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千春視点3
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聞こえてきた声に驚き、振り返ると、爺友のギン爺がそこにいた。
どうやら、意識が一つの方向に向いていたようだ。ここの倉庫の外にも沢山の気配がする。
「後は、儂に任せてくれんかのぅ。悪いようにはせんから、よろしぃじゃろうか」
迷ったが、悠暉の顔が浮かんで、千秋と目配せ合う。
「「ああ」」
「助かるのぅ。連れて行け」
ギン爺は手を叩いて、そう呼びかけると外にいた二十人ぐらいの男達が入って来て、奴らを取り押さえた。石田達が身構えたのを千秋と共に手を挙げて止める。
「気づいておったか。末恐ろしい子達じゃ。ふむ、どうしたもんかのぅ。これがあの子のためになるかは知らんが、誰にも邪魔はされないようになるだろう。だが、倫太朗の孫なんて気乗りがしないがのぅ」
そう言って此方を見たギン爺の雰囲気が変わった。後ろにいた石田達が息を飲んだ。
「ふむ。こりゃ、面白いわい。威圧したつもりが効かぬとは。後ろの子達、すまんのぅ。軽い流れ弾がそっちに行ったみたいだ」
「流れ弾って?」
紀藤がそう聞き返す。
「双子に向けての威圧じゃ、ほんの少しそちらにも、威圧が行ってしもうたという事じゃ。まぁ、本題と行こうかお主ら、千春と千秋というたかのぅ、儂の後継者にならないか?」
「後継者?」
「そうじゃ?天王グループは知っとるか?」
天王グループ。表と裏の顔を持つグループ。どちらも頂点にも立つグループだ。そのグループの規模は計り知れないと聞く。
「あの子は儂の孫じゃ、あの子の母親が儂の娘でのぅ。本来はあの子が背負い次ぐ予定なのじゃが、あの子は優しく自分が傷つきかねない。わかるだろう?」
「「ああ」」
悠暉の母と、泰明さんは駆け落ちしたと聞く、泰明さんは思い切ったことをしたと思う。
「儂の後継者になるのなら、断り続けても増えるその面倒な縁談達もどうにかしてやろう。そして、あの子が高校を卒業するまで考える時間をやろう。ただし、後継者に決まったら、早くて10年は引き継ぎにかかる上に、グループ全員を認めさせねば、なるまいよ。その間あの子に会うことは、禁じる。まぁ、そもそもに忙し過ぎてあの子には会えんだろう。よく考えてみるといい」
悠暉と共に居るなら、誰にも邪魔されない立場になるしかないのは俺達も分かっていた。どうしても、生まれた家柄、結婚は今でも縁を繋ぐためにされることが多い。母と父もそうだった。両親は出会った瞬間お互いに一目ぼれをしたらしいが。それをどこからか聞いたのか知らないが、一度、お会いできたなら、ご両親と同じように私達も恋に落ちるかもしれません。と言ってくる者も多い。それはないので、はっきり断っている。
俺達を狙って悠暉に近づく者もいる。その者には二度と近づこうと思わないほどの恐怖を味わしているが。
「君たちには感謝しとるよ。あの子は隠すのが上手くてな。儂らは気づかなかった。腕はあるが、高齢の為退いた奴らをずっと、付けていたが、そやつらは、あの子に色々と仕込んでいたものも、そんなことが起きとると気づきもせんからに、まったく、裏の人間より、道理がわからない奴らが表にもいるというのにのぅ」
ずっと、不思議だった。悠暉はどこで戦い方を習ったのか、なるほど、悠暉が祖父母の年代の人達と仲良くなりやすいのも、その人たちがいたからか。
「ほれ、そろそろ帰ったほうがいい。あの子が君達を探してこちらに来ている」
「「え?」」
「あの子は勘の良い子じゃ。ここいらの片づけはわしらに任せて、はよ、家に向かって帰るといい。途中で会うじゃろ。こんなところ見られても、困るじゃろ、ほら、行った行った」
ギン爺に足されてその場を去り、
倉庫の入り口付近で解散を千秋が告げた。
まずは、近くの公園で手を洗うかと倉庫を出た。公園に向かう間、誰一人としてしゃべる者は居なかった。
闘いの後は、どうにもこうにも心が冷めてくる。どこまでも残酷になれる自分にため息が出る。重なるため息に千秋のを見る。目が合い、苦笑を零す。
石田達が俺達を心配そうに見ているが今は答えることもできない。
帰りが同じ方面チームの仲間も俺達に気を使っているのがわかるが今はどうすることもできない。
悠暉に会う前にどうにかしないと悠暉を怖がらせてしまうかもしれない。
見えてきた公園の入口に近づくと俺たちの反対側の通りの曲がり角から、人影が飛び出してきた。こちらを向くと
「あ、いた」
そう言って息を整えながら、こちらへと近づてくる。公園の入り口付近のライトに照らされ、その人物の顔が見えた。
寝間着姿の悠暉だった。その姿でこんな遅くに出歩くなんで危ないし風邪ひくよ、そう言いたいのに言葉が詰まって、出てこない。
固まる俺達の姿を見て、立ち止まった悠暉は涙ぐみ、その涙を手で払うと、こちらを睨みつけて叫んだ。
