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王国の聖女編
事の顛末ーⅠ(イシュラ視点)
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アルプの長老であるイシュラ視点
ーーーーーーーーーー
『
肩にかかる金のレースが風に揺れる。見渡す限りの春爛漫の景色。王庭にあるガゼボの周りには、色とりどりの薔薇が咲いている。匂い立つような美しい光景の中、隣に腰掛けたレオフリートが微笑んでわたくしの名を呼ぶ。
その蒼の瞳に映るのはわたくしだけ。ああ、なんて美しいの。
こんなにも愛されるべきわたくし。そうでなければ、おかしいでしょう?
「マリアンヌ・・・私の妃になってくれて、ありがとう」
そうよ、わたくしは―マリアンヌ・フォン・エッセンベルク。由緒正しきアイスナー侯爵家に生まれ、王国の教会に選ばれた聖女。艱難辛苦を乗り越えた末、即位したレオフリート王と並ぶべき者。玉座に添える唯一の存在。
そうなるために、誰よりも努力して、犠牲も払って、それらしく生きてきた。誰にも、その座を渡してなんか―
ふと、世界がざらつく。
辺りの草原が歪む。花の色がにじみ、音がひっそりと消える。
視界の片隅に、白いローブの少女が立っていた。
誰? いつから、そこにいた?
私に傅いてきた司祭たちが、彼女の名を呼ぶ。はっきりとは、聞き取れなかったけれど。
「聖女様、万歳!」
「新たなる聖女、民に選ばれし光だ!」
「どうか、我らをお導きください」
次第に、周りから人が去ってゆく。わたくしは見向きもされなくなる。
どうして。討伐だって、治癒院での奉仕だってあんなに頑張ったのに。
「ちょっと、待って・・・わたくしはここにいるのに」
声が出ない。喉が焼けるほど叫んだのに、誰も振り返らない。
あれほど語ったのに。民の前で微笑んだのに。誰よりも、聖女らしい顔を、振る舞いをしてきたのに。
まるで透明人間になったような孤独が、背筋を這い上がる。
・・・いや。いや、違う。
これは、何かがおかしい。これは現実じゃない。これは夢―いや、でも、それならさっきのレオフリート様も夢?
わたくしは、今、どこに?
』
「・・・気安く、触らないで」
それだけは、何度も何度も唱えていた。わたくしの精神を、玩具にしないでと。
でも、たぶん。相手は、わたくしを壊そうとしているわけではない。むしろ、決して壊れないように、壊れない範囲で砕いて刻んでいるのだ。
△▼△
地下鉱山の最奥、紫煙の立ち込める静謐な空間に、夢を司る種族アルプの長老である吾は静かに座していた。
紫の脈動を刻む巨大な炉心、その下に築かれた簡素な祭壇。その中央に跪くのは、かつて王国の聖女と呼ばれた女だった。
女は両膝をつき、両手を胸の前で組んだ状態で土魔法のセメントで全身を覆われている。その上から固定魔法が幾重にも重ねられていて、自らの意志で動かせるものは顔面のパーツだけだった。
なぜなら、眉から顎までの顔の部分だけは土で覆われることなく、くり抜かれた仮面のように浮かび上がっていたから。
奇しくもそれは、修道服を着たシスターが祈りを捧げているようにも見える。
「・・・まったく、夢の中でさえ演じるとはな」
自ら拍手を送って自らに酔う。これほど徹底した虚栄も珍しい。
その愚かさに静かに瞬き、目を閉じた。耳に入るのは機械音と魔力の反響、それに混じる女の浅く規則的な呼吸だけ。
ヒトも魔族も、魔力が高い者の特徴だが空気中の魔力濃度が高い環境で、水分などの細かな調整をすれば飲食を取らずとも死なぬ。
そして、囚人となった女の精神は夢の中で生きていた。
『―さすが、陛下はわたくしをお選びくださったのね』
夢の中。女は白いレースのドレスに身を包み、王妃として玉座の隣に座っていた。庭には春の花が咲き乱れ、隣に座す王は柔らかく彼女の手を取る。
『陛下のそばで、聖魔法を行使して民を救う。わたくしが、選ばれし聖女である限り―』
吾は、炉の傍に置かれた水晶を確認する。女の魔力が細く弱く、しかし途切れることなく抽出されて鉱石へと伝導されていく。その様子はまるで、支流に分かれた川の流れのよう。命の滴を少しずつ、確実に絞る行為だった。
「バランスは、悪くない。夢の内容はこのままでよかろう」
装置の稼働において、女の精神が崩壊してしまえばすべてが水泡に帰す。再度気を引き締めた吾は、陛下の姿を思い出していた。
昨日、久方ぶりに直で拝聴した陛下の命は明確だった。
