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第一章
現れた“運命の番”(一)
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魔導具とは違い、今度は一人紹介するごとに落札するという流れのようだ。
使用用途や機能が異なる魔導具と違い、“奴隷”に大きな違いはない。見た目が好みか、健康そうか、男か女か、若いか年老いているか、違いなどそのくらいだろう。
だからこそ、出し惜しむように一人ずつ紹介し、「このあとにもっといいものが出てくるかもしれない」「けれど、今出てきたのが一番かもしれない」と観客を惑わせるのだ。迷っていても、他の手に渡るのは惜しいと考えるのが、こういう場に来る者たちだ。
他に札が上がれば競うように価格を上げ、それで勝てば僥倖、負けても「次は落としてみせる」とさらに意欲が高まる。
主催者はただ売るのではなく、“高値をつけて売る”ことが目的なため、言葉巧みに観衆を煽り、彼らの正常な判断力を奪っていく。
(昔を思い出すね)
何百年経っても人は変わらないな、と思っていると、隣に座るテッドが「許せねぇ」と呟いた。
「どいつもこいつも人間じゃねぇ……!」
握ったこぶしを小刻みに震わせるテッドを一瞥すると、アザレアは舞台上で身を寄せ合う幼い双子の姉妹へと視線を戻す。
(自分より立場の弱いものを使役しようとするのは、実に人間らしいと思うけれどね)
『五百、五百、五百五十! おおっと六百! 六百万! 他は――な、七百! 七百万! 他にいらっしゃいませんか!? ――では、七百万で十一番の方! 本日最高金額での落札です!』
甲高い木槌の音と、下卑た歓声が空気を震わせる。舞台上ですすり泣く少女たちをどこか遠くに見つめながら、アザレアは指先で肘掛けを叩く。
――全員殺してしまおうか。
ふと頭をよぎった考えに、アザレアは細く息を吐き出すと、軽く首を横に振った。
(だめだね。二つ目の前世の記憶を取り戻してから短気でいけない)
記憶を取り戻した直後のようにこの場所を火の海にするわけにはいかないと思いながら気持ちを落ち着かせていると、少女たちは引きずられるように袖へと引っ込んでいった。
(……あと何人残って――)
『さあ、本日の最高金額が出たところで、次が最後になります!』
司会者の言葉に、それはよかった、と椅子に座り直そうとしたアザレアは、次に登場した人物を見て思わず動きを止める。
両手両足に枷をつけられ、足には重しまでつけられた上半身裸の男。鍛え上げられたその肉体には痛々しい鞭の跡が残っており、顔にもところどころ殴られたような跡があった。
肩にかかるほどの長さの黒い髪はぼさぼさで、髪の隙間から覗く目に生気はない。
(だめだ、だめだ、落ち着け。今はまだだめだ。何しにここに来たのか本分を忘れるな。もうすぐ騎士団の摘発が始まるんだ。ここまで来て台無しにするな。今はまだ……)
我慢しなければ、と思うのに、鼓動はどんどん速くなり、呼吸は短くなっていく。
血が沸騰しているのではないかというほど体中が熱くなり、男から目を逸らすことができなかった。
司会者が男の顔をよく見せようと顎を持ち上げるのを見て、血管が切れるのではないかと思うほど激しい怒りを覚える。
(――ああっ、くそっ! 何故わたしが我慢しなければならない! あれはわたしのものなのに……! わたしのっ――“運命の番”なのに!)
