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しかし、年金制度は一領地に取り入れるにしては、国に対しての影響力も大きなものになってしまう。
働いて税金をしっかりと納めた後、仕事を引退した後に生活が困らない程度ではあったとしてもお金がもらえる領地となると、他の領地から移動してくる民は絶対にいる。
となると他の領地の領民が減り、他の領地の税収が減る。
つまりその領地を治めている貴族の収入が減って金銭的な困難に追い込まれる可能性もあれば、その貴族からめちゃくちゃ恨まれる可能性もあるわけで。
裕福な部類に入る伯爵家が他所の領民を囲い込むようなことしてんじゃねぇよ、と睨まれることになるかもしれないのだ。
その辺りを考えると、とても難しい。
老後でもできる仕事は個々の得意分野にもよるが、相応にあるとは言い難い。
怪我をして無理が効かなくなって引退した、というような場合は特に仕事を割り振ってもいいのか分からないなんてこともあるだろう。
「(とりあえず、それに関しては村や町の状況を良く見てから考えよう)」
村や町によってはお年寄りがとても元気で、年齢的なものを考えて引退したけれど、まだまだ現役バリバリなんてこともあるかもしれない。
であるのなら、林業などから派生するものを考えてみるのもいいかもしれないだろう。
父との会話が終わってから、グウェンドリンはお付きの女騎士と父が付けてくれた秘書官を連れて、町を見回ってみる。
時刻は昼を過ぎてもうすぐ夕方になるだろうという時間。
まだ太陽が夕日になるには早いけれども、昼というにはちょっと時間が過ぎている、そんな時間帯。
夕暮れになると人通りが多くなると同時にスリや誘拐などの危険性も出てくるので、グウェンドリンが出歩くのであれば護衛の騎士と秘書官と一緒に出歩いても全く問題のない昼間がベスト。
少しだけお小遣いも持ってきているので、店舗を冷かしつつ、秘書官と騎士の分の果物なども買ってその味に舌鼓を打ちながら、町をぐるりと一回り見た。
「この町、牧歌的ではあるけれどおしゃれなところも多いわよね」
「確かにそうですね、普通の町と比べてみると花壇がきちんと整えられていたり、町の道はいずれも石畳がきちんと整備されています」
これまで見てきた道中の街や村では、家庭ごとや教会、商店などの個人規模で花を植えていたり、綺麗に街路樹を選定したりしているところは確かにあった。
だが、牧歌的でありながらも綺麗に花を植えて町全体を整えているこのノルンの町は建造物なども合わさった景色を見てみると、「あ、おしゃれな町だな」とふと思わせる彩りがあった。
近くの土産物店に入って、それとなく話を聞いてみようと秘書官と騎士と共に店へと入ってみると、店の中には木製の可愛らしいカップや皿、木彫りの置物に木製のアクセサリーなどが置かれていた。
北欧系の雑貨が好きな人は好きなデザインが多いと思う。
グウェンドリンが率先して、あれが可愛い、これが素敵とまず褒めそやし、店主に多少好印象を植え付けた後、実際にアクセサリー類を見て、うんうんと悩む姿を見せる。
振りなどしなくても普通に悩むような素敵な出来栄えのものが多いが、ウッド&レジンのアクセサリーの様な宝石の屑石を格安で手に入れて加工したというイヤリングは必見である。
女騎士も護衛をしている傍らじっくり見ているが、一つ気に入ったものがあったらしく、近くにいた店員に声をかけて「後でお金を持ってくるから取り置きしてもらえないか」と伝えていた。
そしてそんなグウェンドリンが決めるまでちょっと時間がかかるだろうというのを見た秘書官が店主ににこやかに話しかける。
その話が10分ほどした後、グウェンドリンはイヤリングを2つ購入する事を決め、「遅くなってごめんね」と秘書官と女騎士に伝えた後、店主にお金を払って袋詰めされたアクセサリーの小袋を持って店を出た。
「で、なんて言ってた?」
「どうやら町の景観に関しては仕事を引退した高齢の者たちが率先して整えているようですね。
仕事することも無くなり暇になったから、それまでの仕事の経験を活かしていろいろやって暇をつぶしていると」
「なるほどね」
暇になったご老人たちが持ち前のスキルを活かして町を改造していると。
まあ、確かに仕事を引退したら趣味を本気でやり始めたり、家族に仕事での経験やスキルを活かした何かをして貢献しようとするご老人もいる。
ただ、町の改造ができるほどの高齢者が引退している現状は確かにまずいかなとは思う。
とりあえず戻って紙に書きながら整理して、父にも報告してみよう。
「それじゃあ、いったん宿に戻りましょうか」
女騎士は一度護衛を交代して、財布を持って先ほどの店にまた戻らなければならないわけだし、あまり遅くなると店も閉められてしまう。
