43 / 97
のほほんと過ごしたい、ゴールデンウィーク
しおりを挟む
「悠暉、悠暉、そろそろ、起きようか。ご飯だ」
優しい千春君の声がする
「う……ん…千春君…おは…よう…ごはん…たべる」
頭がボーとする。いつもと違う寝心地、これはソファー?
「めっちゃ、寝ぼけている。悠暉目の前にいるのは秋にぃだよ。」
「まあ、春兄様と秋兄様、声も似ているし仕方ないですよ。」
「寝ぼけてんな。まだ、日はこしてないぞ」
「う?違うよ…千春君の声だも…ん?千夏君?千冬君?美濃前先輩?」
意識が急速に覚醒する。
目の前には千秋君の振りをする千春君。いつ、どのタイミングで入れ替わったの?
僕はどうすればいい?とりあえず、二度寝しとく?
「ぼっく、二度寝するどす、おやすみざますですわモス、へい、スピスピすぴーカモン」
「ブッハハハ、動揺すると言葉可笑しくなるのな。」
「ぷっくくくく、気にすることないぜ。」
「あははは、あははは、昨日から笑い過ぎて腹筋が」
「ちょ、兄さん痛いって、笑いながら俺を叩かないでよ」
「悠暉さん、可愛いっいてぇ、楓にぃは俺を叩きすぎだと思う」
「お前が余計なことばかり言うからだ」
これぞまさに、寝起きドッキリだよ。僕は頭から掛け布団被る。
ふと、あれと首を傾げる。僕、動揺しなくてもいいじゃん。だって、千春君の友人の石田先輩と大山先輩、千秋君の友人の美濃前先輩と紀藤先輩は気づいている感じだったし。
「ふふっ起きたら、気づいて動揺するとは思ったけど、声だけでも、分かるとはね。」
「「「「「「「「え」」」」」」」
「ははっ凄いな。悠暉。正解だ。」
「「「「「「「「は?」」」」」」」
「そういえば、悠暉、泰明さんがどんな言い訳をしてくれるか3週間後が楽しみだと言っていたよ。」
「え?お父さんが?」
僕は首を傾げる。
「俺に心配かけたくなかった以上の言い訳が出てくると信じているって。それとライダーが先か怪我が先か気になるなぁってな。ライダーとは何のことだ?というか右手の爪の事、泰明さんに言わなかったんだな。」
「うん、言ってないよ。なるほど、言い訳、そんなのお父さんに心配かけたくなかった。一択だよ。それ以外に何があるの。ちょっと僕、お父さんに時効でお願いしますと電話してくる。っい」
慌てて、起き上がろうとして、身体の痛さに、ソファーに沈む。くっ、こういう時、筋肉痛があだとなる。あ、そうだ千春君の質問に答えていないや。
「昔、バイクに憧れて、年齢的に無理だから、気分だけでも味わおうとして、分厚めの手袋買ってもらった事があるの。ライダーが先だよ。怪我した後は、これ幸いと着けていたけど」
僕はゆっくりと動き出す。かくかく動かしながら、携帯を持って、部屋を出て行った。
普通に電話に出たお父さん。あれ?海外って普通に繋がるっけ?
