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1. 神殿広場での儀式
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「じゃあ、行ってくる!オレは、絶対今回選ばれてくるから!亡くなった母上もきっとそれを望んでいたでしょうし。父上、楽しみにしていて下さい!!」
「うむ。」
「ピオトル兄さま、頑張って!」
「おう!ナタリア、そんなの当たり前だ。オレには、朝飯前さ!」
そう言って、手をひらひらと振って私よりも三歳年上のピオトル兄様は、このザルーツ国の王都にある王立神殿の広場へと、祈り子かどうかを見極める儀式をしに向かいました。
フォルヒデン伯爵であるお父様と、私より六歳年上のダミアン兄様と私は、王立神殿の広場を見渡せる、そこを囲むように階段状に広がった観客席にいました。
イノリコは国の大切な存在の為、王族も来ているからか人がとても多いです。
「出来るといいけどな…。」
ダミアン兄様は、ピオトル兄様に否定的だわ。
真面目でやる事はしっかりとこなす長男のダミアン兄様に対して、ピオトル兄様は少し怠け癖のある性格だからかもしれないわ。
祈り子とは、国の為に祈り、護る事をする神聖なる人の呼び名。
四年に一度、この王立神殿の広場で、神の前で祈りを捧げると、イノリコであるならば何かが起こるらしい。
ある時は、花びらが竜巻のようにどこからか飛んできて、神殿広場に花びらの絨毯を敷いた、とか。
ある時は、晴れていたのにすぐに真っ黒な雲が神殿を包み込み落雷を起こした、とか。
もちろん、我こそはといって祈りを捧げても何も起こらなければ、イノリコとは認定されない。認定するのは、神殿に遣えているそれなりの地位の神官。
ピオトル兄様は、イノリコとなれるのかしら。
ピオトル兄様が三歳となって少しして、フォルヒデン領が明るく光に包まれたらしいの。そしたら、その年から今まで領地の作物である小麦や、じゃがいもの豊作が続いているのですって。
他の領地では日照りが続いて雨が降らず飢饉が発生しても、フォルヒデン領だけは豊作だったから、貧しい地域に倉庫に保管していた穀物を分けて、かなりの恩を売ったみたい。
もちろん、その時もイノリコが祈っていたでしょうから、国からの助けもあって大きな人的被害は無かったと聞いたけれど。
お父様が喜んで言っていたわ。『何か困り事があっても、その昔助けた地域から恩を返してくれるから、困り事はすぐに解決する』と。
大雨で橋が崩壊した時も、すぐに補強工事が出来た。
大雨の時は、普段だったら人も犠牲になるはずが、犠牲者は無し。
収穫の作業で人手が足りないと人員募集するとすぐに満員御礼。
これは、他の地域からも、フォルヒデン領にイノリコがいるんじゃないかと噂になっているらしい。
そして、それはピオトル兄様じゃないか、と。
実際、ピオトル兄様も「オレがイノリコなんだぜ!」と言っていたもの。
フォルヒデン領の屋敷の庭園も、いつも満開で普通よりも長く草花が生きている。
「オレが、祈っているから長生きしているんだ。どうだ、すごいだろ?」
だから、ピオトル兄様は八歳になった今日、二度目の儀式を行いに来た。
前回の四年前、四歳の時はお父様と二人で来たらしいのだけれど、その時は上手く力が発揮出来なかったとかで、認定されなかった。
「前回は、オレが幼かったからまだ上手く出来なかったんだ。今回は、大丈夫さ!」
ピオトル兄様はそう言って、儀式をしたいとお父様にお願いし、それなら私達も応援を、と一緒にここへ来たのです。
「うむ。」
「ピオトル兄さま、頑張って!」
「おう!ナタリア、そんなの当たり前だ。オレには、朝飯前さ!」
そう言って、手をひらひらと振って私よりも三歳年上のピオトル兄様は、このザルーツ国の王都にある王立神殿の広場へと、祈り子かどうかを見極める儀式をしに向かいました。
フォルヒデン伯爵であるお父様と、私より六歳年上のダミアン兄様と私は、王立神殿の広場を見渡せる、そこを囲むように階段状に広がった観客席にいました。
イノリコは国の大切な存在の為、王族も来ているからか人がとても多いです。
「出来るといいけどな…。」
ダミアン兄様は、ピオトル兄様に否定的だわ。
真面目でやる事はしっかりとこなす長男のダミアン兄様に対して、ピオトル兄様は少し怠け癖のある性格だからかもしれないわ。
祈り子とは、国の為に祈り、護る事をする神聖なる人の呼び名。
四年に一度、この王立神殿の広場で、神の前で祈りを捧げると、イノリコであるならば何かが起こるらしい。
ある時は、花びらが竜巻のようにどこからか飛んできて、神殿広場に花びらの絨毯を敷いた、とか。
ある時は、晴れていたのにすぐに真っ黒な雲が神殿を包み込み落雷を起こした、とか。
もちろん、我こそはといって祈りを捧げても何も起こらなければ、イノリコとは認定されない。認定するのは、神殿に遣えているそれなりの地位の神官。
ピオトル兄様は、イノリコとなれるのかしら。
ピオトル兄様が三歳となって少しして、フォルヒデン領が明るく光に包まれたらしいの。そしたら、その年から今まで領地の作物である小麦や、じゃがいもの豊作が続いているのですって。
他の領地では日照りが続いて雨が降らず飢饉が発生しても、フォルヒデン領だけは豊作だったから、貧しい地域に倉庫に保管していた穀物を分けて、かなりの恩を売ったみたい。
もちろん、その時もイノリコが祈っていたでしょうから、国からの助けもあって大きな人的被害は無かったと聞いたけれど。
お父様が喜んで言っていたわ。『何か困り事があっても、その昔助けた地域から恩を返してくれるから、困り事はすぐに解決する』と。
大雨で橋が崩壊した時も、すぐに補強工事が出来た。
大雨の時は、普段だったら人も犠牲になるはずが、犠牲者は無し。
収穫の作業で人手が足りないと人員募集するとすぐに満員御礼。
これは、他の地域からも、フォルヒデン領にイノリコがいるんじゃないかと噂になっているらしい。
そして、それはピオトル兄様じゃないか、と。
実際、ピオトル兄様も「オレがイノリコなんだぜ!」と言っていたもの。
フォルヒデン領の屋敷の庭園も、いつも満開で普通よりも長く草花が生きている。
「オレが、祈っているから長生きしているんだ。どうだ、すごいだろ?」
だから、ピオトル兄様は八歳になった今日、二度目の儀式を行いに来た。
前回の四年前、四歳の時はお父様と二人で来たらしいのだけれど、その時は上手く力が発揮出来なかったとかで、認定されなかった。
「前回は、オレが幼かったからまだ上手く出来なかったんだ。今回は、大丈夫さ!」
ピオトル兄様はそう言って、儀式をしたいとお父様にお願いし、それなら私達も応援を、と一緒にここへ来たのです。
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