『死すことも、壊れることも許さぬ・・・永遠に、報いを受けさせろ』
ーただし、夢に魔の国の要素は不要。女の精神は王国に、教会にのみあるように。
そのお言葉に、驚きを覚えなかったと言われれば嘘になる。
これまで、陛下はどこまでも平等だった。死した後も出られぬ鉱山奴隷になるほどの囚人たちを管理するにあたって、注文をつけたことなど一度たりともない。全ての裁量は吾たち、アルプに任されていた。
だから、かれらは日々の労働の束の間を夢に溺れ、現世と乖離し、あらゆる意思を喪っていく。
「・・・どのような罪を犯せば、こうなるのか」
ふと呟いた吾の声は氷のように冷ややかで、軽蔑の色を含んでいた。だが、思い直して何度か首を横に振る。
陛下のご命令通りに、女の精神を壊れないように徹底的に管理する。それ以外は風の前の塵に等しい。
体系化されれば、副長と交代で勤めることも許されているが。悪夢と現夢の繊細な切り替えは、今はまだ吾にしかできぬ芸当だった。
油断はできない。
夢の中の女がふと不安を覚えれば、それは即座に現実の魔力に影響を与える。運用を始めた直後、王から無視された夢を見せた途端に処理スピードが間に合わぬ程の魔力が放出された。炉心の波動が狂いかけ、調整に時間がかかった。
今のように、群衆の歓声を与え、民に慕われる象徴―そう錯覚している間は、魔力の流れも安定する。
けれどそれは餌であり、同じくらい、いやそれ以上の罰も必要だった。
右手を翳し、水晶に囁く。ただ、陛下の勅命を現実のものとするために。
「次は、貴様が最も恐れるものを。孤独と無価値の象徴だ」
水晶の奥、夢が変わる。
女は、教会の中にいた。教皇も、司祭たちすら女の存在に気づかぬふりをして別の少女の名を呼び、彼女を新たな聖女と讃える。女は叫ぶが、声は届かず誰も女を見ない。見上げたステンドグラスの聖女像も、微笑まずただ冷たい目で見下ろしていた。
『なぜ? どうして・・・? わたくしが、選ばれたはず。わたくしが、聖女なのに!』
ぐっと、周囲の魔力が軋む。強すぎる恐怖は魔力の乱れに繋がる。
だが、安易に救いなど訪れない。吾はギリギリを見極めて夢をまた切り替える。
「・・・戻れ。次は希望を」
次の夢では、王の腕の中で女は優しく抱きしめられていた。女の涙を金髪の男が拭い、頬に口づけを落とす。
『ふふ。ね、やっぱり、わたくしだけを見てくれるのよね。ずっと・・・ずっと』
紫の炉心が、律動を取り戻す。吾はその行く末もじっと見定めた。
変質された魔力は、隣接する回路へと流れてさらに地下の労働区域へと拡散する。そこでは囚人たちが、黙々と鉱石を削り、採掘し仕分けていた。変換された聖女の魔力は微弱ながらも全身に作用して疲労の蓄積を防ぎ、なおかつ至る所で噴出する毒素への耐性を高めて、集中力を強化する効果をもたせることに成功した。
だが、清めなどでは決してない。
あくまで、聖女をもって囚人を制するような仕組みだった。
それに聖女の魔力は本来、魔族には毒のように作用する。だから吾たちは試行錯誤の末に、先日発掘された特殊な鉱石を媒体にして毒素を中和することに成功した。陛下から特別な許可をいただき実験を重ね、調整することでようやく奴隷たちにバフとして適用できる形にすることができた。
「まったく、傲慢な光よな。石を選び、合わなければ他の者を焼くとは」
吾は、水晶越しに女の顔を見る。薄く笑んだまま夢を見るその顔には、高慢さが色濃く残っていた。だが、それもやがて擦り切れていくのだろう。甘い、辛い夢の中で虚構にすがり、やがて支えきれなくなったとき―女は初めて、自らと向き合うことになる。
まあ、慈悲深き陛下をあそこまで怒らせたのだ。そんな日など、永遠に来ないかも知れぬが。
「だが、まだ遠い」
自らが起こす夢に陥りそうになった、吾ら一族を救ってくださった上に使命まで与えてくださった。魔王陛下の命は絶対だ。
炉心の下、夢を制する吾の管理下で。永久囚人となった王国の聖女は今日も、夢と罰の境界で祈る。
・・・祈りの姿勢で、二度と届かぬ神へ。
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『
肩にかかる金のレースが風に揺れる。見渡す限りの春爛漫の景色。王庭にあるガゼボの周りには、色とりどりの薔薇が咲いている。匂い立つような美しい光景の中、隣に腰掛けたレオフリートが微笑んでわたくしの名を呼ぶ。
その蒼の瞳に映るのはわたくしだけ。ああ、なんて美しいの。
こんなにも愛されるべきわたくし。そうでなければ、おかしいでしょう?