『あれ?海外じゃないの?』
『父さんは先に沖縄に用事でな。明日から海外だ』
『父さん、あのさ、時効でお願いします。言い訳なんて、お父さんが言っていた、それ一択だよ。あと、ライダーが先だよ』
『ぷっくく、直球だなぁ、俺は昔から仕事で余り傍に居られないんだ、心配ぐらいさせてくれ、じゃなきゃ、仕事を辞めたくなる』
『いやいや、父さん、今の仕事好きでしょ』
『悠暉が危険な目に合っているのに、そんなこと、関係ないよ』
『昔だよ。それに、こっちに来てから、そんなことないし、今は千春君や千秋君がいるから、一人じゃないよ。大丈夫。僕はお小遣いアップを期待中だから、がんばって』
『ハハッ、そうか。って、お小遣いはバイトし始めてから、貰ってないだろう』
『じゃぁ、誕生日と、クリスマスとお年玉に期待、大だよ。ただ、身体には気を付けてね』
『そうだな、期待してくれ、奮発しよう。身体には気を付けるよ。ふふっそういや、悠暉がこうやって、電話かけてくること、初めてだな』
『だって、声なんか聞いたら、家に一人きりだよ、余計さみしくなっちゃうよ』
『ぐふっ、痛いとこつくなぁ、そうだな。千春君と千秋君、二人には感謝だな』
『あ、父さんはひとりなの?』
『いや、部下がいる』
『園枝さん?』
園枝さんはお父さんの部下で、前は家飲みでよく来ていた。お父さんが再婚してからは、家族の中になんて、独り身の俺にはきつすぎるとのことだ。
『ああ、あと新人が一人な。今はおつまみを買いに行っている』
『あまり飲み過ぎないようにね。父さん、健康診断で少し引っかかっていたし』
『わかったよ。気を付ける』
『ウイスキーはロックじゃなくハイボールにしなよ』
『はははっ、そうしよう。悠暉、無理しないでくれよ。悠暉も身体を大事にするんだよ。心配はさせてくれ』
『うん、ありがとう』
なんだか、しんみりしちゃう。それから少し話して、電話を切った。リビングに戻ると千秋君と千春君の声が聞こえてきた。
優しい千春君の声がする
「う……ん…千春君…おは…よう…ごはん…たべる」
頭がボーとする。いつもと違う寝心地、これはソファー?
「めっちゃ、寝ぼけている。悠暉目の前にいるのは秋にぃだよ。」
「まあ、春兄様と秋兄様、声も似ているし仕方ないですよ。」
「寝ぼけてんな。まだ、日はこしてないぞ」
「う?違うよ…千春君の声だも…ん?千夏君?千冬君?美濃前先輩?」
意識が急速に覚醒する。
目の前には千秋君の振りをする千春君。いつ、どのタイミングで入れ替わったの?
僕はどうすればいい?とりあえず、二度寝しとく?
「ぼっく、二度寝するどす、おやすみざますですわモス、へい、スピスピすぴーカモン」
「ブッハハハ、動揺すると言葉可笑しくなるのな。」
「ぷっくくくく、気にすることないぜ。」
「あははは、あははは、昨日から笑い過ぎて腹筋が」
「ちょ、兄さん痛いって、笑いながら俺を叩かないでよ」
「悠暉さん、可愛いっいてぇ、楓にぃは俺を叩きすぎだと思う」
「お前が余計なことばかり言うからだ」
これぞまさに、寝起きドッキリだよ。僕は頭から掛け布団被る。
ふと、あれと首を傾げる。僕、動揺しなくてもいいじゃん。だって、千春君の友人の石田先輩と大山先輩、千秋君の友人の美濃前先輩と紀藤先輩は気づいている感じだったし。
「ふふっ起きたら、気づいて動揺するとは思ったけど、声だけでも、分かるとはね。」
「「「「「「「「え」」」」」」」
「ははっ凄いな。悠暉。正解だ。」
「「「「「「「「は?」」」」」」」
「そういえば、悠暉、泰明さんがどんな言い訳をしてくれるか3週間後が楽しみだと言っていたよ。」
「え?お父さんが?」
僕は首を傾げる。
「俺に心配かけたくなかった以上の言い訳が出てくると信じているって。それとライダーが先か怪我が先か気になるなぁってな。ライダーとは何のことだ?というか右手の爪の事、泰明さんに言わなかったんだな。」
「うん、言ってないよ。なるほど、言い訳、そんなのお父さんに心配かけたくなかった。一択だよ。それ以外に何があるの。ちょっと僕、お父さんに時効でお願いしますと電話してくる。っい」
慌てて、起き上がろうとして、身体の痛さに、ソファーに沈む。くっ、こういう時、筋肉痛があだとなる。あ、そうだ千春君の質問に答えていないや。
「昔、バイクに憧れて、年齢的に無理だから、気分だけでも味わおうとして、分厚めの手袋買ってもらった事があるの。ライダーが先だよ。怪我した後は、これ幸いと着けていたけど」
僕はゆっくりと動き出す。かくかく動かしながら、携帯を持って、部屋を出て行った。
普通に電話に出たお父さん。あれ?海外って普通に繋がるっけ?
