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7. 気を取り直して
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あれからお姉様は、どうにか子爵家の二男との結婚を渋々ながらも認めてもらい、後日家同士の顔合わせをするのだそう。
そして、私はといえば、念願のウェイン様とのお茶会。
今日はウェイン様はお姉様にではなく、私に会いに来るからいつもとは違う胸の高鳴りを感じました。
料理長はオレンジクッキーも焼いてくれ、準備万端だわ。
お姉様は、部屋にいるそうだ。お医者様に診て貰うと少しは運動した方がいいということで、最近は、天気のいい日は庭を歩いている。
お母様は、こちらに残ろうかと言っていたが、お姉様が好き勝手出来ないからでしょう。『大丈夫よ、ちゃんと屋敷にいるわ。母親になるのだものね。カフソンの言う事をちゃんと聞いて、侍女にも迷惑は掛けないわ。』と言った為、また王都の屋敷へとお父様と帰っていった。まぁ、実際そこまで大きな迷惑は掛けられてはいないから、カフソンも胸をなで下ろしていた。
「ウェイン=スタンフォード様がいらっしゃいました。」
「ありがとう。今日は、応接室?」
「はい。ふふふ。失礼ながら、ウェイン様は緊張なされてましたよ。」
「まぁ!」
いつも完璧に見えるウェイン様が緊張されるなんて。どうしたのかしら?私も、胸はドキドキとしているけれど。
「失礼致します、お待たせして済みません。」
「いやいや。今日は本当にありがとう。」
本当だわ、いつも滑らかにお話しされるウェイン様が、口数が少ないような…。
「では、いきなりだけれど、また何か邪魔をされても困るからね。前回ティラに言いたかった事を言うよ。」
そう言うと、ウェイン様は私の座っている目の前に跪いて、私の右手を恭しく取った。
「ティラ。ティラ=アイビス様。私、ウェイン=スタンフォードは、君を生涯幸せにすると誓う。ティラのその、屈託のない笑顔。私にだけに見せて欲しい。結婚して下さい。」
えっ!!
言いたかった事って、それだったの!?ええと、でも…。
「あ、ええと、ティラ。俺は、あ、いや僕、いや私は、幼い頃一緒にいる内に可愛いと思うようになった。一緒に過ごせる時はとても嬉しかった。泣いて俺に助けを求めてくれた時は、命を張ってでも守ってやりたいと思った。…まぁ、大抵は虫が服に付いたから払ってだの、そういうのだったけど。俺が学院に通い出して会えなくなったのは淋しかったけれど、それで余計に気持ちがハッキリした。ティラ。君が好きだ!」
真っ赤になりながらも真っ直ぐを見て気持ちを伝えてくれるウェイン様を見ていたら、昔一緒に遊んだ事を思い出して涙が出てきた。
そして、知らない内に私も口を滑っていた。
「はい。私も…」
「本当!?やった!よかった-!!はー緊張した…。」
「ねぇ、出来れば、昔のように話してくれると嬉しいのですけれど。」
「参ったな…でもま、その方が俺も話しやすいか。ティラの前では格好いい余裕のある男、を演じていたかったんだ。けど、素の俺でいいんだよな?今更嫌いになんてなるなよ?」
「格好いい余裕のある男って…なによ。ふふふ。」
「え?君が言ったんじゃないか。なんとかって絵本の王子様が素晴らしく格好良かったと何度も紹介してきただろう?結構ヘコんだんだぜ?そのあとは、そんな王子様みたいになればティラも俺に目を向けてくれるかなって。」
もう!いつの話をしているのよ!!
そして、私はといえば、念願のウェイン様とのお茶会。
今日はウェイン様はお姉様にではなく、私に会いに来るからいつもとは違う胸の高鳴りを感じました。
料理長はオレンジクッキーも焼いてくれ、準備万端だわ。
お姉様は、部屋にいるそうだ。お医者様に診て貰うと少しは運動した方がいいということで、最近は、天気のいい日は庭を歩いている。
お母様は、こちらに残ろうかと言っていたが、お姉様が好き勝手出来ないからでしょう。『大丈夫よ、ちゃんと屋敷にいるわ。母親になるのだものね。カフソンの言う事をちゃんと聞いて、侍女にも迷惑は掛けないわ。』と言った為、また王都の屋敷へとお父様と帰っていった。まぁ、実際そこまで大きな迷惑は掛けられてはいないから、カフソンも胸をなで下ろしていた。
「ウェイン=スタンフォード様がいらっしゃいました。」
「ありがとう。今日は、応接室?」
「はい。ふふふ。失礼ながら、ウェイン様は緊張なされてましたよ。」
「まぁ!」
いつも完璧に見えるウェイン様が緊張されるなんて。どうしたのかしら?私も、胸はドキドキとしているけれど。
「失礼致します、お待たせして済みません。」
「いやいや。今日は本当にありがとう。」
本当だわ、いつも滑らかにお話しされるウェイン様が、口数が少ないような…。
「では、いきなりだけれど、また何か邪魔をされても困るからね。前回ティラに言いたかった事を言うよ。」
そう言うと、ウェイン様は私の座っている目の前に跪いて、私の右手を恭しく取った。
「ティラ。ティラ=アイビス様。私、ウェイン=スタンフォードは、君を生涯幸せにすると誓う。ティラのその、屈託のない笑顔。私にだけに見せて欲しい。結婚して下さい。」
えっ!!
言いたかった事って、それだったの!?ええと、でも…。
「あ、ええと、ティラ。俺は、あ、いや僕、いや私は、幼い頃一緒にいる内に可愛いと思うようになった。一緒に過ごせる時はとても嬉しかった。泣いて俺に助けを求めてくれた時は、命を張ってでも守ってやりたいと思った。…まぁ、大抵は虫が服に付いたから払ってだの、そういうのだったけど。俺が学院に通い出して会えなくなったのは淋しかったけれど、それで余計に気持ちがハッキリした。ティラ。君が好きだ!」
真っ赤になりながらも真っ直ぐを見て気持ちを伝えてくれるウェイン様を見ていたら、昔一緒に遊んだ事を思い出して涙が出てきた。
そして、知らない内に私も口を滑っていた。
「はい。私も…」
「本当!?やった!よかった-!!はー緊張した…。」
「ねぇ、出来れば、昔のように話してくれると嬉しいのですけれど。」
「参ったな…でもま、その方が俺も話しやすいか。ティラの前では格好いい余裕のある男、を演じていたかったんだ。けど、素の俺でいいんだよな?今更嫌いになんてなるなよ?」
「格好いい余裕のある男って…なによ。ふふふ。」
「え?君が言ったんじゃないか。なんとかって絵本の王子様が素晴らしく格好良かったと何度も紹介してきただろう?結構ヘコんだんだぜ?そのあとは、そんな王子様みたいになればティラも俺に目を向けてくれるかなって。」
もう!いつの話をしているのよ!!
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