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柔らかな光
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カーテンの隙間から覗く光が眩しい。
キッチンの方からは、何やら物音がする。
その音でぼんやりとした意識のまま、涼眞は上体を起こした。
「おはよ、先生」
普段と変わらない声色、変わらない笑顔。
昨晩の出来事が、ふと脳裏をよぎる。
壁掛け時計を見ると、時刻は7時を過ぎていた。
「おはよ」
「朝ご飯、目玉焼きとトーストで良かった?」
「ああ・・・ありがとう」
戸惑いが隠しきれていない涼眞の目の前に、トンッと二人分のプレートを出すと、咲人は隣に腰掛けた。
「・・・コーヒー淹れるけど、飲むか?」
「うん、飲みたい!」
「砂糖と牛乳、いつも通りで」と、声変わりしていない高い声を背に、キッチンへ向かう。
そこから彼の姿を覗くと、そこにはいつもの咲人がいた。
昨晩の様子は一切感じられない為、複雑な気持ちだ。
コーヒーメーカーのフィルターに豆を入れながら咲人の方を見ると、目線が合った。
「ねぇ、先生。今日、何処か出掛けようよ」
「いいけど、希望は?」
「先生の行きたい所」
「俺が決めんのかよ」
「うーん」と言いながら少しの間考え込むと、幾つか候補が浮かんだ。
「ドライブがてら、海でも行くか」
「アオハルっぽくていいね。行こ行こ!」
「アオハルってなんだよ」
「青春って意味」
その言葉に鼻で笑うと、コーヒーメーカーに水を入れ、再び咲人の隣へ腰掛けた。
涼眞はテーブルの上のプレートに目線をやりながら、そっと彼の手の甲に触れる。その手は、少し冷たい。
思いがけない行動に、咲人は目を大きく開いた。
「昨日は、その・・・悪かった。あれから、俺なりに考えたんだけどさ」
「俺も、咲人の事が好きだ」
思わぬ発言に、言葉が詰まった。
近所に住んでいた幼なじみの年上男性。咲人は、今まで彼がずっと子供扱いしていた様に思えた。
「好きって・・・恋愛感情として?」
「そう。なんて言うか・・・素直な所、とか、明るいから、咲人となら付き合っても楽しいかなって思えて」
「それって、告白?」
「一応」
若干顔を赤くしている涼眞の手を優しく包み込むと、咲人は身を乗り出して彼の顔と自分の顔を近付ける。涼眞は少し気恥しそうに、咲人の目を見つめると、今度は自分からそっと唇に口付けた。
啄む様に何度もキスをし、唇を割って舌を絡めると、咲人は慣れない舌使いに戸惑いながらも、それに応じた。
彼は笑いながら「舌ピ邪魔」と言いながら、ゆっくりと身を引いた。
「先生、意外と積極的なんだね」
「伊達に年食ってねぇよ」
「ねぇ、もっとしよ?」
「先に言っとくけど、その・・・男とした事ねぇけど、セックスは18になってからだからな」
少し不満げな咲人を横目に、時計を見ると、涼眞は「そろそろ出掛けるか」と言いながら、傍にあった腕時計を着けた。
「今日外凄い暑いみたい」
「いいじゃん、海日和で。ついでに咲人ん家寄るから、水着持って来いよ」
「ありがと」
涼眞は再びキッチンへ戻り、ブラックコーヒーとカフェオレの入ったマグカップを両手に、ソファへ腰掛けた。
座ると、早々に咲人の用意したトーストを口に運ぶ。作ってから少し時間が経っている為冷めてはいるが、バターのほんのりとした甘さが丁度よく、コーヒーと合う。
咲人も同じ様に隣でカフェオレを飲む。
「今日から僕達、恋人同士なんだよね?」
そんな素朴な疑問に、涼眞は「そうなるな」と、冷静に返す。
咲人がずっと憧れていた事が、現実になったのだ。
そう身に染みて感じていると、咲人は涼眞の肩に頭を乗せ、そっと瞼を閉じた。
「ありがと、先生。これからも、沢山思い出作っていこうね」