「おい、ちょっと……なあ……――おいっ」
テッドに腕を引っ張られ、わずかにバランスを崩すものの、舞台上から視線は逸らせなかった。少し目を離した隙に彼に何かあったら、彼の近くにいる人間を全員殺してしまうという確信があったのだ。
「ちょっと、どうしたんですか……鼻血まで出して……」
(鼻血……)
視線は前に向けたまま鼻の辺りに触れれば、確かにぬめりとしたものが垂れていた。
ぼたぼたと流れ出るものを感じていると、少しだけ冷静になってくる。
(そう……落ち着かなければ。落ち着いて――)
『性的な奉仕をさせるのもよし! 朝から晩まで働かせるのもよし! 鬱憤を晴らす道具にするのもよし! さあさあこちらの奴隷は百万から! ひゃくま――』
「一千万」
気が付けば、札を上げコールしていた。
先ほどまでの騒々しさが嘘のように、広い会場が静まり返る。
ふと、伏せられていた男の目がこちらに向けられたような気がした。
あの男の目に自分が映っているかもしれない。そう思うだけで、荒れ狂っていた心が凪ぎ、深い歓びに包まれる。
『おお、おおっと! 百二番の淑女のお客様が一千万! いきなり一千万です! 他っ、他いらっしゃいま――』
「二千万」
アザレアは、司会者の声に被せるように、さらに倍の金額を口にする。
絶対に他の者には譲らない。
そんな強い意志を感じさせる口調に、会場は再び静寂に包まれた。
『で、では二千万! 二千万で百二番のお客様!』
司会者はこの機を逃してはいけないと思ったのか、少し早口にそう言うと、急いで木槌を鳴らした。
アザレアがオークションに参加するという不測の事態はあったものの、騎士団の制圧はうまくいき、会場にいた主催者側の人間はほとんど捕らえることができた。
そう、ほとんど。
「捕まえた司会者の男は変装の魔導具を着けた別人でした。おそらく最初から替え玉を用意していたのでしょう」
「……そう。わかった、ありがとう」
わざわざ報告に来てくれた騎士にお礼を伝えると、彼は「いいえ!」と胸を叩いて持ち場へ戻って行った。
少し前までの喧騒が嘘のように閑散とした会場を見下ろしながら、アザレアは深い溜息を漏らす。
テッドが言っていた事件の黒幕と今回の主催者が本当に同じ組織なのか。替え玉を用意していたということは騎士団の動きが漏れていたのかなど、考えなければならないことはたくさんあるのに、アザレアの脳内は奴隷として舞台に立たされていた男のことでいっぱいだった。
(まさか運命の番に出会うなんて……)
“運命の番”。
契ることで魔女と同じ時間を生きることができる唯一の存在。
運命の番と契れば、魔女は不老不死から解放され。老いて死ぬことができるようになる。
老いて死ぬまでの年数は、魔女が番を持たず生きた年数と同数となるため、どれだけの時間を番と過ごすかは魔女によってまちまちだ。
アザレアはすでに千二百年以上生きているため、仮に彼と契ることになれば、これから千二百年の時を一緒に過ごすことになる。
(……だめだろう、それは)
だらだらと生きた長い人生に他人を付き合わせるなんて。そんなことあってはだめだ、と冷静になった自分が告げる。
(けれど、番を得なければわたしはずっと死なずに生き続けるしかない。これまではなんだかんだとやることが多く、他の魔女のように番探しに出掛けられなったけれど……今がその機会なのではないか? 探す前に向こうから来てくれたのだから……いや、でも、彼には家族だっているだろうし、もしかしたらすでに恋人や妻がいる可能性も……)
考えるだけでずきりと胸が痛んだ。
そんなもの奪ってしまえばいい、と魔女の本能が訴えるが、アザレアは理性でもってそれを押し殺す。
