二人の転生伯爵令嬢の比較

紅禰

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それから夕食。

デザインを2つ描いて、更に詳細にレースや刺繍のデザインを事細かに描いていたころに夕食の時間となってメイドの1人が呼びに来たので、マーガレットをお供に夕食のために食堂へと向かう。

その際に母と出くわして一緒に話しながら食堂へ向かうことに。

学園での授業の話、報告書にある事業や領地の話などを終えた後、グウェンドリンは母にカトリーヌの事について思い切って聞いてみた。

「お母さま、カトリーヌの事について本人に話を聞くことは許されますか?」

その言葉にフリーンは一瞬面食らったような表情をして、少し考えた後にうなずいた。

「…そうね、あなたは知っておいた方がいいでしょう。
私からは話さないことがカトリーヌに対しての最後の情けのようなものですから、カトリーヌから聞きなさい。
まあ、あの子も素直に話さないかもしれないでしょうから、あの子が頑なに話さなかったときは私の所に来なさい」

その言葉にグウェンドリンもうなずいて、食堂でそれぞれが席に着く。

夕食の時間になってもカトリーヌはやってこなかった。

メイドに確認させたところ、どうやらショックのあまり部屋に引きこもっているようで、お付きの侍女が後程部屋に運ぶとのことだった。

「そうなの、後から私が少し話したいと伝えてもらってもいいかしら。
食事が終わったら教えてほしいのだけれど」

「かしこまりました、確認後お伝えに参ります」

確認してくれたメイドが指示を受けて一礼して下がる。

マーガレットに指示を出しても良かったのだが、彼女は夕食後もグウェンドリンの身の回りの世話がある。

特に入浴関連は準備が多いので、他のメイドに指示させた方がマーガレットたちも動きやすい。

それからカトリーヌもいない分、静かだが話がゆるやかに進む、穏やかな食事の時間。

仕事や事業に関係しないことでの母と二人きりというあまりない機会に、親子の仲をより深めながら、食事を美味しく完食。

話ながらそれぞれの部屋に向かう廊下で別れ、グウェンドリンはそのまま部屋に戻って、メイドからカトリーヌが会えるというまで描きかけのレースや刺繍のデザインを完成させるためにまた鉛筆を取った。

それからカトリーヌの方に確認が取れたらしいメイドがやってきたのは30分後だった。

「カトリーヌは食べ終えたばかり?」

「はい、食器類の片づけは終わっておりますが食事のお茶を飲まれておりました。
しかし、向かっている間にお茶も飲み終わるかと思います」

「分かったわ、今から行って良いのね」

「はい、構わないと言っておりました」

カトリーヌ本人も何か吐き出したいから話せる人を探しているというのもあるのか、すんなり会うと言ったらしいのでデザインも9割がた完成しているため、それを大事に仕舞ってからマーガレットを伴い、メイドの案内でカトリーヌの部屋へと向かった。

コンコンコン、と三回ノックをしてから中にいる部屋付きメイドを呼び出し、グウェンドリンが来たということを伝え、中のカトリーヌに部屋付きのメイドが伝えるという伝言ゲームの様な事を繰り広げられていた。

まあ、カトリーヌは今機嫌が悪いので、下手にメイドの呼ぶ声で余計に機嫌を損ねられては困るという部屋付きメイドとお付きの侍女側の考えも入っているだろう行動だ。

そうして伝言ゲームをし終えたところで、中からカトリーヌ付きの侍女が出てきて、どうぞお入りくださいと扉を開けて一礼した。

そして部屋の中に入れば、部屋に備え付けられたソファーにカトリーヌは座って出迎えた。
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