少し日が西に傾いている状態の空を見て、グウェンドリンは宿へと足を向ける。
働いて税金をしっかりと納めた後、仕事を引退した後に生活が困らない程度ではあったとしてもお金がもらえる領地となると、他の領地から移動してくる民は絶対にいる。
となると他の領地の領民が減り、他の領地の税収が減る。
つまりその領地を治めている貴族の収入が減って金銭的な困難に追い込まれる可能性もあれば、その貴族からめちゃくちゃ恨まれる可能性もあるわけで。
裕福な部類に入る伯爵家が他所の領民を囲い込むようなことしてんじゃねぇよ、と睨まれることになるかもしれないのだ。
その辺りを考えると、とても難しい。
老後でもできる仕事は個々の得意分野にもよるが、相応にあるとは言い難い。
怪我をして無理が効かなくなって引退した、というような場合は特に仕事を割り振ってもいいのか分からないなんてこともあるだろう。
「(とりあえず、それに関しては村や町の状況を良く見てから考えよう)」
村や町によってはお年寄りがとても元気で、年齢的なものを考えて引退したけれど、まだまだ現役バリバリなんてこともあるかもしれない。
であるのなら、林業などから派生するものを考えてみるのもいいかもしれないだろう。
父との会話が終わってから、グウェンドリンはお付きの女騎士と父が付けてくれた秘書官を連れて、町を見回ってみる。
時刻は昼を過ぎてもうすぐ夕方になるだろうという時間。
まだ太陽が夕日になるには早いけれども、昼というにはちょっと時間が過ぎている、そんな時間帯。
夕暮れになると人通りが多くなると同時にスリや誘拐などの危険性も出てくるので、グウェンドリンが出歩くのであれば護衛の騎士と秘書官と一緒に出歩いても全く問題のない昼間がベスト。
少しだけお小遣いも持ってきているので、店舗を冷かしつつ、秘書官と騎士の分の果物なども買ってその味に舌鼓を打ちながら、町をぐるりと一回り見た。
「この町、牧歌的ではあるけれどおしゃれなところも多いわよね」
「確かにそうですね、普通の町と比べてみると花壇がきちんと整えられていたり、町の道はいずれも石畳がきちんと整備されています」
これまで見てきた道中の街や村では、家庭ごとや教会、商店などの個人規模で花を植えていたり、綺麗に街路樹を選定したりしているところは確かにあった。
だが、牧歌的でありながらも綺麗に花を植えて町全体を整えているこのノルンの町は建造物なども合わさった景色を見てみると、「あ、おしゃれな町だな」とふと思わせる彩りがあった。
近くの土産物店に入って、それとなく話を聞いてみようと秘書官と騎士と共に店へと入ってみると、店の中には木製の可愛らしいカップや皿、木彫りの置物に木製のアクセサリーなどが置かれていた。
北欧系の雑貨が好きな人は好きなデザインが多いと思う。
グウェンドリンが率先して、あれが可愛い、これが素敵とまず褒めそやし、店主に多少好印象を植え付けた後、実際にアクセサリー類を見て、うんうんと悩む姿を見せる。
振りなどしなくても普通に悩むような素敵な出来栄えのものが多いが、ウッド&レジンのアクセサリーの様な宝石の屑石を格安で手に入れて加工したというイヤリングは必見である。
女騎士も護衛をしている傍らじっくり見ているが、一つ気に入ったものがあったらしく、近くにいた店員に声をかけて「後でお金を持ってくるから取り置きしてもらえないか」と伝えていた。
そしてそんなグウェンドリンが決めるまでちょっと時間がかかるだろうというのを見た秘書官が店主ににこやかに話しかける。
その話が10分ほどした後、グウェンドリンはイヤリングを2つ購入する事を決め、「遅くなってごめんね」と秘書官と女騎士に伝えた後、店主にお金を払って袋詰めされたアクセサリーの小袋を持って店を出た。
「で、なんて言ってた?」
「どうやら町の景観に関しては仕事を引退した高齢の者たちが率先して整えているようですね。
仕事することも無くなり暇になったから、それまでの仕事の経験を活かしていろいろやって暇をつぶしていると」
「なるほどね」
暇になったご老人たちが持ち前のスキルを活かして町を改造していると。
まあ、確かに仕事を引退したら趣味を本気でやり始めたり、家族に仕事での経験やスキルを活かした何かをして貢献しようとするご老人もいる。
ただ、町の改造ができるほどの高齢者が引退している現状は確かにまずいかなとは思う。
とりあえず戻って紙に書きながら整理して、父にも報告してみよう。
「それじゃあ、いったん宿に戻りましょうか」
女騎士は一度護衛を交代して、財布を持って先ほどの店にまた戻らなければならないわけだし、あまり遅くなると店も閉められてしまう。
少し日が西に傾いている状態の空を見て、グウェンドリンは宿へと足を向ける。
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