(……番の本質は魂だ。彼が死んでも、いつか彼と同じ魂を……わたしの“運命の番の魂”を持って生まれる者がいる。次の機会を待ったっていいんだ)
だから、無理やりどうこうしようと考えてはいけないと自分に言い聞かせると、どこからか「魔女様ーっ」と呼ぶ声が聞こえた。
声の主はフィンで、フィンはアザレアの前でやって来ると、「実は」と声を潜めた。
「魔女様が落札……いえ、お救いした男性が、自分を買った――救った者に着いて行く、と言ってまして……いかが致しましょうか?」
少々困ったようにそう告げたフィンに、アザレアは暴れる鼓動をなんとか抑え込みながら、いたって冷静に「わかった」と頷いた。
使用用途や機能が異なる魔導具と違い、“奴隷”に大きな違いはない。見た目が好みか、健康そうか、男か女か、若いか年老いているか、違いなどそのくらいだろう。
だからこそ、出し惜しむように一人ずつ紹介し、「このあとにもっといいものが出てくるかもしれない」「けれど、今出てきたのが一番かもしれない」と観客を惑わせるのだ。迷っていても、他の手に渡るのは惜しいと考えるのが、こういう場に来る者たちだ。
他に札が上がれば競うように価格を上げ、それで勝てば僥倖、負けても「次は落としてみせる」とさらに意欲が高まる。
主催者はただ売るのではなく、“高値をつけて売る”ことが目的なため、言葉巧みに観衆を煽り、彼らの正常な判断力を奪っていく。
(昔を思い出すね)
何百年経っても人は変わらないな、と思っていると、隣に座るテッドが「許せねぇ」と呟いた。
「どいつもこいつも人間じゃねぇ……!」
握ったこぶしを小刻みに震わせるテッドを一瞥すると、アザレアは舞台上で身を寄せ合う幼い双子の姉妹へと視線を戻す。
(自分より立場の弱いものを使役しようとするのは、実に人間らしいと思うけれどね)
『五百、五百、五百五十! おおっと六百! 六百万! 他は――な、七百! 七百万! 他にいらっしゃいませんか!? ――では、七百万で十一番の方! 本日最高金額での落札です!』
甲高い木槌の音と、下卑た歓声が空気を震わせる。舞台上ですすり泣く少女たちをどこか遠くに見つめながら、アザレアは指先で肘掛けを叩く。
――全員殺してしまおうか。
ふと頭をよぎった考えに、アザレアは細く息を吐き出すと、軽く首を横に振った。
(だめだね。二つ目の前世の記憶を取り戻してから短気でいけない)
記憶を取り戻した直後のようにこの場所を火の海にするわけにはいかないと思いながら気持ちを落ち着かせていると、少女たちは引きずられるように袖へと引っ込んでいった。
(……あと何人残って――)
『さあ、本日の最高金額が出たところで、次が最後になります!』
司会者の言葉に、それはよかった、と椅子に座り直そうとしたアザレアは、次に登場した人物を見て思わず動きを止める。
両手両足に枷をつけられ、足には重しまでつけられた上半身裸の男。鍛え上げられたその肉体には痛々しい鞭の跡が残っており、顔にもところどころ殴られたような跡があった。
肩にかかるほどの長さの黒い髪はぼさぼさで、髪の隙間から覗く目に生気はない。
(だめだ、だめだ、落ち着け。今はまだだめだ。何しにここに来たのか本分を忘れるな。もうすぐ騎士団の摘発が始まるんだ。ここまで来て台無しにするな。今はまだ……)
我慢しなければ、と思うのに、鼓動はどんどん速くなり、呼吸は短くなっていく。
血が沸騰しているのではないかというほど体中が熱くなり、男から目を逸らすことができなかった。
司会者が男の顔をよく見せようと顎を持ち上げるのを見て、血管が切れるのではないかと思うほど激しい怒りを覚える。
(――ああっ、くそっ! 何故わたしが我慢しなければならない! あれはわたしのものなのに……! わたしのっ――“運命の番”なのに!)
