19 / 41
Ⅱ
アルフの心境
しおりを挟む
元々僕はただの腕力だけが取り柄の農民だった。でもうちには兄弟がいっぱいいたし、このまま皆で農地を相続しても大した分け前はもらえなさそうだったから、十三の時兵士に志願した。
兵士なんて大変な仕事をわざわざやりたがる人はそんなにいないから、多少幼くても志願は通り、僕は王軍に入った。若かったし戦った経験もなかったから最初はひたすら剣の鍛錬を積まされた。後から思えば鍛錬というよりはいじめみたいなものもあったけど、持って生まれた身体能力とセンスで僕の剣技はみるみる上達した。
そして十五のころには部隊で有数の腕前になっており、近衛騎士に入らないかと勧誘を受けた。近衛騎士と言えば下級貴族に匹敵する名誉ある地位だし、当然給与もいい。平民でもなれる職業の中では一番高い地位だろう。
そこで僕はその話を受け、近衛騎士に入隊した。最初は王族の護衛専門の部隊だと思っていたが、実際は特殊警察のような役割も担っているという。基本的に治安はその領地を治める貴族の役目だが、特に危険な組織や人物、広い範囲に渡って活動する反乱組織の調査などは近衛騎士が行うこともあるらしい。また、王都のような王家の直轄領の治安を守る仕事も兼ねていた。
そして十七の時、近衛騎士の一人がレティシアという闇魔術師を発見し、交戦の末とり逃がしたという報告が入った。その騎士はレティシアが他人に危害を加える違法性の高い魔道具を開発していたところを突き留めたものの、見つかって戦闘になり、傷を負わされて逃げられてしまったとのことだった。
その時彼女は試作品の魔道具を試しに使ってみたいと言っていたらしい。そして魔道具はある程度の魔法の素養がなければ使うことが出来ないものが多い。また、レティシアの自己顕示欲の高そうな性格から彼女は目立つところで実験を行うだろうという予測と合わせて、デルフィーラ貴族学園を含むいくつかの候補を重点的に警戒することになった。
そして一番年齢が若く、学生の中に入っても違和感が薄い僕が学園に派遣されてきた訳である。
これまで農家と兵士しか経験がなく、当然学校など通ったことのない僕にとって貴族が集まる学園生活は良くも悪くも新鮮なことだらけだった。
最初は座学の授業についていくのがひたすらに大変だった。これまで読み書きすらまともに習わなかった僕にとって、それらのことが出来ていて当たり前の学園の授業はレベルが高かった。しかも放課後は学園で異常なことが起きてないか、周辺で事件が起こっていないか見回りをしなければならず勉強時間もとれない。それでも落ちこぼれては変に目立ってしまうので必死に勉強し、どうにか下の上ぐらいの成績を維持した。
逆に体育や剣術の授業は簡単すぎて拍子抜けしてしまった。初日は危うく学年最強と言われるオルクを倒しそうになってしまい、慌てて手加減して負けたということもあった。しかし自分が手加減したことすら誰も見抜いていないようで安心した。
また、軍に比べると全体的に人間関係がややこしかった。軍にいたときは気に入らない奴は直接暴力を振るわれたり、過酷な訓練をさせられたりしたが、学園では遠回しな仲間外れや陰口といういじめが多かった。将来の人間関係に繋がるためか、好きではない人と無理矢理仲良くするというケースも多く、表では仲良くしながら裏で悪口を言い合っている、という例もあった。
他人の人間関係など本当はどうでも良かったが、仕事上最低限は把握しておかなければならない。また、怪しい生徒がいないかも見張らなければならず、その結果エマの外泊のようなしょうもない校則違反ばかりを次々と突き止めてしまった。
