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藤野宮 智道視点2
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先輩と同じハイボールを作ってもらい、皆で、料理を食べながら、隠されていた事実を知った。俺は一言謝りを入れると、部屋を出て、幸洋に電話をかけ、料理人たちをクビにし、友人に連絡を入れる。
友人もその事実に怒り、謝罪をしたいと言ってきた。予定を立て、電話を切り、戻った。それから、妻に謝り、許しを得た。妻が無事でよかった。
千夏や千冬の話を聞き、いつもより食が進みお酒も進む。息子や甥たち、悠暉君の話を聞き、自分のことも話す。とても楽しい時間を過ごし、その後、トランプまで楽しんだ。
そして、泊っていく事に。此処で寝てねと言われた部屋に目を見開く。布団が4つ引かれており、妻と、息子たちと寝ることになったのだ。こんなことは初めてで戸惑う俺を妻が手を引いて、左から2番目の布団へと導いた、その隣、3番目に妻は寝るようだ。
「俺、父様の隣」
「僕は母様の隣ですね」
「ほら、父様、悠暉に言われたでしょ。母様と手を繋いで寝るようにって」
「香菜、良いだろうか。寝づらければ離して貰って大丈夫だから」
悠暉君に香菜のことで、お礼を言いたくて、階段あがる悠暉君を呼び止めた。お礼を言って謝礼金を出すというと断られ、悠暉君は二つ要望を言った。それが家族全員で寝ること、そして、香菜と手を繋いで寝る事だった。
準備は満タンだよと笑った悠暉君は可愛かった。そして、悠暉君の近くにいた甥たちがとても、怖かった。
香菜に手を伸ばす、肉付きが良くなった妻は、とても綺麗で生き生きしていて、出会った時を思い出させ、戸惑ってしまう。
「智道さん、もうそろそろ、起きて、もうお昼過ぎよ。もんじゃ焼きも出来上がっているわ」
いつも通り眠れないだろうと思っていた俺は香菜の声に飛び起きた。いつの間に寝たのだろう。起きたら、12時を越えていたことに、驚きを隠せなかった。何度も時計を確認していると妻の笑い声がして妻の方を見る。久しぶりに見た妻の楽しそうな顔に自然と身体が動き出す。俺は妻の唇を奪っていた。何度か角度を変えて唇を合わせ、逃げようとする妻の後頭部と腰に手を回し、深いキスをした。そして、妻の唇を放すと妻の顔が赤く染まっていき、思わず
「可愛い」
そう呟いていた。さらに顔を真っ赤に染めて逃げていく妻に笑みが深まる。
すっきりとした目覚めで、身体も楽になっていた。その日から、妻と一緒に寝るようになった。そして、帰ってくる場所は先輩の家。悠暉君と妻の手料理を毎日食べ、不眠症も良くなり、身体も、なんだか若返ったみたいだと思うほど軽かった。
そして、2週間がたち、車が先輩の家と違う方へ進んでいることに気づき、運転手に声を掛けた。運転手から、香菜と千夏と千冬が邸に戻っていることを伝えられた。そうかと頷き邸に戻ると、家の内装が、変わっていた。
どうやら、香菜と悠暉君が主体で息子たちと甥たちが力を貸し良いものへと作り変えていたらしい。
「おかえりなさい。智道さん」
嬉しそうにこちらに来る妻にキスをする。
周りにいた使用人たちは驚きで目を見開いている者、顔を赤くしている者様々だった。幸洋は呆れていた。
邸でも、妻と部屋を共にするようになり、妻の手料理や愛妻弁当を毎日食べ、どんなに遅くても家に帰るようになった。俺は幸せを感じていた。
まさか、数週間後に子供が出来、双子の女の子たちが生まれ、その子達が大きくなった後、甥の双子と、悠暉君を巡って争いをしたり、悠暉君が海外にいた時に仲良くなったという、娘たちと同じ年の、双子の男の子達と共闘し悠暉君を手に入れようとしたが、ことごとくすべて、甥たちに惨敗し。そして、甥たちの策略で、共闘していた双子達と娘達が結婚することになるとは思わなかった。
俺にどうにかしてという目で見てくるが、俺にだって無理だ。敵わない。だって、あの甥たちは恐ろしいほど、見た目も能力も極上なのだから。それを全て、悠暉君を手元に居さすために使っているのだから、そして、悠暉君も離れないのだから、もともと、娘たちが勝てるわけがないのだ。娘達は悠暉君に盛大にお祝いされ、結婚した旦那と共に諦めたようだ。その後、それぞれ、ゆっくりと旦那と共に愛を育んでいった。
