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さて、ミミルス先生が非常にダンディな紳士であることからもわかる通り、カトリーヌの方も当然のことながら相応の年齢の紳士が担任であった。
「(…あれ?)」
グウェンドリンのクラスから少し遅れて、担任の自己紹介が始まっていた。
担当科目なども含めて自己紹介をしているが、こちらの担任教諭もダンディな紳士である。
カトリーヌはこの担任となった紳士な教師は案内だけして後々イケメンな担任がやってくるのだと思っていたのだが、案内した紳士がそのまま担任ですと自己紹介を始めたものだから疑問符を頭に浮かべてコテンと首を傾げた。
「(い、イケメンじゃない!?)」
乙女ゲームにありがちな、いわゆる若いイケメン教師が来ると思っていたからこそ、唖然とした顔で呆けていた。
校門付近でのイベントが残念な感じに終わったからこそ、教師こそはきっと攻略対象だろうと思ったのだが、残念ながらそれも不発。
おまけに校門でトラブルを起こしていた、あの恫喝するような態度をしていた令息も同じクラスだったのもあってカトリーヌはかなり緊張していた。
そこにイケメン教師の攻略対象者ではないダンディな紳士が担任であるという事実は彼女を意外と打ちのめしたのである。
「(ど、どういうことなの!?本当にこのおじさん、いや、おじいさん?が担任!?冗談でしょう!?)」
こちらの担任の話は結構長めだったので、カトリーヌが驚きで呆けているとしてもそれほど目立たないが、カトリーヌは驚きのあまりぐっと表情が引き締まり、今の現状をぐるぐると考える。
「(い、いや、でも他のクラスの担任か、それか担任ではないけれど科目の担当とかかも…!)」
「さて、長話もそろそろ終わろうか。
この学園においての教職に就く者は私の様な年齢の者がほとんどだ。
皆の祖父母、という風に見ることはできないだろうが、君たちの家庭教師のような感覚で接してくれて構わない。
何か分からないことがあれば遠慮なく聞いてくれ」
微笑みながら言ってくれる先生に、「優しそうな先生で良かったわ」「僕の家庭教師よりもずっと優しそうで安心した」というような声が漏れて行く。
しかし、カトリーヌは教職に就く人間が担任の先生と同じ年齢の者がほとんどだというのを聞いてショックを受けたように少し血の引いた顔をして視線を下に向けた。
カトリーヌの席は後ろの方にあるため、それほど教師からの視線が飛んでくるようなことも無ければ、周りから心配されるような事はなかったが、あまりにも自分の理想と違いすぎる現状に焦りだけは強く出始めていた。
「(おかしい、おかしいわ!どうしてイケメンの先生がいないの!?)」
若い教師がいないのには実は理由がある。
若年の教師は生徒と恋愛関係に落ちる可能性が非常に高い。
普通の学校であれば禁断の恋、秘密の恋と燃え上がることになるだろうが、残念ながらここにいるのは皆貴族の令息令嬢。
それぞれの家の方向性によって婚約者が決められ、家のために結婚することを基本的に定められた人間である。
恋に落ちたことを心に秘め、誰にも言わずに思い出にしてしまえるのであればそれでよかった。
しかし、学園上層部、そして先輩教師から教えられた一部の教師だけが知っている事実がある。
それが、若い教師と生徒が恋に落ち、婚約破棄騒動を起こしたうえに駆け落ちまでしたという事件だ。
結局、その駆け落ちは上手くいかなかった上に、生徒は家に連れ戻されたが、結果として家同士の契約破棄、損害賠償などを含めた一部の家が大騒ぎする様な事態を引き起こした。
すでにかなり昔の話で覚えている人もほとんどいない。
けれど、その時の事から若い教師を入れないという制限を設けたのである。
「(…あれ?)」
グウェンドリンのクラスから少し遅れて、担任の自己紹介が始まっていた。
担当科目なども含めて自己紹介をしているが、こちらの担任教諭もダンディな紳士である。
カトリーヌはこの担任となった紳士な教師は案内だけして後々イケメンな担任がやってくるのだと思っていたのだが、案内した紳士がそのまま担任ですと自己紹介を始めたものだから疑問符を頭に浮かべてコテンと首を傾げた。
「(い、イケメンじゃない!?)」
乙女ゲームにありがちな、いわゆる若いイケメン教師が来ると思っていたからこそ、唖然とした顔で呆けていた。
校門付近でのイベントが残念な感じに終わったからこそ、教師こそはきっと攻略対象だろうと思ったのだが、残念ながらそれも不発。
おまけに校門でトラブルを起こしていた、あの恫喝するような態度をしていた令息も同じクラスだったのもあってカトリーヌはかなり緊張していた。
そこにイケメン教師の攻略対象者ではないダンディな紳士が担任であるという事実は彼女を意外と打ちのめしたのである。
「(ど、どういうことなの!?本当にこのおじさん、いや、おじいさん?が担任!?冗談でしょう!?)」
こちらの担任の話は結構長めだったので、カトリーヌが驚きで呆けているとしてもそれほど目立たないが、カトリーヌは驚きのあまりぐっと表情が引き締まり、今の現状をぐるぐると考える。
「(い、いや、でも他のクラスの担任か、それか担任ではないけれど科目の担当とかかも…!)」
「さて、長話もそろそろ終わろうか。
この学園においての教職に就く者は私の様な年齢の者がほとんどだ。
皆の祖父母、という風に見ることはできないだろうが、君たちの家庭教師のような感覚で接してくれて構わない。
何か分からないことがあれば遠慮なく聞いてくれ」
微笑みながら言ってくれる先生に、「優しそうな先生で良かったわ」「僕の家庭教師よりもずっと優しそうで安心した」というような声が漏れて行く。
しかし、カトリーヌは教職に就く人間が担任の先生と同じ年齢の者がほとんどだというのを聞いてショックを受けたように少し血の引いた顔をして視線を下に向けた。
カトリーヌの席は後ろの方にあるため、それほど教師からの視線が飛んでくるようなことも無ければ、周りから心配されるような事はなかったが、あまりにも自分の理想と違いすぎる現状に焦りだけは強く出始めていた。
「(おかしい、おかしいわ!どうしてイケメンの先生がいないの!?)」
若い教師がいないのには実は理由がある。
若年の教師は生徒と恋愛関係に落ちる可能性が非常に高い。
普通の学校であれば禁断の恋、秘密の恋と燃え上がることになるだろうが、残念ながらここにいるのは皆貴族の令息令嬢。
それぞれの家の方向性によって婚約者が決められ、家のために結婚することを基本的に定められた人間である。
恋に落ちたことを心に秘め、誰にも言わずに思い出にしてしまえるのであればそれでよかった。
しかし、学園上層部、そして先輩教師から教えられた一部の教師だけが知っている事実がある。
それが、若い教師と生徒が恋に落ち、婚約破棄騒動を起こしたうえに駆け落ちまでしたという事件だ。
結局、その駆け落ちは上手くいかなかった上に、生徒は家に連れ戻されたが、結果として家同士の契約破棄、損害賠償などを含めた一部の家が大騒ぎする様な事態を引き起こした。
すでにかなり昔の話で覚えている人もほとんどいない。
けれど、その時の事から若い教師を入れないという制限を設けたのである。
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