プラーナ

カイロ

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第1章 叶わぬ夢

特定

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「グオオォーー!」巨人は雄叫びをあげる。

「待て!!」後を追いかけようとするが、巨人が邪魔でうかつに追えない。

(クッ!早く終わらせなければいけないのに!)

焦りが能力の発動を妨げてしまう。

「グオオォーー!」巨人が猛スピードで近づいてきた。

(はっ、はやい!ここは耐えるしかない!)突進に耐えられるように身構えた。

すると巨人はいきなり飛び跳ねた。

(なに!しまった!!)とっさに腕を十字に固めた。

「バキキ!」巨人は落下と同時に踵落としを繰り出し、腕に直撃した。

両腕から鈍い砕けるような音がした後、衝撃に耐え切れず地面に叩きつけられた。

「グワアアアア!!!」激しい痛みが襲う。

(イタイ⋯イタイタイ!!なんで!!)両腕を見ると折れた骨が皮膚から飛び出している。

(⋯!現実⋯だった⋯のか⋯)心也は断末魔を叫びながら思っていた。

「グオオオ!!」巨人はすかさず追撃してくる。

(ゴメン⋯みんな⋯⋯ぼくは⋯のりこえられなかった⋯⋯ゴメン⋯)

絶対絶命かと思ったそのとき、「パチン!」と聞き覚えのある音がした。

巨人の左目に当たり怯んだ、その隙に誰かが近づいてきた。

「おい!大丈夫か!?心也!?」

「ジーア⋯なんで⋯!?」

「今はそんなことよりあいつー」

「グオオオオ!!」巨人は僕達に目掛けて突進してきた。

「⋯!あぶねェ!!」ジーアは僕にとびつき避けた。巨人は勢いのまま壁に衝突し、壁を突き破って庭に出て行った。

「心也!無事か!?」

「クッ!!両腕をやられました⋯⋯出血も酷くなってる⋯。」

「そうか⋯ここは俺がやる!お前は早くここから出ろ!」

「ノムラにはここに来るよう伝えたから早く!!」

「⋯!!」

(僕はまた失うのか⋯⋯そんなのは!!)

「グオオオオ!!」巨人はまた僕達に向かって突進する。

「早く行くんだ心也!!また来るぞ!!」

「もう嫌なんだ!!!」心也は巨人に向かって走り出した。

「おい!!心也なにやってー!?」心也の足元に火が灯っていた。

(あいつ⋯!!ケッあの時もそうだったな心也!⋯俺の指ははずさねぇ!!)

「うおおお!!」

「グオオオオ!!⋯バチン!!」あの音が鳴り響き両者が間合いに入った瞬間。

「ブオオオオ!!」巨人は右目を打たれ怯んだ。

「⋯!!うおおぉらー!!」その隙を逃さず巨人に飛び蹴りが炸裂した。

「ブオオオオ!!」巨人の体に火が燃え広がる。

「はぁ⋯⋯はぁ⋯。」

「やったのか?心也!?」ジーアは心也に駆け寄っていく。

「はぁ⋯クッ!⋯はぁ⋯。」心也はなぜか燃えゆく巨人を見ていた。

「なにやって!?⋯心也おまえ⋯」

「クッ!ウウッ⋯!!」心也は涙を流しながら項垂れていた。

「おい!!お前達近隣が騒ぎになっているぞ!なにがー!?」

「ノムラ⋯早く手当てを⋯それと今はそっとしておこう⋯⋯。」

「あぁ分かった⋯ミュイ頼む⋯。」

「はい⋯分かりました。」

「後のことは俺にまかせておけ、お前達はアジトで休むといい。タクシーを手配した。」

「あぁありがとう⋯さぁいくぞ心也立てるか?」

「クッ!は⋯⋯い⋯」僕達は足早にタクシーに乗り込んだ。

長い長い1日だった⋯⋯仲間の殉職を通じて己の醜い本性が明るみになった。これからもっと目を疑いたくなる現実が待っているかもしれない⋯僕は耐えられるのだろうか⋯⋯いや⋯乗り越えられるだろうか⋯⋯

「フフフ⋯⋯なるほどそこに居るのね~明日を楽しみにしていなさい。」
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