僕に双子の義兄が出来まして

サク

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千秋君と千春君と球技大会

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「4月から、兄様達と同じ学校に通うことになりました。藤野宮千冬と申します」
「千夏です。美月叔母様、お久ぶり。父様に秋にぃ達と一緒の学校に通いたいと相談したら、此処の近くに土地を買ってくれたんだ。この地域で新しく事業始めるって」
「昨日、引っ越してきたのです。その事業は後々に俺達に任せるって言っていました」

その日の夜、服を着替えてきた千夏君と千冬君が、お父さんと美月お義母さんに挨拶に来た。

そんな、こんなで色々あり、四月、転校してきた千夏君と千冬君は瞬く間に学校の有名人へとなったのだ。
クラスは僕と同じクラス。そして二週間がたった。

一学期の一大イベントと言えば、親睦を含めた球技大会。
今年はゴールデンウイーク前の五月二日に行われる。次の日から休み、しかも五連休だよ。ウハウハだよ。
球技大会の種目決めの為、一週間前の今日の、六限目の数学の授業はホームルームに変わった。

「はい、僕は卓球がいいです」

人気のない卓球の種目に僕はいつも通り手を上げる。中高合同の球技大会、他の種目は高等部で使われている建物なのに卓球だけ中等部の体育館を使う。クラスの人数によって、一人か二人しか参加が出来ない為、団体、個人戦はあれど、誰も応援に来ないし、人気がない種目。

僕のいるクラスは僕が早々に手を上げてしまうからいいけど、他のクラスはじゃんけんに負けた人がなるらしい。
外れ種目と言われている。
僕が手を上げて早々に卓球が決まったため、男子から安堵の溜息が聞こえた。

女子はね、人数の関係で卓球がないの。中等部高等部、6クラス30人から31人くらいいるけど、割合的に男子が多いのだ。僕達のクラスは30人。他のクラスより人が一人少ないため、団体戦はなしの、個人戦のみの出場となる。誰も他に手を上げないので僕に決定。

5連覇を目指すぞ。僕は中学1年の時からずっと、球技大会で卓球を選び優勝しているのだ。
今回も優勝をするぞ。おー。心の内で闘志を燃やす。

因みに、卓球をやる人は補欠部員扱いもされる。誰かが怪我したり体調を崩したりした場合の部員。
滅多にないのだけどね。一度も補欠で別の競技に参加したことないし。

「千冬君と、千夏君はどれにする?」

女子の体育委員会の野矢さんから名前で呼ばれた千冬君と千夏君。
野矢さんの頬はほんのり赤くなっており、口調はいつもより柔らかい。彼女は結構男子から人気が高い子でクラスの男子数人が、固まった気がした。

女子はよく千夏君と千冬君を名前で呼ぶ。親しそうに。双子だから、しょうがないよねって言っているけど、他の双子の子を呼ぶときは苗字で呼んで違う方が来たら、もう一人の方のというのだ。
そして、苗字の後に兄か弟をつけて呼ぶことが多く、態度の違いに他の双子が泣いていた。

因みに千秋君と千春君も名前で呼ばれているよ。千春先輩、千秋先輩って。同学年の人達は千秋君、千春君。

「バスケですかね」
「春にぃと秋にぃ、サッカーにするらしいし。時間、被らないもんね」

今年、千春君と千秋君は同じクラスだった。いつもは分かれているから、一緒にいるところをよく見るようになって、皆、浮き足だっている。3年の二人と同じクラスの女子と一部の男子が二人に近づこうとしている別のクラスの人達に威嚇をしているそうだ。

その人たちが春君と秋君とさらに親しい感じに呼び方を変えたこともあって。他のクラスの女子が、激おことなっていて、全校集会で、もの凄く怖い、物言いがあちらこちらから、聞こえてきていた。

僕、絶対、千秋君と千春君の義弟になったことバレない様にしよう。あの日、あの時間、心の中で何度そう思い、誓ったことか。その日の事を思い出して、ブルリと身体を震わせる。

千春君と千秋君と、仲の良い友人達も同じクラスだったから余計にね。その人達も顔が良いから。ほら類は友を呼ぶあれだよ。かっこいい人たちが一つのクラスに集まってしまっていると言われている。
でも、最後の学年だからお友達と離れなくて良かったと思う。
楽しい一年が過ごせそうだよね。

「じゃ、バスケはあと3人ね」
「「「「「「はあ?じゃんけんじゃ」」」」」」

男子達の文句は女子達と一部の男子の視線によって瞬殺された。
心細く聞こえる「ねぇのかよ」の言葉たちに、涙が出てきそうだ。

このクラスの女子はイケメン第一主義だよ。可愛い系、綺麗系の男子もきっと、イケメン第一主義だよ。


バスケと、サッカーは、球技大会の花形、メイン競技と言われている。そして、野球はその次かな。野球部が絡んでくると、面倒くさいことになるらしいよ。でも、ピッチャーが素人だと届かなかったり、デッドボールが増えて大変だった時もあるらしく、その辺が難しいね。無くす案が出たけど野球部が抗議したらしい。

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