デジタル・リボルト~ディストピアからへの英雄譚~

あかつきp dash

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◎二年目、十一月の章

■幼なじみ

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「それで二人はどういう関係なの?」

 まどろっこしいので里奈はストレートに訊ねた。

「世里姉は従姉で僕たちにとってはお姉さん的な感じかな」

「家も近いしね」

 ベタな話を聞かされているなと里奈は思った。

「それで長和先輩はここまで久遠に会いに来ただけですか?」

 その質問に世里は首を横に振る。

「私をこのクランに入れてほしくて来たの。先ほどクラン募集を打ち切っているということだったけど、目途は立っているのかしら?」

 里奈はそうきたかと顔を引きつらせる。久遠はどうだろうか。

「世里姉こそ大丈夫なの? クランにはすでに所属しているんでしょ?」

「クランは脱退したら終わりでしょ。あなたこそ何を言ってるの?」

 久遠はきっぱりと言い切られる。どうも世里の前ではいつもの弁が立たないらしい。

「久遠ちゃんがいるということは玲美れみちゃんもいるんでしょう」

 すると久遠は「いや」と言う。

「本当は二人で東京へ向かうはずだったんだけど、僕が直前で寝込んでしまったんだよ。そのせいで玲美だけ先に東京に行ったんだ」

 それ以来、ずっと探しているということらしい。

「だったら、尚更じゃない。私も玲美ちゃんを探すの手伝うわ」

 身内の会話だ。ついていけないなと正直、里奈は思った。何より世里というこの美人が自分の知らない久遠を知っている。

 そのうえ距離の取りかたもこれ見よがしである。

 それはもう不満も不満である。それは周囲の女性陣も同じようだった。

「駄目かな、里奈?」

 久遠の懇願に里奈は困る。どうしたらいいと里奈は由芽に視線を向けた。

「私はいいと思うよ」

 由芽は答えに迷わなかった。

「どうしてか聞いていい?」

「東方旅団に入団する人は誰かの紹介だったりだったよね。いきなり見知らぬ誰かを入れたことはなかったはずだよ」

 確かに言われてみれば――と博文ひろふみに里奈は視線を向ける。

「そんな目で見ないでくれよ」

 博文は頬を掻いている。

「ま、博文先輩は例外ということでいいでしょ」

 実際、博文は東方旅団によく馴染んでいると里奈は思っている。

「入団については東方旅団、あるいは親しいクランリーダーの紹介。最終的には里奈ちゃん――リーダーの判断ということでどうかな?」

 なるほど。この際、入団条件も決めてしまおうということかと里奈は得心する。さすが由芽である。

「その基準だと世里先輩は条件に当てはまるわね」

「クランの方針も他のところと違うわけだし、誰彼入れていいとも思わないんだよね」

 それこそ以前、里奈と由芽が所属していた三月の戦士団のようになってしまう。

 徹底的な選別こそが強い絆を形作るということだろう。

「わかったわ。大枠の案はそれでいきましょう」

 これで話はまとまったと見て問題ないだろう。というわけでと里奈は世里に顔を向ける。

「世里先輩、東方旅団はあなたを歓迎します」

「ありがとう。皆さんもよろしくお願いします」

 世里がペコリと丁寧なお辞儀をする。本当に久遠の親族かと疑いたくなるほどだった。
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