咲人の頭を軽く撫でると、涼眞は頷きながら微笑んだ。
キッチンの方からは、何やら物音がする。
その音でぼんやりとした意識のまま、涼眞は上体を起こした。
「おはよ、先生」
普段と変わらない声色、変わらない笑顔。
昨晩の出来事が、ふと脳裏をよぎる。
壁掛け時計を見ると、時刻は7時を過ぎていた。
「おはよ」
「朝ご飯、目玉焼きとトーストで良かった?」
「ああ・・・ありがとう」
戸惑いが隠しきれていない涼眞の目の前に、トンッと二人分のプレートを出すと、咲人は隣に腰掛けた。
「・・・コーヒー淹れるけど、飲むか?」
「うん、飲みたい!」
「砂糖と牛乳、いつも通りで」と、声変わりしていない高い声を背に、キッチンへ向かう。
そこから彼の姿を覗くと、そこにはいつもの咲人がいた。
昨晩の様子は一切感じられない為、複雑な気持ちだ。
コーヒーメーカーのフィルターに豆を入れながら咲人の方を見ると、目線が合った。
「ねぇ、先生。今日、何処か出掛けようよ」
「いいけど、希望は?」
「先生の行きたい所」
「俺が決めんのかよ」
「うーん」と言いながら少しの間考え込むと、幾つか候補が浮かんだ。
「ドライブがてら、海でも行くか」
「アオハルっぽくていいね。行こ行こ!」
「アオハルってなんだよ」
「青春って意味」
その言葉に鼻で笑うと、コーヒーメーカーに水を入れ、再び咲人の隣へ腰掛けた。
涼眞はテーブルの上のプレートに目線をやりながら、そっと彼の手の甲に触れる。その手は、少し冷たい。
思いがけない行動に、咲人は目を大きく開いた。
「昨日は、その・・・悪かった。あれから、俺なりに考えたんだけどさ」
「俺も、咲人の事が好きだ」
思わぬ発言に、言葉が詰まった。
近所に住んでいた幼なじみの年上男性。咲人は、今まで彼がずっと子供扱いしていた様に思えた。
「好きって・・・恋愛感情として?」
「そう。なんて言うか・・・素直な所、とか、明るいから、咲人となら付き合っても楽しいかなって思えて」
「それって、告白?」
「一応」
若干顔を赤くしている涼眞の手を優しく包み込むと、咲人は身を乗り出して彼の顔と自分の顔を近付ける。涼眞は少し気恥しそうに、咲人の目を見つめると、今度は自分からそっと唇に口付けた。
啄む様に何度もキスをし、唇を割って舌を絡めると、咲人は慣れない舌使いに戸惑いながらも、それに応じた。
彼は笑いながら「舌ピ邪魔」と言いながら、ゆっくりと身を引いた。
「先生、意外と積極的なんだね」
「伊達に年食ってねぇよ」
「ねぇ、もっとしよ?」
「先に言っとくけど、その・・・男とした事ねぇけど、セックスは18になってからだからな」
少し不満げな咲人を横目に、時計を見ると、涼眞は「そろそろ出掛けるか」と言いながら、傍にあった腕時計を着けた。
「今日外凄い暑いみたい」
「いいじゃん、海日和で。ついでに咲人ん家寄るから、水着持って来いよ」
「ありがと」
涼眞は再びキッチンへ戻り、ブラックコーヒーとカフェオレの入ったマグカップを両手に、ソファへ腰掛けた。
座ると、早々に咲人の用意したトーストを口に運ぶ。作ってから少し時間が経っている為冷めてはいるが、バターのほんのりとした甘さが丁度よく、コーヒーと合う。
咲人も同じ様に隣でカフェオレを飲む。
「今日から僕達、恋人同士なんだよね?」
そんな素朴な疑問に、涼眞は「そうなるな」と、冷静に返す。
咲人がずっと憧れていた事が、現実になったのだ。
そう身に染みて感じていると、咲人は涼眞の肩に頭を乗せ、そっと瞼を閉じた。
「ありがと、先生。これからも、沢山思い出作っていこうね」
咲人の頭を軽く撫でると、涼眞は頷きながら微笑んだ。
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