そんな中、僕はレミリアというクラスメイトがいじめに遭っているのを知ってしまった。彼女は家が下級貴族なのに入学時に圧倒的な魔法の実力を見せたこと、そしてそのおかげで家柄と顔がいいオルクと婚約したことで嫉妬を受けているようだった。
僕からするとそういうくだらない事情で他人を貶めるのはどうかと思ったが、目立つことはするなと言われていたので止めることも出来ずに苦々しく思っていた。
それでもレミリアは他のクラスメイトと違い、腐ることもやり返すことも媚びることもなく淡々と自分の魔法の腕だけを鍛えていたので、そのストイックなところに僕は密かに好感を抱いていた。
異変が起こったのは進級試験の時である。突然レミリアが魔力を失い、シルヴィアが魔力を得た。潜入して一年ほど何の手がかりもなかったので外れかと思っていたが、これは絶対に闇魔術と関係がある、と僕は確信した。通常の魔法では他人の魔力を本人に気づかれずに奪うことなど出来ない。
そしてレミリアに話しかけようと機会をうかがっていると、彼女が同級生に暴力を振るわれそうになっているのが眼に入った。軍にいたときは暴力など日常茶飯事だったが、なぜか僕はレミリアが殴られそうになっているのを見ていても立ってもいられなくなってしまった。
それから彼女を助けて事情を聴いたのだが、理不尽な目に遭っていたというのにレミリアは随分理性的で驚いてしまった。
そして教会に呪いを解きに行ったとき、彼女は重要な“聖なる腕”を使う役を僕に任せてくれた。出会って間もない、しかも正体を隠して活動していた僕をここまで信頼してくれることに僕の心は大きく動いてしまった。
きっとそんなレミリアに惹かれてしまったせいだろう、クラスメイトのミラがいじめられていた時もレミリアの頼みを断れずに僕は割って入ってしまった。そして仕事で集めた情報を使ってエマにいじめをやめさせた。本来は近衛騎士としての職務中に集めた情報を個人的なことのために使ってはいけないというのに。
これまでずっと職務に忠実に生きてきたというのにレミリアと関わりだしてから僕は感情に流され過ぎていて不安になってしまう。しかし同時に、それでも悔いはないと考えている自分もいて驚いてしまった。近衛騎士としての任務と剣術の訓練以外で僕が何かに執着したのは初めてだった。
そして僕が自分の気持ちをより明確に認識したのはそれから数日後のことだ。
無事魔力を取り戻したレミリアは授業で元の力を披露した。それを聞いた元婚約者のオルクという男が図々しくもレミリアに復縁を持ちかけたのだ。レミリア本人から断るのが筋だろうとしばらくは黙っていたが、やがてあろうことか彼はレミリアの腕に触れた。
その瞬間、僕は我慢が出来なくなって飛び出してしまった。
そして気が付くと僕はオルクと決闘することになっていた。こうして僕は一年目を目立たずに乗り切ったのに、今ではクラスで一、二を争う注目の人になってしまったのだ。
でもそれは僕がレミリアにどうしようもなく惹かれてしまったからだと思う。どんな時でもひたむきに自分の信じる道を進む彼女のことが気が付くと、僕の心の中で大きな部分を占めるようになっていた。
そして、調査を進める動機もいつの間にか闇魔術師を捕えるためからレミリアのために移り変わっていくのだった。
兵士なんて大変な仕事をわざわざやりたがる人はそんなにいないから、多少幼くても志願は通り、僕は王軍に入った。若かったし戦った経験もなかったから最初はひたすら剣の鍛錬を積まされた。後から思えば鍛錬というよりはいじめみたいなものもあったけど、持って生まれた身体能力とセンスで僕の剣技はみるみる上達した。
そして十五のころには部隊で有数の腕前になっており、近衛騎士に入らないかと勧誘を受けた。近衛騎士と言えば下級貴族に匹敵する名誉ある地位だし、当然給与もいい。平民でもなれる職業の中では一番高い地位だろう。
