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第二章
十一
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「ご、ごめんね、まさか魔法まで入れないとは思わなくて……」
「……お前が謝ることじゃない」
不機嫌そうに魔法自動人形を見下ろし、吐き出すようにそう低く呟いたジルヴィウスを窺いながら、シーラは額の汗を拭った。
(魔法自動人形ってあんなに重いのね。びっくりしちゃった)
探していたガーディアンという魔法自動人形は温室の中で倒れていた。倒れていた辺りに抜かれた小さな葉が落ちていたため、雑草を抜いている最中に魔力切れを起こしたのだろう。
最後まで職務を全うしようとするその姿に感激し、丁重にジルヴィウスのいるところまで運ぼうと思ったのだが、魔法自動人形は想定していたよりも遥かに重くシーラには持ち上げることができなかった。
そのため苦肉の策として引きずることにしたのだが、それでもかなりの重労働だった。
なので、ガゼボを過ぎたあたりからジルヴィウスに気付いてもらおうと声を上げた。魔法で彼のいるところまで運んでもらえないかと思ったのだ。
(人間やっぱり便利に慣れちゃだめね。自分の能力の範囲でできるだけのことをできるようにならなくちゃ!)
そう密かに決意しながら、魔法自動人形の傍にしゃがみ込むジルヴィウスを後ろから覗き込む。
「やっぱり魔力切れ?」
「ああ」
ジルヴィウスは魔法自動人形の服を捲ると腹部をまさぐり、境目の分からない蓋を開いた。開いた腹部には成形された宝石の塊のようなものが収納されている。
「それ魔力石!? そんなに大きいの初めて見た」
「大きいものほど高いからな。わかってると思うが魔力石には触るなよ」
「魔力消えちゃうもんね! わかった!」
ジルヴィウスの背中にくっつくぐらいいはいいかな、と思ったものの、これから魔力を注ぐというのに自分が魔力を抜いてはいけない、と少しばかりジルヴィウスから距離を取る。
「魔力石が大きいとそれだけたくさんの魔力を溜められるの?」
「ああ。……お前の兄や両親はそれすらお前に教えなかったのか?」
「うん……もしかして、知らないとおかしいことだった?」
「基礎中の基礎だ」
そうなんだ、とシーラは足元に視線を落とす。爪先を擦り合わせながら、それも仕方ないか、と思った。
(たぶん、わたしは魔力石触りたくなっちゃうだろうから。触って魔力石から魔力がなくなったら魔力消化体質者だって気付かれちゃうもんね)
「……ねぇ、ジル」
「なんだ」
「……、……お兄様からのお手紙って、まだ来ない……?」
「……ああ」
「そっか……」
早く返事が来ればいいのに、とシーラは短く息を吐き出す。
兄や両親がシーラが魔力消化体質者であることを隠していたのは、シーラを想ってのことだろう。魔力消化体質者の身に起きた過去の出来事を知り、現在でも人身売買されていることを知った今では、彼らの判断が妥当であることは理解できる。
(お父様とお母様がわたしに言わなかった理由はわかるわ。あのときのわたしはまだ子どもだったし、すごく好奇心旺盛で……たぶん事の重大さを理解できなかったと思うもの。でも、お兄様は……お兄様は、いつでも言うタイミングがあったはずなのに……)
魔力消化体質者について記された本に書かれていた、魔力消化体質者の特例事項。あれを兄も知っていたのか、確認がしたかった。知っていたなら、何故教えてくれなかったのかと訊きたかった。
責めるわけではなく、兄の考えを知りたかったのだ。
十分な引き継ぎもないまま当主となり、疫病の後処理に追われながら、特異体質の妹まで守らなければいけなかった兄のヨエル。疲弊する日々の中で、たいした手伝いもできなかったシーラを見限ってもよかったはずなのに、彼はシーラを手元に置き続けた。
兄が何故北部公爵家との結婚を先延ばしにしていたのか、それすらシーラは知らないのだ。
(お兄様とちゃんと……できれば直接話したい)
でも、とシーラはジルヴィウスの姿を見つめる。
(焦ってジルを不安にさせたくない。今はジルを一番大切にしたいから)
どちらか一方が我慢し続ける生活は長くは続かないだろう。いつかはジルヴィウスとぶつかるときが来るかもしれない。けれどそれは、決して今ではない、とシーラは表情を緩める。
(惚れたほうが負けって言うしなぁ……でもなんだかんだジルってわたしに甘い――)
「できたぞ」
