47 / 90
第四十六頁
しおりを挟む
暗い部屋の中から小さな光が出てきた…
その光は大きくなり、やがて部屋全体が光に照らされる。
光は人型に変形し、静かに消えて行った…。
そして、少女の姿がそこにある…。
「久しぶりに帰って来たような感じがするわ。」
時計を見ると止まったまま
あっ、何かを思い出したかのように
少女は、パンッ、柏手のように手を叩く。
時計が動き出した…。
「これで、止まってた時間も、元通り!」
ゆめは、ベッドに潜り込んだ。
「何もない空間。」では、「睡眠」と言う概念はない。
「久しぶりのベッド~♡」
ゆめは、ゆっくりと眠りについた。
朝、目を覚ますと、いつものようにリビングへ。
そこには、いつものパパとママの笑顔があった。
ゆめは、ほっとした。
分かっていても、「何もない空間。」に1年もいたので、気になっていたのである。
「おはよう、パパ、ママ。」
「おはよう、ゆめ。」
いつも通りである。
ゆめは久しぶりにパパとママに会えたのが、嬉しかったのか、
「ねぇ、パパ」
「ないだい?ゆめ。」
「ううん、なんでもない。」
「はは、変なゆめだな~」
と、ゆめの頭を撫でる。
そんな事を繰り返した。
「さぁ!朝ごはんを食べて元気になりましよう!」
ママが、朝ごはんを出してきてくれた。
「ママ、今日の朝ごはんは何?」
「今日はね、朝からハンバーグです!」
「「え?」」っと、驚いていると、ママがクスッと笑って
「安心して。豆腐のハンバーグだから!」
お皿に、少し小さ目のハンバーグ。マッシュポテトに枝豆サラダ、コーンスープ。フランスパンがテーブルに並べられる。
3人での、「久しぶりの」食事。
笑いながらの食事。
今のゆめには、幸せな時間と思えてならない。
「あのね、」
「どうしたの?」
「今日、皆でお出かけしたいの。」
「どういうことかな?」
ゆめは、昨日の夜から1年間、神様の所にいた事、私にはこんな力がある事、ポセイドンと言う人に会った事を話す。
「だからね、今日、パパとママに会えて、私、とってもうれしいの。だから今日は、ずっと一緒にいたいの!お願い!」
パパとママからすれば、時間など経っていないのだから、何も変わらないのだが、ゼウスに会ってしまった以上、納得をせざるを得ないし、今度は、「ポセイドン」?また、大物と会ったんだなと言う事にも、興味もあったので・・・。
「わかった。ゆめの言う通りにしようね。」
と、パパはゆめを抱っこしながら応える。
泣きそうだったゆめの顔は嬉しそうな笑顔に戻っていた。
「じゃあ、今日はドライブにでも行こう!」
「やったー!久しぶりのドライブ!」
「早く、ご飯を食べよう!ゆめ!」
「うん!」
「ご飯は、ゆっくりと食べるもんです!」
ママが注意した。
「お弁当、作らないとね!」
ママは、張り切ってキッチンに戻る。
「それで、ゆめは何処に行きたい?」
「海!」
「よーし、行くぞ!」
「オー!」
ふたりは拳を突き上げた。
その光は大きくなり、やがて部屋全体が光に照らされる。
光は人型に変形し、静かに消えて行った…。
そして、少女の姿がそこにある…。
「久しぶりに帰って来たような感じがするわ。」
時計を見ると止まったまま
あっ、何かを思い出したかのように
少女は、パンッ、柏手のように手を叩く。
時計が動き出した…。
「これで、止まってた時間も、元通り!」
ゆめは、ベッドに潜り込んだ。
「何もない空間。」では、「睡眠」と言う概念はない。
「久しぶりのベッド~♡」
ゆめは、ゆっくりと眠りについた。
朝、目を覚ますと、いつものようにリビングへ。
そこには、いつものパパとママの笑顔があった。
ゆめは、ほっとした。
分かっていても、「何もない空間。」に1年もいたので、気になっていたのである。
「おはよう、パパ、ママ。」
「おはよう、ゆめ。」
いつも通りである。
ゆめは久しぶりにパパとママに会えたのが、嬉しかったのか、
「ねぇ、パパ」
「ないだい?ゆめ。」
「ううん、なんでもない。」
「はは、変なゆめだな~」
と、ゆめの頭を撫でる。
そんな事を繰り返した。
「さぁ!朝ごはんを食べて元気になりましよう!」
ママが、朝ごはんを出してきてくれた。
「ママ、今日の朝ごはんは何?」
「今日はね、朝からハンバーグです!」
「「え?」」っと、驚いていると、ママがクスッと笑って
「安心して。豆腐のハンバーグだから!」
