デジタル・リボルト~ディストピアからへの英雄譚~

あかつきp dash

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◎二年目、五月の章

■久遠はこう見えて社会制度なんかに詳しかったりする。

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 由芽だけは一足先に電車を使って病院で落ち合う手はずになっていた。

 すると病院の入り口にタクシーが一台やってくる。降りてきたのは四人。その中に里奈と久遠の姿を見つけて由芽は駆け寄る。

「待たせた?」

「ううん。私もいま到着したところ」

 それから久遠は晴と光を連れて受付へ向かう。里奈と由芽は待合で待機である。

「私と由芽ってついてくる必要あった?」

「え? どうだろ……」

 里奈はどことなく不満そうだ。話を持ってきたの里奈だろうというのが久遠の言い分だろう。

 由芽としては授業を受けていてもよかったが、三人は一緒に動くことが通例となりつつあったので、由芽も動向したにすぎない。

 受付が終わったのか光は診察室へ案内される。付き添いとして晴も同行するようだ。

 久遠は役目は終わったとばかり里奈たちがいるところへ戻ってくる。

「里奈、晴先輩が光先輩の面倒をうちのクランで見てもらえないかと言ってるけど、どうする?」

「どうするって……、どうすればいいのよ?」

 里奈は困り顔だ。

「タクシーの中で僕たちの状況はあらかた江波姉弟には話しただろ。その上でのお願いみたいだよ」

 里奈は腕を組んで口元をきゅっと結んでいる。

「その光さんの面倒を見るって大変なの?」

 由芽は久遠に聞くことにした。

「特に問題はないと思うよ。手続きは基本的に自分でしてもらうし。自分のことは自分でできるって言ってた」

 晴として一人きりの時間が増えることに憂慮ゆうりょしているようだった。

 それが寮に入れることで少しでも緩和できればとのことだった。

 由芽は久遠と里奈を見くらべながら、意を決して久遠に耳打ちをする。

「里奈ちゃんは何を悩んでいるの?」

「僕にもわからないよ」

 久遠と由芽は里奈へ視線を向ける。

「光さんの年齢で寮に入るのは問題ないの?」

 里奈の問いに久遠は簡潔に答えた。

「義務教育期間は一八歳まであるし問題ないと思うよ。申請さえ通せば学校にも通えるようになるしね」

 とりあえず光を預かるという方針のようだ。これについて由芽から特に異論があるわけでもない。

 そんなこんなで話は進んでいった。
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