「マリアンヌ・・・私の妃になってくれて、ありがとう」
そうよ、わたくしは―マリアンヌ・フォン・エッセンベルク。由緒正しきアイスナー侯爵家に生まれ、王国の教会に選ばれた聖女。艱難辛苦を乗り越えた末、即位したレオフリート王と並ぶべき者。玉座に添える唯一の存在。
そうなるために、誰よりも努力して、犠牲も払って、それらしく生きてきた。誰にも、その座を渡してなんか―
ふと、世界がざらつく。
辺りの草原が歪む。花の色がにじみ、音がひっそりと消える。
視界の片隅に、白いローブの少女が立っていた。
誰? いつから、そこにいた?
私に傅いてきた司祭たちが、彼女の名を呼ぶ。はっきりとは、聞き取れなかったけれど。
「聖女様、万歳!」
「新たなる聖女、民に選ばれし光だ!」
「どうか、我らをお導きください」
次第に、周りから人が去ってゆく。わたくしは見向きもされなくなる。
どうして。討伐だって、治癒院での奉仕だってあんなに頑張ったのに。
「ちょっと、待って・・・わたくしはここにいるのに」
声が出ない。喉が焼けるほど叫んだのに、誰も振り返らない。
あれほど語ったのに。民の前で微笑んだのに。誰よりも、聖女らしい顔を、振る舞いをしてきたのに。
まるで透明人間になったような孤独が、背筋を這い上がる。
・・・いや。いや、違う。
これは、何かがおかしい。これは現実じゃない。これは夢―いや、でも、それならさっきのレオフリート様も夢?
わたくしは、今、どこに?
』
「・・・気安く、触らないで」
それだけは、何度も何度も唱えていた。わたくしの精神を、玩具にしないでと。
でも、たぶん。相手は、わたくしを壊そうとしているわけではない。むしろ、決して壊れないように、壊れない範囲で砕いて刻んでいるのだ。
△▼△
地下鉱山の最奥、紫煙の立ち込める静謐な空間に、夢を司る種族アルプの長老である吾は静かに座していた。
紫の脈動を刻む巨大な炉心、その下に築かれた簡素な祭壇。その中央に跪くのは、かつて王国の聖女と呼ばれた女だった。
女は両膝をつき、両手を胸の前で組んだ状態で土魔法のセメントで全身を覆われている。その上から固定魔法が幾重にも重ねられていて、自らの意志で動かせるものは顔面のパーツだけだった。
なぜなら、眉から顎までの顔の部分だけは土で覆われることなく、くり抜かれた仮面のように浮かび上がっていたから。
奇しくもそれは、修道服を着たシスターが祈りを捧げているようにも見える。
「・・・まったく、夢の中でさえ演じるとはな」
自ら拍手を送って自らに酔う。これほど徹底した虚栄も珍しい。
その愚かさに静かに瞬き、目を閉じた。耳に入るのは機械音と魔力の反響、それに混じる女の浅く規則的な呼吸だけ。
ヒトも魔族も、魔力が高い者の特徴だが空気中の魔力濃度が高い環境で、水分などの細かな調整をすれば飲食を取らずとも死なぬ。
そして、囚人となった女の精神は夢の中で生きていた。
『―さすが、陛下はわたくしをお選びくださったのね』
夢の中。女は白いレースのドレスに身を包み、王妃として玉座の隣に座っていた。庭には春の花が咲き乱れ、隣に座す王は柔らかく彼女の手を取る。
『陛下のそばで、聖魔法を行使して民を救う。わたくしが、選ばれし聖女である限り―』
吾は、炉の傍に置かれた水晶を確認する。女の魔力が細く弱く、しかし途切れることなく抽出されて鉱石へと伝導されていく。その様子はまるで、支流に分かれた川の流れのよう。命の滴を少しずつ、確実に絞る行為だった。
「バランスは、悪くない。夢の内容はこのままでよかろう」
装置の稼働において、女の精神が崩壊してしまえばすべてが水泡に帰す。再度気を引き締めた吾は、陛下の姿を思い出していた。
昨日、久方ぶりに直で拝聴した陛下の命は明確だった。
『死すことも、壊れることも許さぬ・・・永遠に、報いを受けさせろ』
ーただし、夢に魔の国の要素は不要。女の精神は王国に、教会にのみあるように。
そのお言葉に、驚きを覚えなかったと言われれば嘘になる。