そんな、結末を迎えるまで、娘達と甥達の間で、どちらにも睨まれ、胃の痛くなるような日々を過ごす未来が来ることなど知らず、この時の俺は、ただ増えていく幸せを、毎日噛みしめていた。
友人もその事実に怒り、謝罪をしたいと言ってきた。予定を立て、電話を切り、戻った。それから、妻に謝り、許しを得た。妻が無事でよかった。
千夏や千冬の話を聞き、いつもより食が進みお酒も進む。息子や甥たち、悠暉君の話を聞き、自分のことも話す。とても楽しい時間を過ごし、その後、トランプまで楽しんだ。
そして、泊っていく事に。此処で寝てねと言われた部屋に目を見開く。布団が4つ引かれており、妻と、息子たちと寝ることになったのだ。こんなことは初めてで戸惑う俺を妻が手を引いて、左から2番目の布団へと導いた、その隣、3番目に妻は寝るようだ。
「俺、父様の隣」
「僕は母様の隣ですね」
「ほら、父様、悠暉に言われたでしょ。母様と手を繋いで寝るようにって」
「香菜、良いだろうか。寝づらければ離して貰って大丈夫だから」
悠暉君に香菜のことで、お礼を言いたくて、階段あがる悠暉君を呼び止めた。お礼を言って謝礼金を出すというと断られ、悠暉君は二つ要望を言った。それが家族全員で寝ること、そして、香菜と手を繋いで寝る事だった。
準備は満タンだよと笑った悠暉君は可愛かった。そして、悠暉君の近くにいた甥たちがとても、怖かった。
香菜に手を伸ばす、肉付きが良くなった妻は、とても綺麗で生き生きしていて、出会った時を思い出させ、戸惑ってしまう。
「智道さん、もうそろそろ、起きて、もうお昼過ぎよ。もんじゃ焼きも出来上がっているわ」
いつも通り眠れないだろうと思っていた俺は香菜の声に飛び起きた。いつの間に寝たのだろう。起きたら、12時を越えていたことに、驚きを隠せなかった。何度も時計を確認していると妻の笑い声がして妻の方を見る。久しぶりに見た妻の楽しそうな顔に自然と身体が動き出す。俺は妻の唇を奪っていた。何度か角度を変えて唇を合わせ、逃げようとする妻の後頭部と腰に手を回し、深いキスをした。そして、妻の唇を放すと妻の顔が赤く染まっていき、思わず
「可愛い」
そう呟いていた。さらに顔を真っ赤に染めて逃げていく妻に笑みが深まる。
すっきりとした目覚めで、身体も楽になっていた。その日から、妻と一緒に寝るようになった。そして、帰ってくる場所は先輩の家。悠暉君と妻の手料理を毎日食べ、不眠症も良くなり、身体も、なんだか若返ったみたいだと思うほど軽かった。
そして、2週間がたち、車が先輩の家と違う方へ進んでいることに気づき、運転手に声を掛けた。運転手から、香菜と千夏と千冬が邸に戻っていることを伝えられた。そうかと頷き邸に戻ると、家の内装が、変わっていた。
どうやら、香菜と悠暉君が主体で息子たちと甥たちが力を貸し良いものへと作り変えていたらしい。
「おかえりなさい。智道さん」
嬉しそうにこちらに来る妻にキスをする。
周りにいた使用人たちは驚きで目を見開いている者、顔を赤くしている者様々だった。幸洋は呆れていた。
邸でも、妻と部屋を共にするようになり、妻の手料理や愛妻弁当を毎日食べ、どんなに遅くても家に帰るようになった。俺は幸せを感じていた。
まさか、数週間後に子供が出来、双子の女の子たちが生まれ、その子達が大きくなった後、甥の双子と、悠暉君を巡って争いをしたり、悠暉君が海外にいた時に仲良くなったという、娘たちと同じ年の、双子の男の子達と共闘し悠暉君を手に入れようとしたが、ことごとくすべて、甥たちに惨敗し。そして、甥たちの策略で、共闘していた双子達と娘達が結婚することになるとは思わなかった。
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そんな、結末を迎えるまで、娘達と甥達の間で、どちらにも睨まれ、胃の痛くなるような日々を過ごす未来が来ることなど知らず、この時の俺は、ただ増えていく幸せを、毎日噛みしめていた。
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