そこで僕はその話を受け、近衛騎士に入隊した。最初は王族の護衛専門の部隊だと思っていたが、実際は特殊警察のような役割も担っているという。基本的に治安はその領地を治める貴族の役目だが、特に危険な組織や人物、広い範囲に渡って活動する反乱組織の調査などは近衛騎士が行うこともあるらしい。また、王都のような王家の直轄領の治安を守る仕事も兼ねていた。
そして十七の時、近衛騎士の一人がレティシアという闇魔術師を発見し、交戦の末とり逃がしたという報告が入った。その騎士はレティシアが他人に危害を加える違法性の高い魔道具を開発していたところを突き留めたものの、見つかって戦闘になり、傷を負わされて逃げられてしまったとのことだった。
その時彼女は試作品の魔道具を試しに使ってみたいと言っていたらしい。そして魔道具はある程度の魔法の素養がなければ使うことが出来ないものが多い。また、レティシアの自己顕示欲の高そうな性格から彼女は目立つところで実験を行うだろうという予測と合わせて、デルフィーラ貴族学園を含むいくつかの候補を重点的に警戒することになった。
そして一番年齢が若く、学生の中に入っても違和感が薄い僕が学園に派遣されてきた訳である。
これまで農家と兵士しか経験がなく、当然学校など通ったことのない僕にとって貴族が集まる学園生活は良くも悪くも新鮮なことだらけだった。
最初は座学の授業についていくのがひたすらに大変だった。これまで読み書きすらまともに習わなかった僕にとって、それらのことが出来ていて当たり前の学園の授業はレベルが高かった。しかも放課後は学園で異常なことが起きてないか、周辺で事件が起こっていないか見回りをしなければならず勉強時間もとれない。それでも落ちこぼれては変に目立ってしまうので必死に勉強し、どうにか下の上ぐらいの成績を維持した。
逆に体育や剣術の授業は簡単すぎて拍子抜けしてしまった。初日は危うく学年最強と言われるオルクを倒しそうになってしまい、慌てて手加減して負けたということもあった。しかし自分が手加減したことすら誰も見抜いていないようで安心した。
また、軍に比べると全体的に人間関係がややこしかった。軍にいたときは気に入らない奴は直接暴力を振るわれたり、過酷な訓練をさせられたりしたが、学園では遠回しな仲間外れや陰口といういじめが多かった。将来の人間関係に繋がるためか、好きではない人と無理矢理仲良くするというケースも多く、表では仲良くしながら裏で悪口を言い合っている、という例もあった。
他人の人間関係など本当はどうでも良かったが、仕事上最低限は把握しておかなければならない。また、怪しい生徒がいないかも見張らなければならず、その結果エマの外泊のようなしょうもない校則違反ばかりを次々と突き止めてしまった。
そんな中、僕はレミリアというクラスメイトがいじめに遭っているのを知ってしまった。彼女は家が下級貴族なのに入学時に圧倒的な魔法の実力を見せたこと、そしてそのおかげで家柄と顔がいいオルクと婚約したことで嫉妬を受けているようだった。
僕からするとそういうくだらない事情で他人を貶めるのはどうかと思ったが、目立つことはするなと言われていたので止めることも出来ずに苦々しく思っていた。
それでもレミリアは他のクラスメイトと違い、腐ることもやり返すことも媚びることもなく淡々と自分の魔法の腕だけを鍛えていたので、そのストイックなところに僕は密かに好感を抱いていた。
異変が起こったのは進級試験の時である。突然レミリアが魔力を失い、シルヴィアが魔力を得た。潜入して一年ほど何の手がかりもなかったので外れかと思っていたが、これは絶対に闇魔術と関係がある、と僕は確信した。通常の魔法では他人の魔力を本人に気づかれずに奪うことなど出来ない。