かちり、と何かが嵌まる音と同時にそう声を掛けられ、シーラは我に返る。ジルヴィウスに近付き、立ち上がった彼の背中にくっつきながら覗くように魔法自動人形を見る。魔法自動人形は上体を起こすとこちらを見上げた。
魔法自動人形は目を伏せた形で作られているため、目が合うことはない。けれど、ガーディアンが観察するように自分を見ていることがわかった。
「えっと……ガーディアン、だよね? わたし……」
何と説明しよう、と考えていると、ガーディアンは立ち上がり、恭しく頭を下げた。手を差し出され、導かれるように手を重ねれば、真っ白だった彼の頭に黄色の髪が生える。
「……個別認識か」
「個別認識?」
「少し特殊な魔法式が刻まれているようだ。――そんなことより、いつまで握っているつもりだ」
ジルヴィウスはシーラの手首を掴むと、ガーディアンと引き離す。シーラはされるがままになりながら、言葉を待つようなガーディアンを見つめる。
「わたし以外の人を中に入れたいときはあなたに頼めばいいのかな?」
ガーディアンは小さく頷くと、手のひらを上に向けたまま止まる。
「わたしみたいに手を乗せればいいの?」
こくりと頷いたガーディアンに、シーラは掴まれている手を振りほどくと、彼の腕を掴みガーディアンの手のひらに乗せた。少しして、ガーディアンは手を下ろすと庭園の入口へと向かい、待機するようにその場に立った。
「……もう大丈夫ってこと?」
「ああ。あとはお前が気に入った花を持ってくればこいつが植えるだろう」
「……中に入ってみる?」
「……必要ない」
ジルヴィウスは短く息を吐き出すと、それより、とシーラを見下ろす。
「一号、二号も同じようにすれば中に入れるだろう。あいつらとギーは入れるようにしておけ。だが、メイドは側仕えの一人だけにしろ」
「……昨日の今日だし、まだ誰がいいとかわからないけど」
「ゆっくり決めればいい。決められなければ誰も入れなければいいしな」
「……もしあの三人は嫌って言ったらどうするの?」
「また募集をかければいい。入れ替えるか?」
「ううん! 大丈夫……!」
ジルヴィウスならすぐに実行に移しそうだと、シーラは慌てて首を横に振る。
「それより……! 植えたいお花決まったら誰に言えばいい? ギー? あっ、それとも、試験も兼ねてリディとイレーヌとネリーにおつかい頼んでみる?」
「おまえがしたければそうすればいい。だが……」
ジルヴィウスはそこで言葉を止めると、固く口を閉じ、眉間に皺を寄せる。そのまま押し黙ってしまったジルヴィウスに、シーラは小首を傾げる。
「……だが?」
ジルヴィウスは何かに耐えるように首筋に血管を浮き上がらせると体を小刻みに震わせ、ゆっくり口を開いた。
「……あとひと月半もすれば……春の祝祭が開催されるだろう」
「うん。春の社交界が始まる時期だよね。通称、花祭り!」
(エルネスト様と王都のやつは行ったことあるけど、東部公爵領のは行ったことないなぁ)
寒い冬が終わりを告げ、華やかな春が来たことを祝う春の祝祭。芽吹いた花々を惜しげもなく飾り祝うことから、一般に花祭りと呼ばれていた。
そこで花を買って来てもらってもいいなぁ、と思っていると、ジルヴィウスが細く息を吐き出し、シーラと向かい合った。
「……一緒に……行かないか? 自分で行って選んだほうが……お前だっていいだろう?」
思いがけない言葉にシーラは驚いたように目を見開く。しかし、すぐに満面の笑みを浮かべると、「行く!」と声を上げジルヴィウスに抱き着いた。
「……お前が謝ることじゃない」
不機嫌そうに魔法自動人形を見下ろし、吐き出すようにそう低く呟いたジルヴィウスを窺いながら、シーラは額の汗を拭った。
(魔法自動人形ってあんなに重いのね。びっくりしちゃった)
探していたガーディアンという魔法自動人形は温室の中で倒れていた。倒れていた辺りに抜かれた小さな葉が落ちていたため、雑草を抜いている最中に魔力切れを起こしたのだろう。
最後まで職務を全うしようとするその姿に感激し、丁重にジルヴィウスのいるところまで運ぼうと思ったのだが、魔法自動人形は想定していたよりも遥かに重くシーラには持ち上げることができなかった。
そのため苦肉の策として引きずることにしたのだが、それでもかなりの重労働だった。
なので、ガゼボを過ぎたあたりからジルヴィウスに気付いてもらおうと声を上げた。魔法で彼のいるところまで運んでもらえないかと思ったのだ。
(人間やっぱり便利に慣れちゃだめね。自分の能力の範囲でできるだけのことをできるようにならなくちゃ!)
