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17. マルツェルの仕業 〜マルツェル視点〜
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俺は、マルツェル。この国の第二王子だぜ!
兄上は俺より三歳年上で、カシュパルっていって、なんでも完璧で少々鼻につくと言えなくもないが、まぁ最近は会ってもいないからどうなのか分からないけどさ。
そんな兄上は今年二十歳になるから父上直々に戴冠の儀があるんだ。それが済むと、兄上が国王陛下となる。父上は、国王陛下を退くらしい。
でも、いつ見ても美人な母上が最近悲しんでるんだ。
なんでも、ドレスや宝石を買う金を止められたとか。
それに嘆き、俺に国王陛下になってくれと言い出したんだ。
俺は、父上の仕事を見ていないから国王陛下が何するのかなんて良く分からないけどとにかく国中で一番偉い人なんだろ?もしそれになったら、いけすかない奴らが俺にひれ伏すんだろ!?だったら、なってやるよ!
政治の事は良く分かんねぇから、今までやってくれてる官僚共に引き続きやってもらえばいいだろ?俺って頭良いよな!
どうすればなれるか考えてた在る日。俺と話がしたいって兄上が言ってきたんだ。
まぁ、別にたまにはいいかと思って兄上の部屋に行ったら、これがつまんねーの!
カーテンがなんで金色じゃないんだ?
ソファの布地だって、金色がいいに決まってる!ベッドのカバーだって金色だろ?
金色は、自分が偉い立場だって感じる事が出来る色だろ?なかなか高価らしいじゃん?
なのに兄上は、薄い色でよ。クリーム色っていうのか?あれ。全く高級感のない部屋でびっくりしたぜ。
「どうだ?久し振りだな、マルツェル。最近、何か打ち込めるもの、出来たりしたか?」
なんて、兄上が聞いてくるもんだから俺は柄にも無く考え込んじまった。
「昔は、キラキラした物が好きだったよな?デニサ様の使わなくなった宝石を加工して、ブローチにして勲章のように幾つも服に付けていたよな。最近はしていないのか?」
「兄上、いつの話をしているんだ?確かに母上から貰った指輪やイヤリングを加工して、ブローチにしてるけどもう自分には付けたりしないさ。部屋に飾っているんだ。」
「そうなのか。いや、加工とかが好きならそういうのを学ぶのもいいかと思ったんだ。」
「学ぶ!?俺が?ないない!兄上は何が好きなのさ?」
「私か…好きな物があっても、私には意味が無い。この指輪、見てみろよ。これは、枷さ。私は二十歳になった。もうすぐ、戴冠の儀がある。その時にこの指輪が必要なんだ。」
そう言って、俺に手のひらを向けて指輪を見せた兄上。
「なんで?」
「この指輪、王位継承権の証だからさ。これが無きゃ、私は国王になれない。だから、大切にいつも指に嵌めている。だが…いつも嵌めているからか汚れているな。戴冠式までに磨いてもらわないとな…。そうだ、今日にでも磨いてもらおう。」
それを聞いた俺は閃いた!指輪が無ければ兄上は国王になれない…ってことは、順当にいけば、俺だな!
問題は、どうするか…ん?
視線を感じた俺は壁の方を見ると、そこで立っている侍女の中に、ずいぶん前に廊下でばったり会ってお友達になった侍女が俺を見て小さく手を振っているのが見える。
これは運が向いてきたぜ!
名案を思い付いた俺は、部屋を出る時にそれとなく侍女に合図を送り、廊下に出てきた所を近くの奥まった壁際に押し込んで耳元で作戦を伝えた。
『兄上の指輪を俺に持ってこい』
驚いていたが、ちょっと体に触れてやると向こうも嬉しそうに俺に引っ付いてきたもんだから、少しの間触れあってしまったぜ。
でもそのお陰か、その日の夕方に俺の部屋へ来て指輪を届けてくれたから、さすが俺のお友達だ!
もちろん、兄上の部屋に置き忘れた忘れ物を届けに来た、とヤロとヨルマには言ってくれたからな。抜かりはないぜ!
でも、よく考えたら指輪を部屋のどこに隠しておけばいいのか迷っちまってよ。いつも勝手に使用人に掃除されてるからな、見つけられたら、兄上に返されたら意味ないだろ?