『あれ?海外じゃないの?』
『父さんは先に沖縄に用事でな。明日から海外だ』
『父さん、あのさ、時効でお願いします。言い訳なんて、お父さんが言っていた、それ一択だよ。あと、ライダーが先だよ』
『ぷっくく、直球だなぁ、俺は昔から仕事で余り傍に居られないんだ、心配ぐらいさせてくれ、じゃなきゃ、仕事を辞めたくなる』
『いやいや、父さん、今の仕事好きでしょ』
『悠暉が危険な目に合っているのに、そんなこと、関係ないよ』
『昔だよ。それに、こっちに来てから、そんなことないし、今は千春君や千秋君がいるから、一人じゃないよ。大丈夫。僕はお小遣いアップを期待中だから、がんばって』
『ハハッ、そうか。って、お小遣いはバイトし始めてから、貰ってないだろう』
『じゃぁ、誕生日と、クリスマスとお年玉に期待、大だよ。ただ、身体には気を付けてね』
『そうだな、期待してくれ、奮発しよう。身体には気を付けるよ。ふふっそういや、悠暉がこうやって、電話かけてくること、初めてだな』
『だって、声なんか聞いたら、家に一人きりだよ、余計さみしくなっちゃうよ』
『ぐふっ、痛いとこつくなぁ、そうだな。千春君と千秋君、二人には感謝だな』
『あ、父さんはひとりなの?』
『いや、部下がいる』
『園枝さん?』
園枝さんはお父さんの部下で、前は家飲みでよく来ていた。お父さんが再婚してからは、家族の中になんて、独り身の俺にはきつすぎるとのことだ。
『ああ、あと新人が一人な。今はおつまみを買いに行っている』
『あまり飲み過ぎないようにね。父さん、健康診断で少し引っかかっていたし』
『わかったよ。気を付ける』
『ウイスキーはロックじゃなくハイボールにしなよ』
『はははっ、そうしよう。悠暉、無理しないでくれよ。悠暉も身体を大事にするんだよ。心配はさせてくれ』
『うん、ありがとう』
なんだか、しんみりしちゃう。それから少し話して、電話を切った。リビングに戻ると千秋君と千春君の声が聞こえてきた。
167
あなたにおすすめの小説
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
思い出して欲しい二人
春色悠
BL
喫茶店でアルバイトをしている鷹木翠(たかぎ みどり)。ある日、喫茶店に初恋の人、白河朱鳥(しらかわ あすか)が女性を伴って入ってきた。しかも朱鳥は翠の事を覚えていない様で、幼い頃の約束をずっと覚えていた翠はショックを受ける。
そして恋心を忘れようと努力するが、昔と変わったのに変わっていない朱鳥に寧ろ、どんどん惚れてしまう。
一方朱鳥は、バッチリと翠の事を覚えていた。まさか取引先との昼食を食べに行った先で、再会すると思わず、緩む頬を引き締めて翠にかっこいい所を見せようと頑張ったが、翠は朱鳥の事を覚えていない様。それでも全く愛が冷めず、今度は本当に結婚するために翠を落としにかかる。
そんな二人の、もだもだ、じれったい、さっさとくっつけ!と、言いたくなるようなラブロマンス。
イケメンな先輩に猫のようだと可愛がられています。
ゆう
BL
八代秋(10月12日)
高校一年生 15歳
美術部
真面目な方
感情が乏しい
普通
独特な絵
短い癖っ毛の黒髪に黒目
七星礼矢(1月1日)
高校三年生 17歳
帰宅部
チャラい
イケメン
広く浅く
主人公に対してストーカー気質
サラサラの黒髪に黒目
花街だからといって身体は売ってません…って話聞いてます?
