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18. 卒業式
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卒業式の日は、青く澄み渡った空が、心地よい風を運んでくるとても清々しい日となった。
一週間前は、こんな事になるなんて思いもしなかったわ。
ライナス様は、もうゲオルク様の側近をやらずに公爵家を継ぐ準備に入るみたいで王宮での仕事はないそう。
ただ、少し引き継ぎの面で出向いたりはあるみたい。
でも今は時間もあるらしくライナス様は私の屋敷に朝から来て下さって、一緒に学院まで行ってくれるらしい。
今日は、卒業式だけであるから、婚約者がいる人は外で待っていたりする。
ライナス様も、私のドレス姿を見たかったみたいでこの姿を褒めて下さった。
この卒業式も、感謝の会と同じく制服で出席してもドレス姿で出席してもどちらでもよかったけれど、私は公爵令嬢であった為、最高級の、宝石が散りばめられた水色のドレスを着ることにした。
「オリーフィア…!あぁなんて美しいんだ。来て本当に良かった!まるでカンパニュラの妖精のようだよ。」
「オリーフィア様、怪我はよろしいのですか!?」
「休まれていたので、心配していたのですよ。」
「本当に。卒業式出席できてよかったですね。」
あぁ。アニータに、イメルダとコレットですわ。普通に話してくれて良かった…。あんな悪目立ちしたから、遠巻きに見られないか内心はドキドキとしていたのよね。
そういえば、ゲオルク様に言って下さったのよね。
「皆様、ありがとう。それから、ゲオルク様に言って下さったとか…。」
「お気になさらないで。だって私達はオリーフィア様のお友達ですから。」
「そうですわ。おこがましいですけれど。」
「オリーフィア様と過ごせて学院生活もとても充実しましたわ。」
「やぁ、君たち。オリーフィアのご友人だよね。アニータ嬢に、イメルダ嬢とコレット嬢。もし良ければ、是非ともこの国の為オリーフィアの為、仕事を引き受けて欲しいのだけど。」
「まぁ!オリーフィア様の!?」
「どういう事かしら。」
「仕事ですの?」
「詳しい事は、明日王宮に来てもらえるかい?そこで話したいんだが。俺は、ライナスと言うよ。」
「「「それはもう、存じておりますわ!」」」
「お待たせしました。ライナス様、先ほどの話は、どういう事でしょうか。」
卒業式が終わり、ライナス様の所へ戻ってくると聞いてみた。
ゲオルク様やジャネットもいたけれど、私はもう関係ないし、ライナス様もいるので急いで来ました。
「あぁ、オリーフィア。心配いらないよ。ただ、君の友達なら信用も出来る人物だろうと思ってね。ジャネットの先生になって欲しいんだ。うーん、違うか。側近かな?だって、ジャネットにはきっと君みたいなしっかりした友達はいなかっただろうからね。」
「それって…。」
「オリーフィア。あぁ、君にはまだ話してなかったかな。王宮の重鎮達の集まった会議でも正妃はジャネットだと決まったらしいよ。けれど、きちんと正妃になる為の勉強をする事。ゲオルクもしかり。ゲオルクも今までなんだかんだと王太子としての仕事、半分もこなせていなかったんだ。これからはしっかりとこなせるよう、学んでもらうのさ。あいつの側近も優秀な奴にお願いする予定だよ。」
「そうなんですね…よくあの二人が…。」
「それはもう、責任を負ってもらったんだ。大丈夫。オリーフィアはもう、王妃にならなくて済むって事さ。俺が贈ったブレスレット、こうやって付けてくれているからね。もう誰にも渡さないよ。」
ライナス様…大きくなってからは話さなかった分とても、なんだか…恥ずかしいのです!
一週間前は、こんな事になるなんて思いもしなかったわ。
ライナス様は、もうゲオルク様の側近をやらずに公爵家を継ぐ準備に入るみたいで王宮での仕事はないそう。
ただ、少し引き継ぎの面で出向いたりはあるみたい。
でも今は時間もあるらしくライナス様は私の屋敷に朝から来て下さって、一緒に学院まで行ってくれるらしい。
今日は、卒業式だけであるから、婚約者がいる人は外で待っていたりする。
ライナス様も、私のドレス姿を見たかったみたいでこの姿を褒めて下さった。
この卒業式も、感謝の会と同じく制服で出席してもドレス姿で出席してもどちらでもよかったけれど、私は公爵令嬢であった為、最高級の、宝石が散りばめられた水色のドレスを着ることにした。
「オリーフィア…!あぁなんて美しいんだ。来て本当に良かった!まるでカンパニュラの妖精のようだよ。」
「オリーフィア様、怪我はよろしいのですか!?」
「休まれていたので、心配していたのですよ。」
「本当に。卒業式出席できてよかったですね。」
あぁ。アニータに、イメルダとコレットですわ。普通に話してくれて良かった…。あんな悪目立ちしたから、遠巻きに見られないか内心はドキドキとしていたのよね。
そういえば、ゲオルク様に言って下さったのよね。
「皆様、ありがとう。それから、ゲオルク様に言って下さったとか…。」
「お気になさらないで。だって私達はオリーフィア様のお友達ですから。」
「そうですわ。おこがましいですけれど。」
「オリーフィア様と過ごせて学院生活もとても充実しましたわ。」
「やぁ、君たち。オリーフィアのご友人だよね。アニータ嬢に、イメルダ嬢とコレット嬢。もし良ければ、是非ともこの国の為オリーフィアの為、仕事を引き受けて欲しいのだけど。」
「まぁ!オリーフィア様の!?」
「どういう事かしら。」
「仕事ですの?」
「詳しい事は、明日王宮に来てもらえるかい?そこで話したいんだが。俺は、ライナスと言うよ。」
「「「それはもう、存じておりますわ!」」」
「お待たせしました。ライナス様、先ほどの話は、どういう事でしょうか。」
卒業式が終わり、ライナス様の所へ戻ってくると聞いてみた。
ゲオルク様やジャネットもいたけれど、私はもう関係ないし、ライナス様もいるので急いで来ました。
「あぁ、オリーフィア。心配いらないよ。ただ、君の友達なら信用も出来る人物だろうと思ってね。ジャネットの先生になって欲しいんだ。うーん、違うか。側近かな?だって、ジャネットにはきっと君みたいなしっかりした友達はいなかっただろうからね。」
「それって…。」
「オリーフィア。あぁ、君にはまだ話してなかったかな。王宮の重鎮達の集まった会議でも正妃はジャネットだと決まったらしいよ。けれど、きちんと正妃になる為の勉強をする事。ゲオルクもしかり。ゲオルクも今までなんだかんだと王太子としての仕事、半分もこなせていなかったんだ。これからはしっかりとこなせるよう、学んでもらうのさ。あいつの側近も優秀な奴にお願いする予定だよ。」
「そうなんですね…よくあの二人が…。」
「それはもう、責任を負ってもらったんだ。大丈夫。オリーフィアはもう、王妃にならなくて済むって事さ。俺が贈ったブレスレット、こうやって付けてくれているからね。もう誰にも渡さないよ。」
ライナス様…大きくなってからは話さなかった分とても、なんだか…恥ずかしいのです!
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