どうしようか考えたけど、すぐに遠くのククレの湖に捨ててしまえばいいんじゃね?と思ったから、俺ってやっぱ天才だよな!
兄上は俺より三歳年上で、カシュパルっていって、なんでも完璧で少々鼻につくと言えなくもないが、まぁ最近は会ってもいないからどうなのか分からないけどさ。
そんな兄上は今年二十歳になるから父上直々に戴冠の儀があるんだ。それが済むと、兄上が国王陛下となる。父上は、国王陛下を退くらしい。
でも、いつ見ても美人な母上が最近悲しんでるんだ。
なんでも、ドレスや宝石を買う金を止められたとか。
それに嘆き、俺に国王陛下になってくれと言い出したんだ。
俺は、父上の仕事を見ていないから国王陛下が何するのかなんて良く分からないけどとにかく国中で一番偉い人なんだろ?もしそれになったら、いけすかない奴らが俺にひれ伏すんだろ!?だったら、なってやるよ!
政治の事は良く分かんねぇから、今までやってくれてる官僚共に引き続きやってもらえばいいだろ?俺って頭良いよな!
どうすればなれるか考えてた在る日。俺と話がしたいって兄上が言ってきたんだ。
まぁ、別にたまにはいいかと思って兄上の部屋に行ったら、これがつまんねーの!
カーテンがなんで金色じゃないんだ?
ソファの布地だって、金色がいいに決まってる!ベッドのカバーだって金色だろ?
金色は、自分が偉い立場だって感じる事が出来る色だろ?なかなか高価らしいじゃん?
なのに兄上は、薄い色でよ。クリーム色っていうのか?あれ。全く高級感のない部屋でびっくりしたぜ。
「どうだ?久し振りだな、マルツェル。最近、何か打ち込めるもの、出来たりしたか?」
なんて、兄上が聞いてくるもんだから俺は柄にも無く考え込んじまった。
「昔は、キラキラした物が好きだったよな?デニサ様の使わなくなった宝石を加工して、ブローチにして勲章のように幾つも服に付けていたよな。最近はしていないのか?」
「兄上、いつの話をしているんだ?確かに母上から貰った指輪やイヤリングを加工して、ブローチにしてるけどもう自分には付けたりしないさ。部屋に飾っているんだ。」
「そうなのか。いや、加工とかが好きならそういうのを学ぶのもいいかと思ったんだ。」
「学ぶ!?俺が?ないない!兄上は何が好きなのさ?」
「私か…好きな物があっても、私には意味が無い。この指輪、見てみろよ。これは、枷さ。私は二十歳になった。もうすぐ、戴冠の儀がある。その時にこの指輪が必要なんだ。」
そう言って、俺に手のひらを向けて指輪を見せた兄上。
「なんで?」
「この指輪、王位継承権の証だからさ。これが無きゃ、私は国王になれない。だから、大切にいつも指に嵌めている。だが…いつも嵌めているからか汚れているな。戴冠式までに磨いてもらわないとな…。そうだ、今日にでも磨いてもらおう。」
それを聞いた俺は閃いた!指輪が無ければ兄上は国王になれない…ってことは、順当にいけば、俺だな!
問題は、どうするか…ん?
視線を感じた俺は壁の方を見ると、そこで立っている侍女の中に、ずいぶん前に廊下でばったり会ってお友達になった侍女が俺を見て小さく手を振っているのが見える。
これは運が向いてきたぜ!
名案を思い付いた俺は、部屋を出る時にそれとなく侍女に合図を送り、廊下に出てきた所を近くの奥まった壁際に押し込んで耳元で作戦を伝えた。
『兄上の指輪を俺に持ってこい』
驚いていたが、ちょっと体に触れてやると向こうも嬉しそうに俺に引っ付いてきたもんだから、少しの間触れあってしまったぜ。
でもそのお陰か、その日の夕方に俺の部屋へ来て指輪を届けてくれたから、さすが俺のお友達だ!
もちろん、兄上の部屋に置き忘れた忘れ物を届けに来た、とヤロとヨルマには言ってくれたからな。抜かりはないぜ!
でも、よく考えたら指輪を部屋のどこに隠しておけばいいのか迷っちまってよ。いつも勝手に使用人に掃除されてるからな、見つけられたら、兄上に返されたら意味ないだろ?
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