プラーナ

カイロ

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第1章 叶わぬ夢

三姉妹について

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数時間前⋯一方そのころ竜時は考えていた。

(⋯あいつなんで異能種の動物駆除なんて始めたんだろう?『あの島』にいれば嫌というほどそんなこと⋯いや生活の一部になるはずなんだ。⋯ていうかなぜ追い出されたんだ?本人は過小評価をしているが能力もそこまで弱くはないし、第一リューイっだけ?あんな凶暴な性格の奴と対等な立場を築き上げているのはおそらく俺が受けたようなことをやられて『証明』したんだよな対等な立場にあるってあいつは⋯)

「プルプルプルー」家の固定電話の着信音が響くと現実に引き返された感覚がした。

「竜時~明日香から電話よ~」と母さんの声がした。

「えっ?オレ!?」俺は固定電話の方へ向かった。

明日香とは三姉妹の長女である。ついでに言っておくと、次女は#友梨__ゆり__#で三女は有佐ありさである。

長女は俺に対して優しく接してくれるが、次女と三女は俺にきつく当たってくる。

三姉妹とも能力がかなり強い。長女は相手の行動を予測できる。次女は約10mの距離を瞬間移動できる。三女は相手に触れると数秒間動けなくさせる。

長女の能力で相手の行動を予測して次女の能力で三女と一緒に瞬間移動して三女の能力で無力化し、確実に仕留める。この一連の流れでだいたいの異能種の動物やつは楽勝だろう。

この三姉妹は「三位一体の姉妹」と言われているのも納得できる。

たいして俺は意味不明な能力だ、「姉妹の恥」というレッテルを貼られ今まで生きてきた。

「おれに何か用?明日香姉さん。」

「竜時…あなたにとっておきの情報があるの。」

「?なんだよとっておきの情報って?」

「竜時なら使えるんじゃないかと思っているんだけど…特別なプラーナ石を。」

「特別なプラーナ石?プラーナ石ってプラーナの生成量を発光の度合いで測るやつじゃなかったっけ?」

「そう⋯でもこのプラーナ石はプラーナを纏うことが出来るの。」

「プラーナを纏う?なんじゃそりゃ。」

「友梨がその石を持った途端に剣の形になってね…『プラーナアウト』になっちゃったの。」

{『プラーナアウト』とは膨成幹から生成されるプラーナの供給が追いつかなくなること。軽度であれば失神程度で済むが、重度の場合死に至る。}

(今の話が本当なら俺も異能種あいつらと戦えるのかもしれない!?⋯でも俺は戦えるのか?異能種あいつらと今までそんなのと無縁だった覚悟のない俺がいきなり戦えるのか?)

「竜時なら使いこなせるはず⋯なんだけど⋯」

「もう遅いよ⋯おれ⋯もう追い出されちまったし⋯それにそんな覚悟もないおれが使ったところで無用の長物だ。」

「⋯ねぇ竜時は見返してやりたい?竜時をバカにした人達を⋯」

「!それは⋯そうだけど⋯」

「だったらやってみるべきだと私は思う⋯たとえ結果が出なかったとしても⋯」

「⋯分かったやってみるよ⋯でもそんな物勝手に持ち出していいのか?」

「大丈夫⋯話はつけておくから⋯」

「ありがとう…明日香姉さん。」

「いいの⋯じゃあ話の続きは家でね⋯」

「うん分かった。じゃあ⋯」俺は電話を切ると。カレンダーに目を向けた。

大体姉貴達が電話をかけるときは家に帰ってくる2週間前ぐらいだから⋯4月27日か⋯

俺は部屋にあるカレンダーに印をつけた。

おそらくこの日は俺にとっての重要な日になるかも知れない。

竜時は心に希望と不安を感じながらその日を過ごした。
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