お皿に、少し小さ目のハンバーグ。マッシュポテトに枝豆サラダ、コーンスープ。フランスパンがテーブルに並べられる。
3人での、「久しぶりの」食事。
笑いながらの食事。
今のゆめには、幸せな時間と思えてならない。
「あのね、」
「どうしたの?」
「今日、皆でお出かけしたいの。」
「どういうことかな?」
ゆめは、昨日の夜から1年間、神様の所にいた事、私にはこんな力がある事、ポセイドンと言う人に会った事を話す。
「だからね、今日、パパとママに会えて、私、とってもうれしいの。だから今日は、ずっと一緒にいたいの!お願い!」
パパとママからすれば、時間など経っていないのだから、何も変わらないのだが、ゼウスに会ってしまった以上、納得をせざるを得ないし、今度は、「ポセイドン」?また、大物と会ったんだなと言う事にも、興味もあったので・・・。
「わかった。ゆめの言う通りにしようね。」
と、パパはゆめを抱っこしながら応える。
泣きそうだったゆめの顔は嬉しそうな笑顔に戻っていた。
「じゃあ、今日はドライブにでも行こう!」
「やったー!久しぶりのドライブ!」
「早く、ご飯を食べよう!ゆめ!」
「うん!」
「ご飯は、ゆっくりと食べるもんです!」
ママが注意した。
「お弁当、作らないとね!」
ママは、張り切ってキッチンに戻る。
「それで、ゆめは何処に行きたい?」
「海!」
「よーし、行くぞ!」
「オー!」
ふたりは拳を突き上げた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
拾われ子のスイ
蒼居 夜燈
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞 奨励賞】
記憶にあるのは、自分を見下ろす紅い眼の男と、母親の「出ていきなさい」という怒声。
幼いスイは故郷から遠く離れた西大陸の果てに、ドラゴンと共に墜落した。
老夫婦に拾われたスイは墜落から七年後、二人の逝去をきっかけに養祖父と同じハンターとして生きていく為に旅に出る。
――紅い眼の男は誰なのか、母は自分を本当に捨てたのか。
スイは、故郷を探す事を決める。真実を知る為に。
出会いと別れを繰り返し、命懸けの戦いを繰り返し、喜びと悲しみを繰り返す。
清濁が混在する世界に、スイは何を見て何を思い、何を選ぶのか。
これは、ひとりの少女が世界と己を知りながら成長していく物語。
※週2回(木・日)更新。
※誤字脱字報告に関しては感想とは異なる為、修正が済み次第削除致します。ご容赦ください。
※カクヨム様にて先行公開(登場人物紹介はアルファポリス様でのみ掲載)
※表紙画像、その他キャラクターのイメージ画像はAIイラストアプリで作成したものです。再現不足で色彩の一部が作中描写とは異なります。
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
貴族令嬢、転生十秒で家出します。目指せ、おひとり様スローライフ
凜
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞にて奨励賞を頂きました。ありがとうございます!
貴族令嬢に転生したリルは、前世の記憶に混乱しつつも今世で恵まれていない環境なことに気が付き、突発で家出してしまう。
前世の社畜生活で疲れていたため、山奥で魔法の才能を生かしスローライフを目指すことにした。しかししょっぱなから魔物に襲われ、元王宮魔法士と出会ったり、はては皇子までやってきてと、なんだかスローライフとは違う毎日で……?
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
【完結】花咲く手には、秘密がある 〜エルバの手と森の記憶〜
ソニエッタ
ファンタジー
森のはずれで花屋を営むオルガ。
草花を咲かせる不思議な力《エルバの手》を使い、今日ものんびり畑をたがやす。
そんな彼女のもとに、ある日突然やってきた帝国騎士団。
「皇子が呪いにかけられた。魔法が効かない」
は? それ、なんでウチに言いに来る?
天然で楽天的、敬語が使えない花屋の娘が、“咲かせる力”で事件を解決していく
―異世界・草花ファンタジー
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる