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20. 思い出
ラインハルト様との出会いは、十年前の私が八歳の冬だったと思う。
大雪が降った時、雪掻きを終えて屋敷に帰ってきたらいつの間にか制服を着ている人が二人、増えていた。
あの紺色で、勲章がたくさんついている制服は多分王立騎士団だったはず。そんな人がいて初めは驚いたけれど、街道が通れるようになったから話を聞きに来たのかな?と思った。
軽く、明日からの手伝いもあなた達も来る?なんて聞いたら、フードを被った私より背の高い男の子が即答して驚いたわ。でも、戦力になるのは大歓迎!それから五日ほど毎日来てくれたわね。
けれど、とうとう騎士団の仕事があって忙しくなったのか頭を下げてとても哀しそうに、『ごめんね。明日からは来れないんだ。とてもやりがいがあったよ。シンシアはすごいね!俺も負けないから!大きくなったら、会いに来るからね!』と言われたので『ふふふ。こちらこそ手伝ってくれてありがとう!期待しているわ!』と伝えた。まぁ、社交辞令かなとは思ったけれど、彼は、ハルトと名乗りいろいろと話したのよね。主に私の事を聞いてくるから話したのだけれど。だから勝手に仲良くなった気分だったわ。
私も、ちょっぴり会えなくなるのが淋しかったけれど。
その彼が、この国の王太子だったなんて!
「私達は、ちょっと向こう歩いてくるから、せっかくだから二人で、ね!あ、シンシア。公じゃない時はラインハルトは普通にしないといじけるタイプだからねー!」
手をヒラヒラと振って、キャロリーナ様はクリス様と一緒に歩いて行ってしまった。
「いじけるタイプって…!まぁ…うんそうだな!俺いじけるから、以前と同じようにハルトって呼んでもらえると嬉しいな!」
そう言ったラインハルト様は満面の笑みで言った。
以前はだって、フード被っていて銀色の髪色は分からなかったし、王太子だなんて一ミリも疑わなかったから、領民の子と話す感じで話していたのよね。そりゃ騎士団の制服着ていたし、フードはいつもかぶっていて少し動くと暑くなるだろうから脱げばいいのにと疑問に思った事もあったけれど。
「…それとも、二人の時ももう二度呼んでくれないのか?」
私が考え込んでいるとそんな哀しそうなラインハルト様の声が聞こえた。
こういう声、あの時のもう明日から来れないと言う時もそうだったわね。聞いているこっちまで切なくなる声。
だから、いいって言ってくれているんだからと解釈して、慌てて言った。
「あ!ごめんなさい!ちょっと驚いて…。ハルト様、でよろしいですか?」
「様はいらないよ。」
「でも!…ハルト。」
端正な顔をしているくせに捨てられた仔犬のような目でみてくるなんて…。なんだか手の内で踊らされている気もしないでもないけれど、以前も呼んでいたんだもの、いいわよね?
「ん!ありがとう!やっと言ってもらえた!はーやっと会えたよ。今までどれだけシンシアに再び会う為に努力してきた事か!シンシアに学院で会えるかなと密かに期待もしたんだ。だけれど、シンシアが入学しないと聞いて、かなり残念だったんだ。まぁ、シンシアの家庭環境を知れば、そんな事も言ってられなかったけれど。俺は疎かったから、キャロリーナに聞いた時はダリアとその母親を亡き者にしてやろうかと考えたほどだ。あ、キャロリーナとは、従兄弟の婚約者って関係なだけだよ。あんな気が強い女、根が優しいクリスしか制御できないからね。」
なんだかさりげなく会いたかったとか、いろいろと言って下さるけれど、そんな見目麗しい顔でそんな甘い言葉言わないで欲しいわ。勘違いしそうになるもの。冷静にならなきゃ、冷静に…。
大雪が降った時、雪掻きを終えて屋敷に帰ってきたらいつの間にか制服を着ている人が二人、増えていた。
あの紺色で、勲章がたくさんついている制服は多分王立騎士団だったはず。そんな人がいて初めは驚いたけれど、街道が通れるようになったから話を聞きに来たのかな?と思った。
軽く、明日からの手伝いもあなた達も来る?なんて聞いたら、フードを被った私より背の高い男の子が即答して驚いたわ。でも、戦力になるのは大歓迎!それから五日ほど毎日来てくれたわね。
けれど、とうとう騎士団の仕事があって忙しくなったのか頭を下げてとても哀しそうに、『ごめんね。明日からは来れないんだ。とてもやりがいがあったよ。シンシアはすごいね!俺も負けないから!大きくなったら、会いに来るからね!』と言われたので『ふふふ。こちらこそ手伝ってくれてありがとう!期待しているわ!』と伝えた。まぁ、社交辞令かなとは思ったけれど、彼は、ハルトと名乗りいろいろと話したのよね。主に私の事を聞いてくるから話したのだけれど。だから勝手に仲良くなった気分だったわ。
私も、ちょっぴり会えなくなるのが淋しかったけれど。
その彼が、この国の王太子だったなんて!
「私達は、ちょっと向こう歩いてくるから、せっかくだから二人で、ね!あ、シンシア。公じゃない時はラインハルトは普通にしないといじけるタイプだからねー!」
手をヒラヒラと振って、キャロリーナ様はクリス様と一緒に歩いて行ってしまった。
「いじけるタイプって…!まぁ…うんそうだな!俺いじけるから、以前と同じようにハルトって呼んでもらえると嬉しいな!」
そう言ったラインハルト様は満面の笑みで言った。
以前はだって、フード被っていて銀色の髪色は分からなかったし、王太子だなんて一ミリも疑わなかったから、領民の子と話す感じで話していたのよね。そりゃ騎士団の制服着ていたし、フードはいつもかぶっていて少し動くと暑くなるだろうから脱げばいいのにと疑問に思った事もあったけれど。
「…それとも、二人の時ももう二度呼んでくれないのか?」
私が考え込んでいるとそんな哀しそうなラインハルト様の声が聞こえた。
こういう声、あの時のもう明日から来れないと言う時もそうだったわね。聞いているこっちまで切なくなる声。
だから、いいって言ってくれているんだからと解釈して、慌てて言った。
「あ!ごめんなさい!ちょっと驚いて…。ハルト様、でよろしいですか?」
「様はいらないよ。」
「でも!…ハルト。」
端正な顔をしているくせに捨てられた仔犬のような目でみてくるなんて…。なんだか手の内で踊らされている気もしないでもないけれど、以前も呼んでいたんだもの、いいわよね?
「ん!ありがとう!やっと言ってもらえた!はーやっと会えたよ。今までどれだけシンシアに再び会う為に努力してきた事か!シンシアに学院で会えるかなと密かに期待もしたんだ。だけれど、シンシアが入学しないと聞いて、かなり残念だったんだ。まぁ、シンシアの家庭環境を知れば、そんな事も言ってられなかったけれど。俺は疎かったから、キャロリーナに聞いた時はダリアとその母親を亡き者にしてやろうかと考えたほどだ。あ、キャロリーナとは、従兄弟の婚約者って関係なだけだよ。あんな気が強い女、根が優しいクリスしか制御できないからね。」
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