そしてレミリアに話しかけようと機会をうかがっていると、彼女が同級生に暴力を振るわれそうになっているのが眼に入った。軍にいたときは暴力など日常茶飯事だったが、なぜか僕はレミリアが殴られそうになっているのを見ていても立ってもいられなくなってしまった。
それから彼女を助けて事情を聴いたのだが、理不尽な目に遭っていたというのにレミリアは随分理性的で驚いてしまった。
そして教会に呪いを解きに行ったとき、彼女は重要な“聖なる腕”を使う役を僕に任せてくれた。出会って間もない、しかも正体を隠して活動していた僕をここまで信頼してくれることに僕の心は大きく動いてしまった。
きっとそんなレミリアに惹かれてしまったせいだろう、クラスメイトのミラがいじめられていた時もレミリアの頼みを断れずに僕は割って入ってしまった。そして仕事で集めた情報を使ってエマにいじめをやめさせた。本来は近衛騎士としての職務中に集めた情報を個人的なことのために使ってはいけないというのに。
これまでずっと職務に忠実に生きてきたというのにレミリアと関わりだしてから僕は感情に流され過ぎていて不安になってしまう。しかし同時に、それでも悔いはないと考えている自分もいて驚いてしまった。近衛騎士としての任務と剣術の訓練以外で僕が何かに執着したのは初めてだった。
そして僕が自分の気持ちをより明確に認識したのはそれから数日後のことだ。
無事魔力を取り戻したレミリアは授業で元の力を披露した。それを聞いた元婚約者のオルクという男が図々しくもレミリアに復縁を持ちかけたのだ。レミリア本人から断るのが筋だろうとしばらくは黙っていたが、やがてあろうことか彼はレミリアの腕に触れた。
その瞬間、僕は我慢が出来なくなって飛び出してしまった。
そして気が付くと僕はオルクと決闘することになっていた。こうして僕は一年目を目立たずに乗り切ったのに、今ではクラスで一、二を争う注目の人になってしまったのだ。
でもそれは僕がレミリアにどうしようもなく惹かれてしまったからだと思う。どんな時でもひたむきに自分の信じる道を進む彼女のことが気が付くと、僕の心の中で大きな部分を占めるようになっていた。
そして、調査を進める動機もいつの間にか闇魔術師を捕えるためからレミリアのために移り変わっていくのだった。
133
あなたにおすすめの小説
乙女ゲームの悪役令嬢の兄の婚約者に転生しましたが傷物になったので退場を希望します!
ユウ
恋愛
平凡な伯爵令嬢のリネットは優しい婚約者と妹と穏やかで幸福な日々を送っていた。
相手は公爵家の嫡男であり第一王子殿下の側近で覚えもめでたく社交界の憧れの漆黒の騎士と呼ばれる貴族令息だった。
結婚式前夜、婚約者の妹に会いに学園に向かったが、そこで事件が起きる。
現在学園で騒動を起こしている第二王子とその友人達に勘違いから暴行を受け階段から落ちてしまう…
その時に前世の記憶を取り戻すのだった…
「悪役令嬢の兄の婚約者って…」
なんとも微妙なポジション。
しかも結婚前夜で傷物になる失態を犯してしまったリネットは婚約解消を望むのだが、悪役令嬢の義妹が王子に婚約破棄を突きつける事件に発展してしまう。
白い結婚の末、離婚を選んだ公爵夫人は二度と戻らない』
鍛高譚
恋愛
白い結婚の末、「白い結婚」の末、私は冷遇され、夫は愛人を溺愛していた――ならば、もう要らないわ」
公爵令嬢 ジェニファー・ランカスター は、王弟 エドワード・クラレンス公爵 のもとへ政略結婚として嫁ぐ。
だが、その結婚生活は冷たく空虚なものだった。夫は愛人 ローザ・フィッツジェラルド に夢中になり、公爵夫人であるジェニファーは侮辱され、無視され続ける日々。
――それでも、貴族の娘は耐えなければならないの?
