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◎二年目、十一月の章
■久遠の考え
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学生食堂に実行委員のメンバーは昼休憩に入っていた。
「久遠はどうしてこんなこと思いついたりするの?」
里奈は疑問をぶつける。
「こんなとは?」
「今回の学園祭しかりよ」
すると久遠は考えこむような仕草をする。いままで深く考えたこともないのだろう。
「どうしてかな?」
「あなたがわからないのを私が知るわけないじゃない」
「蒼烏のおかげかな。ほら過去の戦闘ログを引き継いでるっていう話をしたと思うんだけど、それ以外の例えば戦闘とはまるで関係ないログも流れてくることがあるんだよ」
「だから学園祭なの?」
頼果が話に入ってくる。
「そうなんじゃないかな。僕もうまく説明はできないんだ」
「ってことは、久遠くんにいろいろ体験させると違う知識が引っ張りだせるかもね」
もっともそれは人との関わりによってそれがなされているという前提のもとではあるが。
「僕のことそんな風に見ているの?」
久遠は不満そうだ。
「そんなことはないわ。でも、突飛もないことするじゃない、実際にさ」
「それだけ文化というものが忘れられているという証左ともとれるよ」
博文が口を開いた。
「これは東京迷宮より何かのメッセージが投げかけられているようにも思える」
「何かって何です?」
里奈が問う。
「小学生時代を思い出してほしいんだけど、僕らは同じ教室で必ずしも授業を受ける必要はなかったよね。一同が集まるのは学年があがるときくらいでさ。同級生でこんな子いたんだって思うときもあるくらいで」
それには里奈も心当たりがある。
「たしかに仲のいい子とは遊んだりする。でもそれだけだ。大きい単位ではすでに動いていないんだよ。もう僕たちは共通項というものを失いつつある」
「それって問題があるんですか?」
里奈の問いに博文は首を横に振る。
「それはわからない。ただ集団の単位が矮小化しつつあるのはたしかなんだ」
博文の話に一同は顔を見合わせる。何というか難しい話だと思ってしまうのだ。
「同じ文脈をもっていたとしても同じく語れる物語がないと僕らは意思疎通ができなくなる。それを阻止するには共通項で語れるものが必要なんだよ」
「学園祭を開催することが世界を救うことになるみたいな?」
まさかねと里奈は冗談めいた口調だ。
「案外とそうなるかもしれないんだよ。想像することにいまの僕らは恐怖しているんだ。それを克服しないといけないのかもしれないよ」
ちょっと信じられない。しかし、本当のことなのかもしれない。
しかしと、やはり里奈にとっては半信半疑でしかなかったのだった。
「久遠はどうしてこんなこと思いついたりするの?」
里奈は疑問をぶつける。
「こんなとは?」
「今回の学園祭しかりよ」
すると久遠は考えこむような仕草をする。いままで深く考えたこともないのだろう。
「どうしてかな?」
「あなたがわからないのを私が知るわけないじゃない」
「蒼烏のおかげかな。ほら過去の戦闘ログを引き継いでるっていう話をしたと思うんだけど、それ以外の例えば戦闘とはまるで関係ないログも流れてくることがあるんだよ」
「だから学園祭なの?」
頼果が話に入ってくる。
「そうなんじゃないかな。僕もうまく説明はできないんだ」
「ってことは、久遠くんにいろいろ体験させると違う知識が引っ張りだせるかもね」
もっともそれは人との関わりによってそれがなされているという前提のもとではあるが。
「僕のことそんな風に見ているの?」
久遠は不満そうだ。
「そんなことはないわ。でも、突飛もないことするじゃない、実際にさ」
「それだけ文化というものが忘れられているという証左ともとれるよ」
博文が口を開いた。
「これは東京迷宮より何かのメッセージが投げかけられているようにも思える」
「何かって何です?」
里奈が問う。
「小学生時代を思い出してほしいんだけど、僕らは同じ教室で必ずしも授業を受ける必要はなかったよね。一同が集まるのは学年があがるときくらいでさ。同級生でこんな子いたんだって思うときもあるくらいで」
それには里奈も心当たりがある。
「たしかに仲のいい子とは遊んだりする。でもそれだけだ。大きい単位ではすでに動いていないんだよ。もう僕たちは共通項というものを失いつつある」
「それって問題があるんですか?」
里奈の問いに博文は首を横に振る。
「それはわからない。ただ集団の単位が矮小化しつつあるのはたしかなんだ」
博文の話に一同は顔を見合わせる。何というか難しい話だと思ってしまうのだ。
「同じ文脈をもっていたとしても同じく語れる物語がないと僕らは意思疎通ができなくなる。それを阻止するには共通項で語れるものが必要なんだよ」
「学園祭を開催することが世界を救うことになるみたいな?」
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「案外とそうなるかもしれないんだよ。想像することにいまの僕らは恐怖しているんだ。それを克服しないといけないのかもしれないよ」
ちょっと信じられない。しかし、本当のことなのかもしれない。
しかしと、やはり里奈にとっては半信半疑でしかなかったのだった。
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