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◎二年目、九月の章
■鎧蛇の尾
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鎧蛇の尻尾を見つけたのも束の間である。
瘴気の鎖が発動して、晴たちは逃亡ができなくなってしまった。
しかもである。
「何だよ、あれ」
尻尾には八面体の赤い輝石がついており、それを守るように、上半身裸体に一つ目の顔をした両腕に鎌を生やした魔物が鎧蛇の尻尾から生えていた。
おそらくその輝石こそ鎧を継いでいる継石なのだろう。これを破壊すれば鎧蛇にダメージが通るようになるはずだ。
「動きが鈍くなってないね」
圭都が指摘する。たしかにそうだステータスダウンの表記がない。ボスには要石の効果を抑える力があるのかもしれない。
いずれにしても検証不足は否めず、想像の域を出るものではない。
「でも、体は鎧蛇と繋がっているから、封印スキルで弱体させられないかな?」
由芽の提案はやってみる価値があるとまわりも判断した。早速、里奈と連絡を取って作戦を実行することにする。
「よし、あと一〇秒後だ」
魔物の動きを警戒しつつカウントダウンに入る。
――三、二、一。開始だ。
同時に魔物の動きはあきらかに鈍くなる。封印スキルが効いたのだ。
最初に晴が右サイドから攻めこみつつ、スキルを発動させて魔物の鎌を叩き割ると、続けて左の鎌も叩き割る。
この魔物へ牙砕きを喰らわすことで射程が大きく減少する。よって由芽や圭都に攻めこむ余地が生まれることとなる。
左サイドから頼果、右サイドを由芽が抑える。
攻撃を頼果が引きつけて、その間に由芽が一撃を加える。
由芽に攻撃がまわろうとすると由芽は交代して晴が入れ替わり攻撃を受け止める。
その間に頼果と入れ替わった圭都が鎚の一撃を見舞う。
切れ目のない怒濤の攻撃。頼果が来てからメンバーで行っていた連携の練習が実を結んだ結果である。
魔物のHPが減少すると目が発光して光弾を放ってくる。それをすかさず頼果は扇子で弾き返する。
魔物は自ら放った光弾によってダメージを受ける。
おそらくこれが致命傷だったのだろう。魔物は完全に動きを停止する。
「封印スキルの効果が切れないうちに!」
頼果の号令とともに継石へいっせいに攻撃を入れる。
継石をさっさとしないとおそらく時限的に石を守っていた魔物は復活するに違いない。
畳みかけるように継石を破壊すると晴は里奈へメッセージを送る。
「あとは頼んだ!」
瘴気の鎖が発動して、晴たちは逃亡ができなくなってしまった。
しかもである。
「何だよ、あれ」
尻尾には八面体の赤い輝石がついており、それを守るように、上半身裸体に一つ目の顔をした両腕に鎌を生やした魔物が鎧蛇の尻尾から生えていた。
おそらくその輝石こそ鎧を継いでいる継石なのだろう。これを破壊すれば鎧蛇にダメージが通るようになるはずだ。
「動きが鈍くなってないね」
圭都が指摘する。たしかにそうだステータスダウンの表記がない。ボスには要石の効果を抑える力があるのかもしれない。
いずれにしても検証不足は否めず、想像の域を出るものではない。
「でも、体は鎧蛇と繋がっているから、封印スキルで弱体させられないかな?」
由芽の提案はやってみる価値があるとまわりも判断した。早速、里奈と連絡を取って作戦を実行することにする。
「よし、あと一〇秒後だ」
魔物の動きを警戒しつつカウントダウンに入る。
――三、二、一。開始だ。
同時に魔物の動きはあきらかに鈍くなる。封印スキルが効いたのだ。
最初に晴が右サイドから攻めこみつつ、スキルを発動させて魔物の鎌を叩き割ると、続けて左の鎌も叩き割る。
この魔物へ牙砕きを喰らわすことで射程が大きく減少する。よって由芽や圭都に攻めこむ余地が生まれることとなる。
左サイドから頼果、右サイドを由芽が抑える。
攻撃を頼果が引きつけて、その間に由芽が一撃を加える。
由芽に攻撃がまわろうとすると由芽は交代して晴が入れ替わり攻撃を受け止める。
その間に頼果と入れ替わった圭都が鎚の一撃を見舞う。
切れ目のない怒濤の攻撃。頼果が来てからメンバーで行っていた連携の練習が実を結んだ結果である。
魔物のHPが減少すると目が発光して光弾を放ってくる。それをすかさず頼果は扇子で弾き返する。
魔物は自ら放った光弾によってダメージを受ける。
おそらくこれが致命傷だったのだろう。魔物は完全に動きを停止する。
「封印スキルの効果が切れないうちに!」
頼果の号令とともに継石へいっせいに攻撃を入れる。
継石をさっさとしないとおそらく時限的に石を守っていた魔物は復活するに違いない。
畳みかけるように継石を破壊すると晴は里奈へメッセージを送る。
「あとは頼んだ!」
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