「千春君と千秋君のうまぁ、千秋君と千春君のしかぁ、このイケメン」
どうやら、意識が一つの方向に向いていたようだ。ここの倉庫の外にも沢山の気配がする。
「後は、儂に任せてくれんかのぅ。悪いようにはせんから、よろしぃじゃろうか」
迷ったが、悠暉の顔が浮かんで、千秋と目配せ合う。
「「ああ」」
「助かるのぅ。連れて行け」
ギン爺は手を叩いて、そう呼びかけると外にいた二十人ぐらいの男達が入って来て、奴らを取り押さえた。石田達が身構えたのを千秋と共に手を挙げて止める。
「気づいておったか。末恐ろしい子達じゃ。ふむ、どうしたもんかのぅ。これがあの子のためになるかは知らんが、誰にも邪魔はされないようになるだろう。だが、倫太朗の孫なんて気乗りがしないがのぅ」
そう言って此方を見たギン爺の雰囲気が変わった。後ろにいた石田達が息を飲んだ。
「ふむ。こりゃ、面白いわい。威圧したつもりが効かぬとは。後ろの子達、すまんのぅ。軽い流れ弾がそっちに行ったみたいだ」
「流れ弾って?」
紀藤がそう聞き返す。
「双子に向けての威圧じゃ、ほんの少しそちらにも、威圧が行ってしもうたという事じゃ。まぁ、本題と行こうかお主ら、千春と千秋というたかのぅ、儂の後継者にならないか?」
「後継者?」
「そうじゃ?天王グループは知っとるか?」
天王グループ。表と裏の顔を持つグループ。どちらも頂点にも立つグループだ。そのグループの規模は計り知れないと聞く。
「あの子は儂の孫じゃ、あの子の母親が儂の娘でのぅ。本来はあの子が背負い次ぐ予定なのじゃが、あの子は優しく自分が傷つきかねない。わかるだろう?」
「「ああ」」
悠暉の母と、泰明さんは駆け落ちしたと聞く、泰明さんは思い切ったことをしたと思う。
「儂の後継者になるのなら、断り続けても増えるその面倒な縁談達もどうにかしてやろう。そして、あの子が高校を卒業するまで考える時間をやろう。ただし、後継者に決まったら、早くて10年は引き継ぎにかかる上に、グループ全員を認めさせねば、なるまいよ。その間あの子に会うことは、禁じる。まぁ、そもそもに忙し過ぎてあの子には会えんだろう。よく考えてみるといい」
悠暉と共に居るなら、誰にも邪魔されない立場になるしかないのは俺達も分かっていた。どうしても、生まれた家柄、結婚は今でも縁を繋ぐためにされることが多い。母と父もそうだった。両親は出会った瞬間お互いに一目ぼれをしたらしいが。それをどこからか聞いたのか知らないが、一度、お会いできたなら、ご両親と同じように私達も恋に落ちるかもしれません。と言ってくる者も多い。それはないので、はっきり断っている。
俺達を狙って悠暉に近づく者もいる。その者には二度と近づこうと思わないほどの恐怖を味わしているが。
「君たちには感謝しとるよ。あの子は隠すのが上手くてな。儂らは気づかなかった。腕はあるが、高齢の為退いた奴らをずっと、付けていたが、そやつらは、あの子に色々と仕込んでいたものも、そんなことが起きとると気づきもせんからに、まったく、裏の人間より、道理がわからない奴らが表にもいるというのにのぅ」
ずっと、不思議だった。悠暉はどこで戦い方を習ったのか、なるほど、悠暉が祖父母の年代の人達と仲良くなりやすいのも、その人たちがいたからか。
「ほれ、そろそろ帰ったほうがいい。あの子が君達を探してこちらに来ている」
「「え?」」
「あの子は勘の良い子じゃ。ここいらの片づけはわしらに任せて、はよ、家に向かって帰るといい。途中で会うじゃろ。こんなところ見られても、困るじゃろ、ほら、行った行った」
ギン爺に足されてその場を去り、
倉庫の入り口付近で解散を千秋が告げた。
まずは、近くの公園で手を洗うかと倉庫を出た。公園に向かう間、誰一人としてしゃべる者は居なかった。
闘いの後は、どうにもこうにも心が冷めてくる。どこまでも残酷になれる自分にため息が出る。重なるため息に千秋のを見る。目が合い、苦笑を零す。
石田達が俺達を心配そうに見ているが今は答えることもできない。
帰りが同じ方面チームの仲間も俺達に気を使っているのがわかるが今はどうすることもできない。
悠暉に会う前にどうにかしないと悠暉を怖がらせてしまうかもしれない。
見えてきた公園の入口に近づくと俺たちの反対側の通りの曲がり角から、人影が飛び出してきた。こちらを向くと
「あ、いた」
そう言って息を整えながら、こちらへと近づてくる。公園の入り口付近のライトに照らされ、その人物の顔が見えた。
寝間着姿の悠暉だった。その姿でこんな遅くに出歩くなんで危ないし風邪ひくよ、そう言いたいのに言葉が詰まって、出てこない。
固まる俺達の姿を見て、立ち止まった悠暉は涙ぐみ、その涙を手で払うと、こちらを睨みつけて叫んだ。
「千春君と千秋君のうまぁ、千秋君と千春君のしかぁ、このイケメン」
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