何の愛もなく、ただ飾り物として扱われる結婚に見切りをつけたジェニファーは 「離婚」 を決意する。
しかし、王弟であるエドワードとの離婚は容易ではない。実家のランカスター家は猛反対し、王宮の重臣たちも彼女の決断を 「公爵家の恥」 と揶揄する。
それでも、ジェニファーは負けない。弁護士と協力し、着々と準備を進めていく。
そんな折、彼女は北方の大国 ヴォルフ公国の大公、アレクサンダー・ヴォルフ と出会う。
温かく誠実な彼との交流を通じて、ジェニファーは 「本当に大切にされること」 を知る。
そして、彼女の決断は、王都の社交界に大きな波紋を呼ぶこととなる――。
「公爵夫人を手放したことを、いつか後悔しても遅いわ」
「私はもう、あなたたちの飾り人形じゃない」
離婚を巡る策略、愛人の凋落、元夫の後悔――。
そして、新たな地で手にした 「愛される結婚」。
【完結】遺棄令嬢いけしゃあしゃあと幸せになる☆婚約破棄されたけど私は悪くないので侯爵さまに嫁ぎます!
天田れおぽん
ファンタジー
婚約破棄されましたが私は悪くないので反省しません。いけしゃあしゃあと侯爵家に嫁いで幸せになっちゃいます。
魔法省に勤めるトレーシー・ダウジャン伯爵令嬢は、婿養子の父と義母、義妹と暮らしていたが婚約者を義妹に取られた上に家から追い出されてしまう。
でも優秀な彼女は王城に住み、個性的な人たちに囲まれて楽しく仕事に取り組む。
一方、ダウジャン伯爵家にはトレーシーの親戚が乗り込み、父たち家族は追い出されてしまう。
トレーシーは先輩であるアルバス・メイデン侯爵令息と王族から依頼された仕事をしながら仲を深める。
互いの気持ちに気付いた二人は、幸せを手に入れていく。
。oOo。.:♥:.。oOo。.:♥:.。oOo。.:♥:.。oOo。.:♥:.
他サイトにも連載中
2023/09/06 少し修正したバージョンと入れ替えながら更新を再開します。
よろしくお願いいたします。m(_ _)m
【本編完結】ただの平凡令嬢なので、姉に婚約者を取られました。
138ネコ@書籍化&コミカライズしました
ファンタジー
「誰にも出来ないような事は求めないから、せめて人並みになってくれ」
お父様にそう言われ、平凡になるためにたゆまぬ努力をしたつもりです。
賢者様が使ったとされる神級魔法を会得し、復活した魔王をかつての勇者様のように倒し、領民に慕われた名領主のように領地を治めました。
誰にも出来ないような事は、私には出来ません。私に出来るのは、誰かがやれる事を平凡に努めてきただけ。
そんな平凡な私だから、非凡な姉に婚約者を奪われてしまうのは、仕方がない事なのです。
諦めきれない私は、せめて平凡なりに仕返しをしてみようと思います。
【第一章完結】相手を間違えたと言われても困りますわ。返品・交換不可とさせて頂きます
との
恋愛
「結婚おめでとう」 婚約者と義妹に、笑顔で手を振るリディア。
(さて、さっさと逃げ出すわよ)
公爵夫人になりたかったらしい義妹が、代わりに結婚してくれたのはリディアにとっては嬉しい誤算だった。
リディアは自分が立ち上げた商会ごと逃げ出し、新しい商売を立ち上げようと張り切ります。
どこへ行っても何かしらやらかしてしまうリディアのお陰で、秘書のセオ達と侍女のマーサはハラハラしまくり。
結婚を申し込まれても・・
「困った事になったわね。在地剰余の話、しにくくなっちゃった」
「「はあ? そこ?」」
ーーーーーー
設定かなりゆるゆる?
第一章完結
本物の『神託の花嫁』は妹ではなく私なんですが、興味はないのでバックレさせていただいてもよろしいでしょうか?王太子殿下?