そう密かに決意しながら、魔法自動人形の傍にしゃがみ込むジルヴィウスを後ろから覗き込む。
「やっぱり魔力切れ?」
「ああ」
ジルヴィウスは魔法自動人形の服を捲ると腹部をまさぐり、境目の分からない蓋を開いた。開いた腹部には成形された宝石の塊のようなものが収納されている。
「それ魔力石!? そんなに大きいの初めて見た」
「大きいものほど高いからな。わかってると思うが魔力石には触るなよ」
「魔力消えちゃうもんね! わかった!」
ジルヴィウスの背中にくっつくぐらいいはいいかな、と思ったものの、これから魔力を注ぐというのに自分が魔力を抜いてはいけない、と少しばかりジルヴィウスから距離を取る。
「魔力石が大きいとそれだけたくさんの魔力を溜められるの?」
「ああ。……お前の兄や両親はそれすらお前に教えなかったのか?」
「うん……もしかして、知らないとおかしいことだった?」
「基礎中の基礎だ」
そうなんだ、とシーラは足元に視線を落とす。爪先を擦り合わせながら、それも仕方ないか、と思った。
(たぶん、わたしは魔力石触りたくなっちゃうだろうから。触って魔力石から魔力がなくなったら魔力消化体質者だって気付かれちゃうもんね)
「……ねぇ、ジル」
「なんだ」
「……、……お兄様からのお手紙って、まだ来ない……?」
「……ああ」
「そっか……」
早く返事が来ればいいのに、とシーラは短く息を吐き出す。
兄や両親がシーラが魔力消化体質者であることを隠していたのは、シーラを想ってのことだろう。魔力消化体質者の身に起きた過去の出来事を知り、現在でも人身売買されていることを知った今では、彼らの判断が妥当であることは理解できる。
(お父様とお母様がわたしに言わなかった理由はわかるわ。あのときのわたしはまだ子どもだったし、すごく好奇心旺盛で……たぶん事の重大さを理解できなかったと思うもの。でも、お兄様は……お兄様は、いつでも言うタイミングがあったはずなのに……)
魔力消化体質者について記された本に書かれていた、魔力消化体質者の特例事項。あれを兄も知っていたのか、確認がしたかった。知っていたなら、何故教えてくれなかったのかと訊きたかった。
責めるわけではなく、兄の考えを知りたかったのだ。
十分な引き継ぎもないまま当主となり、疫病の後処理に追われながら、特異体質の妹まで守らなければいけなかった兄のヨエル。疲弊する日々の中で、たいした手伝いもできなかったシーラを見限ってもよかったはずなのに、彼はシーラを手元に置き続けた。
兄が何故北部公爵家との結婚を先延ばしにしていたのか、それすらシーラは知らないのだ。
(お兄様とちゃんと……できれば直接話したい)
でも、とシーラはジルヴィウスの姿を見つめる。
(焦ってジルを不安にさせたくない。今はジルを一番大切にしたいから)
どちらか一方が我慢し続ける生活は長くは続かないだろう。いつかはジルヴィウスとぶつかるときが来るかもしれない。けれどそれは、決して今ではない、とシーラは表情を緩める。
(惚れたほうが負けって言うしなぁ……でもなんだかんだジルってわたしに甘い――)
「できたぞ」
かちり、と何かが嵌まる音と同時にそう声を掛けられ、シーラは我に返る。ジルヴィウスに近付き、立ち上がった彼の背中にくっつきながら覗くように魔法自動人形を見る。魔法自動人形は上体を起こすとこちらを見上げた。