これまで、陛下はどこまでも平等だった。死した後も出られぬ鉱山奴隷になるほどの囚人たちを管理するにあたって、注文をつけたことなど一度たりともない。全ての裁量は吾たち、アルプに任されていた。
だから、かれらは日々の労働の束の間を夢に溺れ、現世と乖離し、あらゆる意思を喪っていく。
「・・・どのような罪を犯せば、こうなるのか」
ふと呟いた吾の声は氷のように冷ややかで、軽蔑の色を含んでいた。だが、思い直して何度か首を横に振る。
陛下のご命令通りに、女の精神を壊れないように徹底的に管理する。それ以外は風の前の塵に等しい。
体系化されれば、副長と交代で勤めることも許されているが。悪夢と現夢の繊細な切り替えは、今はまだ吾にしかできぬ芸当だった。
油断はできない。
夢の中の女がふと不安を覚えれば、それは即座に現実の魔力に影響を与える。運用を始めた直後、王から無視された夢を見せた途端に処理スピードが間に合わぬ程の魔力が放出された。炉心の波動が狂いかけ、調整に時間がかかった。
今のように、群衆の歓声を与え、民に慕われる象徴―そう錯覚している間は、魔力の流れも安定する。
けれどそれは餌であり、同じくらい、いやそれ以上の罰も必要だった。
右手を翳し、水晶に囁く。ただ、陛下の勅命を現実のものとするために。
「次は、貴様が最も恐れるものを。孤独と無価値の象徴だ」
水晶の奥、夢が変わる。
女は、教会の中にいた。教皇も、司祭たちすら女の存在に気づかぬふりをして別の少女の名を呼び、彼女を新たな聖女と讃える。女は叫ぶが、声は届かず誰も女を見ない。見上げたステンドグラスの聖女像も、微笑まずただ冷たい目で見下ろしていた。
『なぜ? どうして・・・? わたくしが、選ばれたはず。わたくしが、聖女なのに!』
ぐっと、周囲の魔力が軋む。強すぎる恐怖は魔力の乱れに繋がる。
だが、安易に救いなど訪れない。吾はギリギリを見極めて夢をまた切り替える。
「・・・戻れ。次は希望を」
次の夢では、王の腕の中で女は優しく抱きしめられていた。女の涙を金髪の男が拭い、頬に口づけを落とす。
『ふふ。ね、やっぱり、わたくしだけを見てくれるのよね。ずっと・・・ずっと』
紫の炉心が、律動を取り戻す。吾はその行く末もじっと見定めた。
変質された魔力は、隣接する回路へと流れてさらに地下の労働区域へと拡散する。そこでは囚人たちが、黙々と鉱石を削り、採掘し仕分けていた。変換された聖女の魔力は微弱ながらも全身に作用して疲労の蓄積を防ぎ、なおかつ至る所で噴出する毒素への耐性を高めて、集中力を強化する効果をもたせることに成功した。
だが、清めなどでは決してない。
あくまで、聖女をもって囚人を制するような仕組みだった。
それに聖女の魔力は本来、魔族には毒のように作用する。だから吾たちは試行錯誤の末に、先日発掘された特殊な鉱石を媒体にして毒素を中和することに成功した。陛下から特別な許可をいただき実験を重ね、調整することでようやく奴隷たちにバフとして適用できる形にすることができた。
「まったく、傲慢な光よな。石を選び、合わなければ他の者を焼くとは」
吾は、水晶越しに女の顔を見る。薄く笑んだまま夢を見るその顔には、高慢さが色濃く残っていた。だが、それもやがて擦り切れていくのだろう。甘い、辛い夢の中で虚構にすがり、やがて支えきれなくなったとき―女は初めて、自らと向き合うことになる。
まあ、慈悲深き陛下をあそこまで怒らせたのだ。そんな日など、永遠に来ないかも知れぬが。
「だが、まだ遠い」
自らが起こす夢に陥りそうになった、吾ら一族を救ってくださった上に使命まで与えてくださった。魔王陛下の命は絶対だ。
炉心の下、夢を制する吾の管理下で。永久囚人となった王国の聖女は今日も、夢と罰の境界で祈る。
・・・祈りの姿勢で、二度と届かぬ神へ。
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