神崎 ルナ
恋愛
このシステバン王国では神託が降りて花嫁が決まることがある。カーラもその例の一人で王太子の神託の花嫁として選ばれたはずだった。「お姉様より私の方がふさわしいわ!!」妹――エリスのひと声がなければ。地味な茶色の髪の姉と輝く金髪と美貌の妹。傍から見ても一目瞭然、とばかりに男爵夫妻は妹エリスを『神託の花嫁のカーラ・マルボーロ男爵令嬢』として差し出すことにした。姉カーラは修道院へ厄介払いされることになる。修道院への馬車が盗賊の襲撃に遭うが、カーラは少しも動じず、盗賊に立ち向かった。カーラは何となく予感していた。いつか、自分がお払い箱にされる日が来るのではないか、と。キツい日課の合間に体も魔術も鍛えていたのだ。盗賊たちは魔術には不慣れなようで、カーラの力でも何とかなった。そこでカーラは木々の奥へ声を掛ける。「いい加減、出て来て下さらない?」その声に応じたのは一人の青年。ジェイドと名乗る彼は旅をしている吟遊詩人らしく、腕っぷしに自信がなかったから隠れていた、と謝罪した。が、カーラは不審に感じた。今使った魔術の範囲内にいたはずなのに、普通に話している? カーラが使ったのは『思っていることとは反対のことを言ってしまう魔術』だった。その魔術に掛かっているのならリュートを持った自分を『吟遊詩人』と正直に言えるはずがなかった。
カーラは思案する。このまま家に戻る訳にはいかない。かといって『神託の花嫁』になるのもごめんである。カーラは以前考えていた通り、この国を出ようと決心する。だが、「女性の一人旅は危ない」とジェイドに同行を申し出られる。
(※注 今回、いつもにもまして時代考証がゆるいですm(__)m ゆるふわでもOKだよ、という方のみお進み下さいm(__)m
普段は地味子。でも本当は凄腕の聖女さん〜地味だから、という理由で聖女ギルドを追い出されてしまいました。私がいなくても大丈夫でしょうか?〜
神伊 咲児
ファンタジー
主人公、イルエマ・ジミィーナは16歳。
聖女ギルド【女神の光輝】に属している聖女だった。
イルエマは眼鏡をかけており、黒髪の冴えない見た目。
いわゆる地味子だ。
彼女の能力も地味だった。
使える魔法といえば、聖女なら誰でも使えるものばかり。回復と素材進化と解呪魔法の3つだけ。
唯一のユニークスキルは、ペンが無くても文字を書ける光魔字。
そんな能力も地味な彼女は、ギルド内では裏方作業の雑務をしていた。
ある日、ギルドマスターのキアーラより、地味だからという理由で解雇される。
しかし、彼女は目立たない実力者だった。
素材進化の魔法は独自で改良してパワーアップしており、通常の3倍の威力。
司祭でも見落とすような小さな呪いも見つけてしまう鋭い感覚。
難しい相談でも難なくこなす知識と教養。
全てにおいてハイクオリティ。最強の聖女だったのだ。
彼女は新しいギルドに参加して順風満帆。
彼女をクビにした聖女ギルドは落ちぶれていく。
地味な聖女が大活躍! 痛快ファンタジーストーリー。
全部で5万字。
カクヨムにも投稿しておりますが、アルファポリス用にタイトルも含めて改稿いたしました。
HOTランキング女性向け1位。
日間ファンタジーランキング1位。
日間完結ランキング1位。
応援してくれた、みなさんのおかげです。
ありがとうございます。とても嬉しいです!
妹だけを可愛がるなら私はいらないでしょう。だから消えます……。何でもねだる妹と溺愛する両親に私は見切りをつける。
しげむろ ゆうき
ファンタジー
誕生日に買ってもらったドレスを欲しがる妹
そんな妹を溺愛する両親は、笑顔であげなさいと言ってくる
もう限界がきた私はあることを決心するのだった
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる