、我が物顔で風呂に湯を張り始めた。
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