デジタル・リボルト~ディストピアからへの英雄譚~

あかつきp dash

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◎二年目、七月の章

■結局、決闘になってしまう

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「おかしいな。争いを止めに入ったはずなのに」

 何故かいまは自分がその渦中の人になっていると、そのことに久遠は疑問に持っているようだ。

「いや、お前が煽り倒した結果だろ」

 晴がツッコミを入れる。

 男たちは完全に久遠をぶちのめしてやると息巻いている。もはや最初に怒っていた理由なんて覚えてもないだろう。

「そういや俺たちもパーティ組むんだな」

「相手は四人だから」

 他に乃々子と泣き崩れた女の子に入ってもらっていた。

「僕が経験値をほとんど吸っちゃいますけど、皆にも入るので。お金は同率に分配でいいですよね?」

 経験値はレベル差に応じて分配率が決められているが、お金についてはプレイヤー間のやりとりで分配率の数値を決められる。

 ちなみに久遠はすでに勝ったあとの話をはじめている。

「テメー、コラ、もう勝ったつもりになってるんじゃねえぞ!」

 男の一人が久遠を指さし恫喝してくる。

「振り分けられたパラメーターは実際の身体にも影響を与えるのは知ってますよね?」

 久遠は男たちに投げかける。

「だから、何だってんだ!」

 男たちに聞く耳はないようだ。久遠もため息をついている。要は先ほどのやりとりでレベル差は十分に見せつけている。

 一方で男たちはまるで気がついていない。久遠とのか圧倒的なレベル差を。

「本当にやるんですね?」

 久遠は最後の確認をする。

「おう! ボコボコにしてやるよ!」

「もう泣いても許さないぜ」

「無一文にしてやる」

「ぶちのめす!」

 男たちは口々に叫ぶ。

「ルールの確認をします。賭けるものはお金。金額については青天井で問題ないですね?」

 青天井という言葉に晴は引っかかりを覚える。

「いいぜ」

 あ、バカだこいつらと晴は思ったが、痛い目くらい見るべきとも思ってしまう自分がいる。

 男たちは各々に賭け金を設定する。なかなかの金額だった。

 決闘でHPがゼロになれば死亡扱いでレベルキープをするならばレベルに応じたお金を支払う必要がある。

 負けた場合は賭け金を支払った上で、さらに生き返るためのお金が必要になる。

 つまり賭け金で搾り取られすぎると資金不足で生き返る際にレベルダウンしなければならない。

 そういう事態も想定される。なので、賭け金を総資産から計算して決めてくれるというアプリを使うというのが一般的であった。

「この金額取られると結構きついわよ」

 乃々子は顔を引きつらせている。

「一生、俺の女として可愛がってやるぜぃ」

 男たちはげらげら笑う。

 だが、それも久遠が賭け金を提示するまでの話だ。

 久遠の提示した金額に男たちの顔から血の気が引いていく。

 晴や乃々子もドン引きしている。

「さ、はじめましょうか」

 久遠は酷薄そうな微笑を浮かべるのであった。
 

 
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