銀花月
BL
魔導師マルスは秘密裏に王命を受けて、花街で花を売る(フリ)をしていた。フッと視線を感じ、目線をむけると騎士団の第ニ副団長とバッチリ目が合ってしまう。
王命を知られる訳にもいかず…
王宮内で見た事はあるが接点もない。自分の事は分からないだろうとマルスはシラをきろうとするが、副団長は「お前の花を買ってやろう、マルス=トルマトン」と声をかけてきたーーーえ?俺だってバレてる?
※[小説家になろう]様にも掲載しています。
転移先で辺境伯の跡継ぎとなる予定の第四王子様に愛される
Hazuki
BL
五歳で父親が無くなり、七歳の時新しい父親が出来た。
中1の雨の日熱を出した。
義父は大工なので雨の日はほぼ休み、パートに行く母の代わりに俺の看病をしてくれた。
それだけなら良かったのだが、義父は俺を犯した、何日も。
晴れた日にやっと解放された俺は散歩に出掛けた。
連日の性交で身体は疲れていたようで道を渡っているときにふらつき、車に轢かれて、、、。
目覚めたら豪華な部屋!?
異世界転移して森に倒れていた俺を助けてくれた次期辺境伯の第四王子に愛される、そんな話、にする予定。
⚠️最初から義父に犯されます。
嫌な方はお戻りくださいませ。
久しぶりに書きました。
続きはぼちぼち書いていきます。
不定期更新で、すみません。
「自由に生きていい」と言われたので冒険者になりましたが、なぜか旦那様が激怒して連れ戻しに来ました。
キノア9g
BL
「君に義務は求めない」=ニート生活推奨!? ポジティブ転生者と、言葉足らずで愛が重い氷の伯爵様の、全力すれ違い新婚ラブコメディ!
あらすじ
「君に求める義務はない。屋敷で自由に過ごしていい」
貧乏男爵家の次男・ルシアン(前世は男子高校生)は、政略結婚した若き天才当主・オルドリンからそう告げられた。
冷徹で無表情な旦那様の言葉を、「俺に興味がないんだな! ラッキー、衣食住保証付きのニート生活だ!」とポジティブに解釈したルシアン。
彼はこっそり屋敷を抜け出し、偽名を使って憧れの冒険者ライフを満喫し始める。
「旦那様は俺に無関心」
そう信じて、半年間ものんきに遊び回っていたルシアンだったが、ある日クエスト中に怪我をしてしまう。
バレたら怒られるかな……とビクビクしていた彼の元に現れたのは、顔面蒼白で息を切らした旦那様で――!?
「君が怪我をしたと聞いて、気が狂いそうだった……!」
怒鳴られるかと思いきや、折れるほど強く抱きしめられて困惑。
えっ、放置してたんじゃなかったの? なんでそんなに必死なの?
実は旦那様は冷徹なのではなく、ルシアンが好きすぎて「嫌われないように」と身を引いていただけの、超・奥手な心配性スパダリだった!
「君を守れるなら、森ごと消し飛ばすが?」
「過保護すぎて冒険になりません!!」
Fランク冒険者ののんきな妻(夫)×国宝級魔法使いの激重旦那様。
すれ違っていた二人が、甘々な「週末冒険者夫婦」になるまでの、勘違いと溺愛のハッピーエンドBL。
【完結】後悔は再会の果てへ
関鷹親
BL
日々仕事で疲労困憊の松沢月人は、通勤中に倒れてしまう。
その時に助けてくれたのは、自らが縁を切ったはずの青柳晃成だった。
数年ぶりの再会に戸惑いながらも、変わらず接してくれる晃成に強く惹かれてしまう。
小さい頃から育ててきた独占欲は、縁を切ったくらいではなくなりはしない。
そうして再び始まった交流の中で、二人は一つの答えに辿り着く。
末っ子気質の甘ん坊大型犬×しっかり者の男前
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる