プラーナ

カイロ

文字の大きさ
20 / 33
第1章 叶わぬ夢

プラーナの武具

しおりを挟む
4月27日⋯竜時は明日香姉さんの帰りを心待ちにしていると、インターホンの音がした。

そして少しすると「ただいまー。」と言う声が聞こえた。

竜時は、すかさず玄関に急いで向かった。

「お帰りなさい明日香姉さん⋯例のものは持ってる?」

「うん…持っているよ。」

「おいおいなに二人で盛り上がってんだよ。」と友梨が言った。

「だいたいその石は私が見つけたものだぜ、私に権利があるはずだ。」

「そうよ、友梨姉さんの言う通りだわ。だいたい竜時にこれが使いこなせるわけないわ。」と有佐が便乗する。

「はぁ⋯あなた達は⋯やってみなければわからないわ…竜時やってみて。」そう言うと、もっていたケースを開けると、プラーナ石が入っていた。

「これが?姉さんが言ってたプラーナ石?」

「そうよ⋯少し持ちやすいように加工してもらったの。」

「じゃあ⋯持つよ?」

プラーナ石を手に取ると、たちまち剣の形になりさらには頭部以外の全身が淡い緑色に発光し始めた。

剣はまるで稲妻のようにバチバチと音を立て、全身よりも濃い緑色に発光している。

「おおースゲー!なんだこれ!!」

「竜時⋯大丈夫なの?」明日香姉さんが心配そうに見ている。

「うん…たぶん平気⋯今のところなんともない⋯」

「すごいわ竜時!…剣の形になるだけじゃなかったのね。」

「フン!⋯なによただ発光してるだけじゃない⋯」と有佐が発光してるところを触ろうとした。

「有佐!ダメ!」と明日香姉さんが言う。

「どうしたの?明日香姉さん。」

「床を見てみて。」

床を見るとフローリングが焦げていた。

「うわ⋯!焦げてる⋯」

「超高温になっているんだわ⋯とりあえず解除できない?」

「解除?うーん…離せば解除出来るかな?」

プラーナ石から手を離すと簡単に解除することが出来た。

「ふぅ⋯なんとか解除出来た⋯?」

(なぜかもの凄い解放感があるなぁ⋯まるで服を着てないような?⋯!)

視線を下に向けると礼儀正しい息子がいた。

「キャャーー!!」三姉妹が途端に竜時から視線を離す。

「あの⋯⋯これは理不尽というか⋯不可抗力というか⋯あはは⋯⋯」

「おい!早く服を着てこい!!いつまでぼぉーとしてやがる!」友梨が言った。

「ごっごめん!すぐに着てくるから!」

(クソ!なんでこんなことに⋯トホホ⋯⋯)自分の部屋に服を着に行った。

服を着てリビングに行くと三姉妹がいた。

「いや~まさか服まで焼けていたなんて思いもしなかったなーあはは。」

「あのままじゃ使う度に裸になっちゃうわね。」

「うーん…超高温でも耐えられる服を作れればいいんだけど。」

「おい、それならいい案があるぜ。」

「⋯?なにいい案って?」

「これ見てみろよ丁度よさげな依頼があったんだよ!」

友梨はスマホの画面を明日香姉さんに見せた。

「バーニングディアか…確かにこの情報が正しければ毛皮を使って耐熱性のある服を作れるかもしれない⋯でも私達の能力では歯が立たないわね。」

「そこで竜時を利用すればいいんだよ!」

「確かに竜時の剣を利用すれば倒せるかもしれないわね⋯」

「ちょっと明日香姉さん!!なに真に受けてんだよ。無理だって⋯!」

「だろ?よし、早速討伐登録しておくぜ。」

(はぁ⋯全く聞いてないや⋯⋯)

「よし登録完了っと⋯来週の休日あたりに行くから予定いれるんじゃないねえぞ。」

「そんな~まだ全然使いこなせてないのに無理だって!」

「うるせぇな!ごちゃごちゃ言わずに殺ればいいんだよ!」

「そんなに心配なら練習しなさいよね。」

「もう⋯わかったよ今から練習するよ⋯ったく⋯」

玄関に落ちていたプラーナ石を手に触れないようにトングで持って自分の部屋に入った。

「よし⋯やるぞ!」と気合いを入れた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。

沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。 すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。 だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。 イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。 変わり果てた現実を前に、 夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。 深い後悔と悲しみに苛まれながら、 失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。 しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。 贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。 そして、母の心を知っていく子供たち。 イネスが求める愛とは、 そして、幸せとは――。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

性別交換ノート

廣瀬純七
ファンタジー
性別を交換できるノートを手に入れた高校生の山本渚の物語

断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる
ファンタジー
断罪後のモブ令息が誰にも気づかれないよう出奔して幸せを探す話

【商業企画進行中・取り下げ予定】さようなら、私の初恋。

ごろごろみかん。
ファンタジー
結婚式の夜、私はあなたに殺された。 彼に嫌悪されているのは知っていたけど、でも、殺されるほどだとは思っていなかった。 「誰も、お前なんか必要としていない」 最期の時に言われた言葉。彼に嫌われていても、彼にほかに愛するひとがいても、私は彼の婚約者であることをやめなかった。やめられなかった。私には責務があるから。 だけどそれも、意味のないことだったのだ。 彼に殺されて、気がつけば彼と結婚する半年前に戻っていた。 なぜ時が戻ったのかは分からない。 それでも、ひとつだけ確かなことがある。 あなたは私をいらないと言ったけど──私も、私の人生にあなたはいらない。 私は、私の生きたいように生きます。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

処理中です...