「おい、ちょっと……なあ……――おいっ」
テッドに腕を引っ張られ、わずかにバランスを崩すものの、舞台上から視線は逸らせなかった。少し目を離した隙に彼に何かあったら、彼の近くにいる人間を全員殺してしまうという確信があったのだ。
「ちょっと、どうしたんですか……鼻血まで出して……」
(鼻血……)
視線は前に向けたまま鼻の辺りに触れれば、確かにぬめりとしたものが垂れていた。
ぼたぼたと流れ出るものを感じていると、少しだけ冷静になってくる。
(そう……落ち着かなければ。落ち着いて――)
『性的な奉仕をさせるのもよし! 朝から晩まで働かせるのもよし! 鬱憤を晴らす道具にするのもよし! さあさあこちらの奴隷は百万から! ひゃくま――』
「一千万」
気が付けば、札を上げコールしていた。
先ほどまでの騒々しさが嘘のように、広い会場が静まり返る。
ふと、伏せられていた男の目がこちらに向けられたような気がした。
あの男の目に自分が映っているかもしれない。そう思うだけで、荒れ狂っていた心が凪ぎ、深い歓びに包まれる。
『おお、おおっと! 百二番の淑女のお客様が一千万! いきなり一千万です! 他っ、他いらっしゃいま――』
「二千万」
アザレアは、司会者の声に被せるように、さらに倍の金額を口にする。
絶対に他の者には譲らない。
そんな強い意志を感じさせる口調に、会場は再び静寂に包まれた。
『で、では二千万! 二千万で百二番のお客様!』
司会者はこの機を逃してはいけないと思ったのか、少し早口にそう言うと、急いで木槌を鳴らした。
アザレアがオークションに参加するという不測の事態はあったものの、騎士団の制圧はうまくいき、会場にいた主催者側の人間はほとんど捕らえることができた。
そう、ほとんど。
「捕まえた司会者の男は変装の魔導具を着けた別人でした。おそらく最初から替え玉を用意していたのでしょう」
「……そう。わかった、ありがとう」
わざわざ報告に来てくれた騎士にお礼を伝えると、彼は「いいえ!」と胸を叩いて持ち場へ戻って行った。
少し前までの喧騒が嘘のように閑散とした会場を見下ろしながら、アザレアは深い溜息を漏らす。
テッドが言っていた事件の黒幕と今回の主催者が本当に同じ組織なのか。替え玉を用意していたということは騎士団の動きが漏れていたのかなど、考えなければならないことはたくさんあるのに、アザレアの脳内は奴隷として舞台に立たされていた男のことでいっぱいだった。
(まさか運命の番に出会うなんて……)
“運命の番”。
契ることで魔女と同じ時間を生きることができる唯一の存在。
運命の番と契れば、魔女は不老不死から解放され。老いて死ぬことができるようになる。
老いて死ぬまでの年数は、魔女が番を持たず生きた年数と同数となるため、どれだけの時間を番と過ごすかは魔女によってまちまちだ。
アザレアはすでに千二百年以上生きているため、仮に彼と契ることになれば、これから千二百年の時を一緒に過ごすことになる。
(……だめだろう、それは)
だらだらと生きた長い人生に他人を付き合わせるなんて。そんなことあってはだめだ、と冷静になった自分が告げる。
(けれど、番を得なければわたしはずっと死なずに生き続けるしかない。これまではなんだかんだとやることが多く、他の魔女のように番探しに出掛けられなったけれど……今がその機会なのではないか? 探す前に向こうから来てくれたのだから……いや、でも、彼には家族だっているだろうし、もしかしたらすでに恋人や妻がいる可能性も……)
考えるだけでずきりと胸が痛んだ。
そんなもの奪ってしまえばいい、と魔女の本能が訴えるが、アザレアは理性でもってそれを押し殺す。
(……番の本質は魂だ。彼が死んでも、いつか彼と同じ魂を……わたしの“運命の番の魂”を持って生まれる者がいる。次の機会を待ったっていいんだ)
だから、無理やりどうこうしようと考えてはいけないと自分に言い聞かせると、どこからか「魔女様ーっ」と呼ぶ声が聞こえた。
声の主はフィンで、フィンはアザレアの前でやって来ると、「実は」と声を潜めた。
「魔女様が落札……いえ、お救いした男性が、自分を買った――救った者に着いて行く、と言ってまして……いかが致しましょうか?」
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