魔法自動人形は目を伏せた形で作られているため、目が合うことはない。けれど、ガーディアンが観察するように自分を見ていることがわかった。
「えっと……ガーディアン、だよね? わたし……」
何と説明しよう、と考えていると、ガーディアンは立ち上がり、恭しく頭を下げた。手を差し出され、導かれるように手を重ねれば、真っ白だった彼の頭に黄色の髪が生える。
「……個別認識か」
「個別認識?」
「少し特殊な魔法式が刻まれているようだ。――そんなことより、いつまで握っているつもりだ」
ジルヴィウスはシーラの手首を掴むと、ガーディアンと引き離す。シーラはされるがままになりながら、言葉を待つようなガーディアンを見つめる。
「わたし以外の人を中に入れたいときはあなたに頼めばいいのかな?」
ガーディアンは小さく頷くと、手のひらを上に向けたまま止まる。
「わたしみたいに手を乗せればいいの?」
こくりと頷いたガーディアンに、シーラは掴まれている手を振りほどくと、彼の腕を掴みガーディアンの手のひらに乗せた。少しして、ガーディアンは手を下ろすと庭園の入口へと向かい、待機するようにその場に立った。
「……もう大丈夫ってこと?」
「ああ。あとはお前が気に入った花を持ってくればこいつが植えるだろう」
「……中に入ってみる?」
「……必要ない」
ジルヴィウスは短く息を吐き出すと、それより、とシーラを見下ろす。
「一号、二号も同じようにすれば中に入れるだろう。あいつらとギーは入れるようにしておけ。だが、メイドは側仕えの一人だけにしろ」
「……昨日の今日だし、まだ誰がいいとかわからないけど」
「ゆっくり決めればいい。決められなければ誰も入れなければいいしな」
「……もしあの三人は嫌って言ったらどうするの?」
「また募集をかければいい。入れ替えるか?」
「ううん! 大丈夫……!」
ジルヴィウスならすぐに実行に移しそうだと、シーラは慌てて首を横に振る。
「それより……! 植えたいお花決まったら誰に言えばいい? ギー? あっ、それとも、試験も兼ねてリディとイレーヌとネリーにおつかい頼んでみる?」
「おまえがしたければそうすればいい。だが……」
ジルヴィウスはそこで言葉を止めると、固く口を閉じ、眉間に皺を寄せる。そのまま押し黙ってしまったジルヴィウスに、シーラは小首を傾げる。
「……だが?」
ジルヴィウスは何かに耐えるように首筋に血管を浮き上がらせると体を小刻みに震わせ、ゆっくり口を開いた。
「……あとひと月半もすれば……春の祝祭が開催されるだろう」
「うん。春の社交界が始まる時期だよね。通称、花祭り!」
(エルネスト様と王都のやつは行ったことあるけど、東部公爵領のは行ったことないなぁ)
寒い冬が終わりを告げ、華やかな春が来たことを祝う春の祝祭。芽吹いた花々を惜しげもなく飾り祝うことから、一般に花祭りと呼ばれていた。
そこで花を買って来てもらってもいいなぁ、と思っていると、ジルヴィウスが細く息を吐き出し、シーラと向かい合った。
「……一緒に……行かないか? 自分で行って選んだほうが……お前だっていいだろう?」
思いがけない言葉にシーラは驚いたように目を見開く。しかし、すぐに満面の笑みを浮かべると、「行く!」と声を上げジルヴィウスに抱き着いた。
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